見出し画像

コロナ影響はある?居住用マンション動向についての考察

こんばんは。今回はコロナ影響後の居住用マンションの動向についてざっくりと考察したいと思います。

コロナの影響は、不動産にも成約件数の減少やオフィス・投資系物件への打撃など大きく影響を及ぼしています。
事業用の物件(ビルなど)については、今後オフィス需要の低下が見込まれることについて以前noteでざっくりと書きましたが、今回は首都圏の居住用マンションの動向について投稿します。

オフィス系のざっくりとした考察についてはこちら↓

居住用物件のある程度の下落の可能性はあるが・・・

コロナ影響により、居住用物件について成約件数は大幅に減少しております。しかし、価格相場の下落についてもある程度は予測されますが、大幅な下落は新築・中古ともに起こりにくいと予測しております。

なお、リーマンショック時に事業用物件は下落幅がかなり大きく起こりましたが、居住用については首都圏は1割程度の下落でした。

図1-首都圏-圧縮- 加工

コロナはリーマンショック以上の影響があるとは言われていますが、同等程度ではないかと予想しております。
※コロナがどの程度続くか、かつ地域にもよりますが。

首都圏のマンションの下落が小さい理由

下落幅が小さい理由として、大きく以下の3つの事情が考えられます。

① 超低金利は継続中

ここ数年、日銀の施策の影響で住宅ローンは非常に低金利です。
変動では0.5%以下、全期間固定でも1%強程度となっており中古マンションの金額が上がっている要因ともなっております。

低金利 = 資金面での幅が広がる ため

現状の超低金利が続く限りは、中古マンションの大幅下落は起こりにくい要因の1つと予想されます。

② 中古マンションはローン残債など個人的な事情

中古マンションの場合、新築とは違い売主が個人の方が多いです。
個人の方は、大半の方が金融機関から住宅ローンでお金を借り抵当権をつけてマンションを購入しています。マンション売却時には、ローンの残債以下の金額では抵当権が消せず売却することができません。(任意売却など特別な事情は除く)

例えば、ローンの残債が 4,000万円 残っており
所有マンションの売却価格が3,000万円 とします。

その場合、残債に足りない分の1,000万円は自己負担で持ち出しを行わないと抵当権を外すことができないため、売却をすることができません。
そのような事情も含め、売主側は緊急性がなければ少しでも高く売りたいという考えが強く、大幅な下落の可能性が低いことが予想されます。

② 新築マンションは原価費の高騰などの事情

新築マンションについては、近年は販売数自体も減っており、コロナ影響でモデルルームへの来場者も激減しております。
しかし新築マンションの仕入れ時・施工時の費用、また人件費は高騰しており、利益を10%程度で販売価格を出しているデベロッパー側は安易に値下げをできない事情もあります。
さらに、特に都心エリアでは大手デベロッパー物件がかなり占めており、余裕を持たせて販売を小出しにすることが多いです。そのため、すぐに大幅に叩き売りで下落することはないと予想されます。

ただし、コロナの影響がしばらく続き多数の在庫を抱える状態が続くと、デベロッパーや地域により販売価格にも影響は出てくると思います。

大事なことは相場や物件のことを知ること

コロナ影響により相場についてはある程度の下落は想定されます。しかし、大事なことは物件自体のことや相場を知るということです。

賃貸・売買問わず物件には同じものはありません。価格を決めるのは売主・貸主のため、市場の平均単価が増減しようが、市場には割高な物件もあれば割安な物件もあります。そこを見極めることが大切です。 

物件の取引量自体が減少したとしても、ライフスタイルの変化などによる一定の需要は常にあります。さらに現在は、コロナ事情により急遽まとまったお金が必要になる場合や、売却を要することもあります。そういった場合は割安な物件が出てくる可能性も想定されます。

マンション購入の場合は、何千万〜何億円 と超高額な買い物です。
 
購入の場合、チェックするポイントは
① 相場 (過去取引事例や単価、貸す想定なら想定賃料など)
② エリアの災害リスク (ハザードマップ・地盤など)
③ 管理状況(管理・長期修繕計画・権利など)
 
が主に重要ですが、①・②についてはGoogleでも簡単に調べれます。
  
よく物件のこともわからないまま、表面だけの見た目や、業者の意見だけに左右されて購入するのは控えてくださいね。(よほど気に入って懸念点も把握した上でなら別ですが)

さいごに

コロナ影響により居住用マンションについて、ある程度は下落の可能性は予想されることについて記しました。
ただし、相場下落を見込んで購入意思が高いのに待つというのは良策と言えるかは微妙です。
ご自身のライフスタイルも含め購入したいタイミングに、相場やポイントをしっかりと調べて割安な物件を購入を行うことが良策と私は思います。

ポイントをしっかりと抑え、良い物件探しを行ってくださいね。
賃貸・売買の相談なども随時受付しております。

おまけ

中古マンション相場は、日経平均株価ともある程度の連動性があることがデータでもわかります。下記は都心3区の㎡単価とのデータですが、こういうデータも参考にすると面白いですね。

2020.5.15 都心3区エリア


以上となります。長文をお読みいただきありがとうございます。

不動産で騙される人が減ることを願って、こちらのnoteでは不動産情報をはじめ、その他いろんな情報発信を行うページにしていきたいと思います。現在毎日投稿中。

よろしければ記事へのスキやフォローなどお願いいたします。
※記事を書く意欲が高まります(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?