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初恋と不倫

往復書簡の小説
「東京ラブストーリー」や「カルテット」の脚本家である坂元裕二さんの作品
今年読んだ本の中で一番良かった
まだ4〜5冊しか読んでないが笑

初恋と不倫
一見すると、全く違う立ち位置の言葉に感じるが
坂元さんの手にかかると、とても似通った言葉になる
この本に出てくる、「初恋」と「不倫」は
どちらも純粋で、初めて抱く感情という点で似通っている
読み終えてから、思い返すと
どちらが初恋でどちらが不倫だったんだっけと思ってしまう
描く人によって言葉の意味も変わるのだと感じた

それは誰が主人公であるかによっても変わる
主語が誰かによっても変わる
物語であれ、人の人生であれ、それは同じだ
相反する意見も、見る側からすればどちらも主人公であり
正義なのだ
自分の正義を貫こうとするから争いが起こる
相手の目線、立場になって考えることがとても大切だと思う

話が逸れてしまったが
坂元裕二さんの描く会話はとても素晴らしい
知性とユーモアが重なり合い
独特の表現や空気感がある
読んでいて思わずニヤけてします
自分もこんな返しのできる知性とユーモアがほしいなぁ

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