「自分らしさを発揮できる仕事がしたかった」 解雇をきっかけに自分の事業を開始。
「バリー・フリーダーは自分が間違った職業に就いていると感じていました。(Barry Freeder had always felt like he was in the wrong profession.)」
今回取り上げたのはこんな出だしからはじまる記事です。
義務教育から大学を経てスムーズに就職という、いわゆる順調そうな人生であっても、「自分で意思を持って進んだ」というよりは「その時に見えていた範囲の選択肢から選んだだけ」だとすると、ちょっと物足りなくなるかもしれません。
また人間の心理には、本能的に変化を避けようとする現状維持バイアスがあるため、一度乗ったレールから降りるのは、決定的なきっかけでも無い限り難しいものです。
今回は、勤務先の人員整理を一歩踏み出すきっかけにして、やりたいことへの挑戦に舵を切った人のおはなしです。
参照した記事はこちら
Careershifters
“I wanted to do something that allowed me to excel at being 'me'.”
ざっくりストーリー
イギリスで、ソファのアーム部分に乗せるだけで使えるオリジナルのドリンクホルダーを作っているBarryさん。
以前は、不動産の企業で資産管理の仕事をしていました。
小さいころからデザインが好きだったBarryさんは、大学で建築を専攻してそのまま測量士として不動産の企業に入ります。
しかし、会社から与えられた役割を淡々とこなしながらも、どうもなんだか違う仕事をしているような違和感があったそうです。
周りにいる同僚は自分よりよっぽど充実しているように見え、もっと自分らしくいられる仕事で生計を立てたいという思いを抱きながらも、なかなかきっかけを掴めずに不動産企業での勤務を続けていました。
そして入社から10年ほど経ったあるとき、Barryさんは会社から人員整理による解雇を言い渡されます。
いきなり解雇となると一般的にはショックな出来事だとは思いますが、Barryさんにとってこれは良いきっかけとなりました。
もともと自分でデザインしたり手を動かして物を作ることが好きだったBarryさんは、退職金を軍資金に、長い間あたためていた商品アイデアを実行に移すことを決意します。
そしていまでは、自分で企画したプロダクトを商品化し、世界中のいろいろな国で販売できるようになりました。
ビジネスモデル図解
コンセプトや試作は自身で行いつつ、要所ではプロの力を借りて商品化しています。
デザインはD2M社、製造は中国の工場。
実際に中国まで行って納得できる工場を選定したとのこと。
プロモーションに関しては、テレビやラジオ番組でも取り上げられたり、展示会に出したりという感じで、マスマーケティングが中心のようです。
海外には現地の販売パートナーを経由して商品を卸している模様。
日本にも展開してますね。
SNSをあまり駆使していないのがちょっと意外。
去年の年末にForbesに取り上げられた記事も見つけました。
従業員ゼロのひとりビジネスで年間100万ドルの収益と紹介されています。
こちらの記事によると、今ではソファアーム用のコースター以外にもテーブルコースターやスマホ用のスタンドも作っています。
そして売上の96%はAmazonとのことで、Amazon内のキーワードマーケティングにかなり注力しているということです。
まとめ
Barryさんの例を見ると、解雇という一見ネガティブな出来事が、自分の人生を切り拓くきっかけとしてポジティブに活かされています。
起こってしまったことは変えられないけど、そこからどんな行動を選ぶかは自分次第。
人生において節目となるポイントはいつ来るかわからないですからなぁ。
ふだんから自分の心の声に耳を傾け、タイミングがきたらサッと飛び乗れるようにしておきたいものです。
事業の観点では、イギリス国内の限られたマーケットだけではなく、ワールドワイドに展開しているところがいいですね。
ひとりビジネスにもかかわらず海外展開で年商100万ドル(約1億円)。
情報発信、配送、決済などのシステムを個人レベルで使えるサービスが充実してきたので、ひとりでも十分にやれる世の中になっていることを実感させられます。
自分がこだわって作ったオリジナル商品が世界のいろんな国で売れる体験とか、すごくエキサイティングでおもしろそうだなぁと思います。
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さて、今回は解雇をきっかけに自分らしい仕事へ踏み出した方の事例でした。
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