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40代50代からでも不安障害は治る?

不安障害などメンタル系の問題を抱えており、持病みたいになっていたり、長年薬のお世話になっていたりすると

「メンタルの病気って、自分がそういう性格というだけのことで、もうこれ以上改善しないのでは・・?」と考えて、

「一生付き合い続けるもの」とあきらめと共に捉える方も多いかもしれません。

あるいは、若いうち、20代30代なら治せても、40代以降になると体力も落ちてくるし、病気と対峙するのは無理なんじゃない?

と思って来たりすることもあると思います。

実際のところ、どうなんでしょうか?


■実際のところ

実際のところ、年齢関係なく、不安障害を含めメンタル疾患は改善できます。

私自身は40歳超えてからでも改善できましたし、他にも40代50代で良くなっている方がいます。

その理由は、メンタル疾患というものは、結局「自分が持っているエネルギーを、機能的でない方向に使うこと」で引き起こしているためです。

生きているということは、一定のエネルギーを皆、持っています。

その貴重なエネルギーを使うベクトルの向きに不具合が生じていると、問題が生じてくるわけです。

病んでいた時代の自分自身も同じで、

長年そのエネルギーを注ぐベクトルの方向を間違え続けていました。

方向を調整してやることで、状態が良くなりましたし、気にならなくなりました。

性格がガラッと変わったという実感は全くありませんし、自分は自分という認識を持ち続けています。

それでも、メンタルを悪化させる悪循環を打破することができ、症状は気にならないレベルに小さくなりました。

■エネルギーのベクトルの向き

例えば、仕事はそんなに熱心ではないけれども、野球に超情熱を燃やす人、いますよね。

阪神が「アレ」して、歓喜に沸いたファンが道頓堀に多数飛び込みましたが、相当な感情爆発ですよね。

あるいは、見るだけでなくプレーにも興味を持ち、草野球チームを作り、毎週末に練習している人たちもいます。

そうしていると、友達も増えるし仲間意識や結束も高まる、自分たちの身体作りにもなる。めちゃくちゃいい趣味ですよね。


また、仕事は早々に切り上げて、「推し活」に多大な情熱を燃やす人もいますよね。

ジャニーズ・宝塚・音楽アーティスト、色々な舞台・ライブパフォーマンス系エンタメがありますが、これも特定のタレントが「好き!」という相当な感情爆発ですよね。

同じく、仲間もできるし、心身ともに刺激を受けるし、ツアーや地方公演に参戦することで、色んなところに遊びにも行ける、最高の趣味です。


あるいは、プライベートは全く重視してなくて、仕事に超情熱を燃やす人もいますよね。

ずっとビジネスのこと考えてハードワークをこなす。そういう人は同じビジネス脳の人とつるんで、製品開発やマーケティングのことを、通勤途中も休みの日も寝る前も真剣に考えてます。

これはこれで収入も上がるし、ビジネス仲間もできる、ビジネススキルも身につく、悪くない没入対象ですよね。


さて、じゃあ不安障害ですが、不安障害になると、色々なことができなくなります。

人が多く集まるところにはあまり行きたくなくなるし、「好き!」という感情も起きにくくなる。ハードワークも厳禁と言われる。

となると、「まず不安障害を治す」ということが一番はじめにやるべきと、考えがちです。「まず、うつを治しましょう」「良くなるまで寝てた方がいい」「安静にした方が」「急に動くと悪化するよ」・・・そう言われるし、自分に言い聞かせます。

そうしてメンタル状態を改善することに注力することで、

・・・それで状態が良くなり、本来興味あること・やりたかったことが自由にのびのびできるようになると最高なわけなんですが、

・・・なぜか、それがなかなかそうならないわけなんです。

それで、みんな困るんですよね。

それで長年、投薬治療や、心療内科に通ったりや、あるいはふさぎこんだりする。自助会に通うけれども一進一退。

さて、どうすればいいんだ?と。

僕のメンタルはいつ治るんだ?

■正しい向き、間違った向き

どうすればいいかというと、

「スポーツやファン活動や仕事」に打ち込むのと、「メンタル状態を良くしよう」とすることは、まったく別物と考えてください。

スポーツやファン活動や仕事には打ち込むべきですが、

メンタルや不安障害を治すことには打ち込むべきではないんです。

不安障害を治すことより、「治ったらやりたいこと」「本来やりたいと思っていること」にベクトルを向けて、治っていないうちから、そこにエネルギーと情熱を投下するのが、最も最短最速の治療法です。

「メンタル状態を改善しなければ」というところに固執して、例えばアファメーションしてみるとか、ネガティブを打ち消してポジティブ思考になろうとしてみたりしても、不安が消えることはありません。

不安が完全に消えることは絶対にありません。

いいですか、健常者にも不安はあります。不安がある状態が、正常です。つまり、不安があるあなたの状態は、正常な状態です。もちろん、ちょっと「度が過ぎてたり」「悩みすぎる」面はあると思いますが、正常です。正常な状態を悪い状態だと思って、「治そう」としようとすると、どうなると思います?

変なことになるんです。それが、要するにメンタル疾患です。

そのため、不安を無くそうと、投下したエネルギーや努力や時間は、常にブラックホールのような虚無に吸い込まれ、無駄になります。

エネルギーは有限ですから、ブラックホールにつぎ込んだエネルギーは単に失われます。

そのエネルギーは何の役にも立ちません。

じゃあ、失われるぐらいなら、本来やりたかったこと、例えばスポーツとかファン活動とか仕事に打ち込むほうがいいと思いませんか?

そういうことなんです。

もちろん、体力と精神力が、今は衰えているかもしれません。

だから、「そんな負荷のかかる活動はできないよ」と思うかもしれません。

それは今、体力と精神力が「小学一年生」ぐらいの状態に一旦戻ってしまってるだけです。

それも今から成長でき、元に戻せます。

「やりたいこと」にエネルギーを投下しているうちに、体力と精神力も復活します。

「なんか疲れやすいな」と思っても、小学一年生の体力に戻っているなら仕方ありませんよね?

「なんか周りの人とうまくコミュニケーション取れないな」と思っても、小学一年生の精神力に戻っているなら仕方ありませんよね?

でも、続けてコツコツ行動していたら、体力や精神面も、小学二年生の状態に成長し、三年生の状態に成長し、だんだん本来の自分の状態へ取り戻していけます。

■自力で踏み出せなくても

それでも、その情熱があるところに、「今、一歩踏み込むことができないんです・・!」という人。

そういう人のために自助会があったり、カウンセリングがあったりします。

不安を消すためじゃなく、やりたいことをやる、なりたい自分になるために外部の場を使うのが効果的です。

とはいえ、自力で踏み出せる人なら自助会やカウンセリングはいりません。

ちゃっちゃと、同じ趣味を持った仲間を見つけに行く方が早いです。

結局私も自助会行ったりカウンセリングとかコーチングを受けたりはして、それで背中押してもらって展開のスピードが早まったのは事実ですが、

結局は自力で進んだというのが実感になります。

自力でできない人は、適切に、人に助けてもらう方が早いです。
自力でできる人なら、さっさと動きましょう。
どちらでも、自分に合った方法を選べば大丈夫です。

今日はそんなところです。それではまた!

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