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人に共感できるようになる心理学

こんにちは! GW明けで、なぜか少しテンションが上っているひろです。
最近は心理学の説明が楽しくて、後輩にアウトプットをたくさんしているのですが、

「説明おじさんですね」

という後輩の一言に、ちょっぴり衝撃が走りました。せめて説明兄さんと呼んでほしかった(笑)。ただ、皆さんが覚えやすいあだ名みたいなものは欲しかったので、今後は説明兄さんと名乗ろうかと考えております。それでは今日の本題です。

人に伝えたくなる心理学。今回のテーマは、

「自己認知と対人認知」

です。

認知については以前の記事で取り上げさせていただきました。

https://editor.note.com/notes/n3c4970e664b4/edit/

ご興味のある方は御覧ください。

以前の記事で、認知は物事の受け取め方だとお伝えしました。

例えば、あなたが歩いていると正面から警察官が歩いてきます。この時、あなたはどう思うでしょうか。

「うわ、もしかしたら注意されるかも」
と思う方もいれば、
「あ、警察の人がいるから安心だな」
と思う人もいると思います。

認知で重要なのは、目の前の警察官の意思は関係がないことです。警察官を見て、あなたがどう思ったのか。ここが重要なんですよね。

これらを踏まえた上で、本日は「自己認知と対人認知」について取り上げていきます。

1.自己認知とは?

 認知が物事の受け止め方とお伝えしたので、自己認知については皆さんも理解できると思います。

自己認知とは、自分の物事の受け止め方ですね。認知の話とあまり変わらないじゃないか。そう思われる方もいると思います。ただ、人間の自己認知には多くの方に共通する部分があるんです。

それは、

「自分のせいではない」

という感覚です。

例をあげてみましょう。

ジリリリリリ!!
けたたましい音とともにあなたは目覚めました。
時計を見ると、午前9時。

やばい!

あなたは急いで着替え始めます。会社の出社時刻は10時。会社までは電車で30分。しかし、駅までは徒歩で15分。着替えと朝ごはんの時間も考えると・・・。

とにかくやばい!!

あなたは着替えを終えて、食パンをくわえながら駅まで走っていきます。途中の曲がり角で転校生とぶつかる。なんてイベントは起きませんでしたが、会社に無事到着しました。タイムカードに刻まれた時刻は、

10:01


遅刻です。目覚まし時計はいつも8時半にセットしてたのになぁ・・・。こんな事を思いながら、あなたは仕事を始めます。


こんな時、あなたはどう思うでしょうか。
「自分が悪い」
と思えるでしょうか。

「目覚ましがいつも通り鳴らなかったからなぁ」
「疲れがたまったからなぁ」
「ギリギリの時間から、あれだけ一生懸命走ったんだから。1分ぐらいどうにかならないかなぁ」

心の中で自分をかばう声が聞こえてきませんか?

これは人として普通の事なんです。人は自分に対して甘い考えを持つようになっているんです。これが自己認知の特徴です。

これを踏まえた上で対人認知を見ていきましょう。

2.対人認知とは?

 自己認知の説明を聞くと、対人認知についても想像がつく方が多いと思います。

人に対する認知。つまり、他の人に対するあなたの受け止め方です。

先程の例で考えてみましょう。

あなたはいつも通り会社に出社しました。朝10時になったので仕事を始めました。しかし、隣の席を見ると同僚の姿が見当たりません。

「どうしたんだろう」

そう思った時、

「遅れてすみません!」

上司に謝る同僚の姿が目に飛び込んできました。その時、あなたは同僚が遅刻したことに気づいたのです。

「おはよう」

元気のない声で同僚が隣の席に座りました。

「どうしたの?」

あなたはたずねます。

「いやぁ、目覚ましがいつもの時間に鳴らなくて」

この理由を聞いた時、あなたはどう思うでしょうか。

いやいや、目覚ましが鳴らなかったって。子どもじゃないんだから。

こんな感覚を持つ人が多いと思います。


お分かりいただけましたでしょうか。

自己認知と対人認知の考え方の違い。

自己認知・・・自分に対して甘い考えを持つ
対人認知・・・人に対しては少し厳しい考えを持つ

という事です。

不思議ですよね。

「人の気持ちを理解できる人間になりましょう」

幼い頃からこういう教育を受けている私達ですが、自己認知や対人認知に関しては、多くの人に共通する部分が見られます。

なぜこんな事が起こってしまうのか。考えていきましょう。

3.自己認知と対人認知の原因

 結論からお伝えすると、

「物事を主観で見るか。客観的に見るか」

の違いになります。

最初にお伝えした例え話。自分が会社を遅刻するまでに行った記憶。これがあなたにはあります。

・目覚ましが9時に鳴ってあわてた事。
・着替えをいつもよりも早く、全力で終わらせたこと。
・食パンをくわえながら駅まで全力で走ったこと

これらの努力をした記憶が自分の中にあるんです。そこまでやったのに遅刻してしまった。

そんな自分をなぐさめたいという気持ちも出てくる。そういう部分が人間にはあります。

では、対人認知はどうなるか。

当たり前のことですが、自分の視点では相手の行動のすべてを把握することはできません。

同僚が遅刻した時。もしかしたら、あなたが遅刻した時と同じような努力をしていたのかもしれません。

・目覚ましが9時に鳴ってあわてた事。
・着替えをいつもよりも早く、全力で終わらせたこと。
・食パンをくわえながら駅まで全力で走ったこと

しかし、これらの同僚の記憶はあなたからは見えないんですよね。

「人の立場に立って考える」

という素晴らしい言葉が世間では言われていますが、本当に人の立場になるにはどうすればいいか。

相手の経験を、自分の経験と照らし合わせて共感することなんですよね。

4.まとめ

 今回は自己認知と対人認知についてお伝えさせていただきました。

「ああ、自分に対しては考えが甘いんだよなぁ」

と思っていた方。それが普通なんです。

「ああ、なんであんなに人に厳しく言っちゃったんだろう」

と思っていた方。それも普通なんです。大切なのはこれを理解した上で、どう行動するかです。

遅刻して怒られた事がある人は、遅刻をして怒られる人の気持ちを自分の経験から理解することができます。

「ああ、自分も怒られた事あったなぁ」

そう考えた時、どんな言葉をかけてほしいか。どんな気持ちだったか。相手の気持ちのすべてを理解できなくても、共感することはできます。

自分の実績が認められた事がある人なら、他の人が認められた時も理解して喜ぶ事ができます。逆に、自分の実績が認められなかった人なら、その人の気持ちを理解することができます。

成功している人を理解することも大切ですが、困っている人の立場に立って考える事も立派な能力です。

自分は失敗ばかりしている。人の役に立てていないと思っている方は、同じような立場の人を理解できる。救うことができる。この可能性を考えてみてください。

この世界は成功している人よりも、困っている人の方が圧倒的に多いです。自分が失敗するたびに、人を理解できる力が研ぎ澄まされているとしたら。その能力を必要とする人がたくさんいるとしたら。

人生、楽しくなりませんか?

そう考えると、人生で無駄な経験というのはないかもしれませんね。


 


 

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