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寝台列車で21時間かけて広州へ 【世界旅行記013】

2012年7月28日(土) 中国 上海 → 広州(夜行列車 K511)

上海から寝台列車に乗って、広州までやってきた。本当は香港まで直行しようと思ったのだが切符が取れず、とりあえず近くの広州まで出ることにした。

切符を手配したのは3日前。上海駅へ行き、事前に調べておいた便名や時間を書いた紙を持ってチケットカウンターに並ぶが、あいにく完売。いったん引き上げ、ほかの日付や深圳(シンセン、香港まで地下鉄でつながっている)行きなどの便を調べて紙に書き、再度挑戦。こんなことを4回繰り返して、ようやく希望日の広州行きチケットを確保できた。作戦を練る時間も含めて、2時間は要しただろうか。言葉が通じない以上、こうしてトライアンドエラーを繰り返すしかない。

寝台列車は三段ベッド。上・中・下の順に値段が高くなる。わたしは、いちばん安い上段。それしか切符が取れなかった。三段ベッドの寝台はインドでも経験したことがあるので、それなりの覚悟はできていた。まわりは家族連ればかりで、インドのときよりも安全だと感じた。ただ、予想通りうるさい。子どもより親のほうが、わめく声が大きい。

最初は椅子に座っていたのだが、夕方になって上段ベッドに登ると、横の上段ベッドに寝ているおばさんが、勝手にわたしのベッドの上に荷物を置いていた。それだけならまだしも、わたしの枕まで勝手に使っている! なんということだ。すると「返せばいいんでしょ」といった感じで、面倒くさそうに枕を投げ返された。謝る気などさらさらない。日本では考えられない事態に、おどろいてしまった。

中国の寝台列車。各車両に乗務員が乗っている。
夜10時になると消灯され、真っ暗に。

広州では、1泊だけだからとドミトリーに泊まったら、女子大生3人組と相部屋という事態に。フランス留学のためのビザ取得で滞在しているという。なにか話すたびに「ウィ!あ、ちがったイエス!」というのが、かわいらしい。日本の女子大生みたいに擦れていなくて好感が持てた。とはいえ女子寮に迷い込んだようで、肩身の狭い思いをしたのもまた事実。

2024年7月28日(日)のつぶやき
徹夜の影響が、思った以上に尾を引いている。40歳を迎える頃から、一度崩した生活リズムを立て直すのに、とても時間がかかるようになった。身体の変化を感じる。厄年とは、よくできたものだ。

この週末は、オフィス近くの乃木神社で夏まつりが開催された。今年から、港区南青山一丁目エリアの商店会機能を担う「青山南一商振会」のメンバーに会社で加入した。そこでお世話になっている飲食店の方が、夏まつりに出店するというので、家族で顔を出してきた。花火をしたり、くじ引きをしたり、店番をしたり……。いろんな方に息子をかわいがってもらい、結局、2日連続で参加した。ありがたいことに、地域のネットワークも増えた。こうして人と人のつながりを育むことが、最近はとても楽しい。

自宅周辺にしても、オフィス周辺にしても、地域のつながりのありがたさを感じる機会が増えた。特に小さい子どもは、親だけといわず、みんなで育てるに限る。余計なことと思いつつ口を出す「おせっかい文化」は、つながりが希薄になっている現代にこそ必要だと思う。古くて新しいコミュニティとして、最近のわたしは「町内会」という存在に注目している。

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Travelife Log 2012-2013
世界一周の旅に出てから12年。十二支ひとまわりの節目を迎えた今年、当時の冒険や感動をみなさんに共有したいという思いから、過去のブログを再発信することにしました。12年前の今日、わたしはどんな場所にいて、何を感じていたのか? リアルタイムで今日のつぶやきを記しながら、タイムレスな旅の一コマをお届けします。


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