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人間関係をより円滑にするための心理学

 こんにちは! 説明兄さんのひろです。梅雨の時期、雨も多くなってきた今日このごろ。皆さんはいかがお過ごしですか? 僕は心理学の知識を後輩にアウトプットしていると、質問される機会も多くなりました。

「ひろえもーん、メタ認知ってどういう意味ですか?」

関係性もフランクになって、軽くネコ型ロボット扱いです(笑)。皆さんはメタ認知をご存知でしょうか? 世の中では、

・メタ発言
・メタる
・メタルスライム

など、さまざまな言葉が飛び交っています。ちなみに、メタルスライムは関係ありません。今回はメタ認知について、分かりやすくご説明していこうと思います。

1.認知の振り返り

 まずは以前説明したことのある認知から、振り返っていきましょう。

「認知とは、物事の受け取め方」

という説明をさせていただきました。例を挙げますね。とある男性の例です。

例)
 僕がタバコに火をつけた時、妻は不機嫌になった。

「ベランダで吸ってよ」

そう言われ、僕はしぶしぶとベランダに向かった。

はぁ。なんで自分の家なのに自由にタバコを吸えないんだろう。


今回のケース。男性がタバコを部屋の中で吸おうとすると、奥さんは不機嫌になります。それを見て男性は考えます。家にいる時ぐらい、自由にさせてくれ。どうやら男性は不満を抱えているようです。

男性の物事の受け止め方。これが旦那さんの認知です。

では、旦那さんのタバコに対する奥さんの考えはどうなのか。

「また、夫が家の中でタバコを吸おうとした。ヤニ汚れはなかなか落ちないし、匂いも残るのに。なに考えてんのよ」

これらの理由から、奥さんは不機嫌になりました。これが奥さんの物事の受け止め方。奥さんの認知ですね。

では、2人の認知を理解していただいたところで、皆さんは奥さんと旦那さん。どちらの意見に賛同しますか?

「自分の家なんだから、タバコぐらい自由に吸わせてあげてもいいんじゃない?」
「いや、奥さんが正しい! タバコのヤニ汚れは落とすのが大変だから!」
「そうだそうだ! 匂いも残るし、身体にも悪いんだから!」

「奥さんの気持ちは分かるけど、言い方を考えたほうがいいかも」
「ちゃんと話し合えばいい案が浮かぶかも」
「この不満が積み重なると、離婚の原因になるかも」

さまざまな意見があると思います。この皆さんの意見は第三者側の意見です。では、どうすればこの夫婦は分かり合うことができるのでしょうか?

今の段階では、お互いの不満をぶつけてケンカになる可能性もあります。こんな時、夫婦で話し合う前に第3者の意見。皆さんの意見を聞いてみたらどうなるでしょう。きっとお互いが気持ちを理解しやすくなるんじゃないでしょうか。

これが今回お伝えするメタ認知になります。

2.メタ認知とは?


 メタ認知(meta cognition)のメタとは何なのか?

メタ(meta)はギリシャ語で「上位の」という意味です。メタ認知は直訳すると上位の認知です。では、上位の認知とは一体何を意味するのでしょうか。簡単にお伝えすると、自分の思考状態を客観的に認知することです。例を挙げましょう。

先程の夫婦のお話。

旦那さんの主張「家の中でタバコを自由に吸いたい」
奥さんの主張「家の中でタバコを吸ってほしくない」

というそれぞれの意見があります。このまま話すとケンカになるかもしれません。では、もし旦那さんが、自分の考えを客観的に見ることができたらどうなるでしょう。

「タバコのヤニ汚れは落とすのが大変なんだよ」
「タバコは匂いも残るし、身体にも悪い」
「ちゃんと話し合えばいい案が浮かぶかも」

皆さんの意見。第三者の意見が旦那さんに届いたとしたら。旦那さんが周りの人の視点に気づけたら。

「タバコを吸うことで、ヤニの汚れや匂いも出てしまうかぁ。確かにそうかもしれない。身体に悪いってことで、妻は心配してくれてるのかもしれない。もう少し妻と話し合ってみるか」

そう思うことができるかもしれません。

3.メタ認知の活用例


 メタ認知は他にも活用できます。再び例を挙げていきましょう。

あなたはバイクで走っている途中、コンビニに立ち寄ることにしました。商品を選んでいると、2人の店員がヒソヒソ話をしながらこちらを見ています。

何だろう。気分悪いなぁ。

あなたは商品をレジに置いて、財布を取り出そうと胸ポケットに手を入れました。

「!!!?」

店員は驚いています。

なんだよ。

そう思いながら、あなたは精算をすませて店を出ます。

感じの悪いお店だったなぁ。

そう思いながらバイクまで戻ってきたあなた。バックミラーを見て、あることに気付きます。

フルフェイスのヘルメットをかぶったままだったんですよね。

「フルフェイスヘルメット着用での入店はお断りしております」

こういった案内はコンビニ、郵便局、銀行では常識です。自分は何も悪いことはしていない。そう思っていても、周りから見ると強盗に見えていた。自分の行動が見えていないと、ちょっとしたことで恐怖の対象になる可能性があるんですよね。

自分が周りの人から見てどう映っているのか。これを理解するには、自分が人からどう見られているのかを知る必要があります。自分の認知だけでなく、周りの認知も考える必要がある。だからメタ認知、上位の認知と呼ばれるのかもしれませんね。

まとめ


 今回はメタ認知についてお伝えしました。自分が正しい。そう思うことは決して悪いことではありません。ただ、自分の視点だけでなく、周りの人から見ても自分は正しいのか。これは普段からは気をつけていないと分かりません。

・友達と話して盛り上がった。でも、場所が図書館だったら。
・飼っている犬が元気でかわいい。でも、深夜に吠えていたらどうなるか。
・恋人のためにプレゼントを買った。でも、相手の好みと全然違うものだったらどうなるか。

自分が正しい。楽しいと思った事が、必ずしも人のためになるとは限りません。結果。世の中に悪い人はいませんが、悪い人だと思われる可能性が出てくるんですよね。

自分が行動する前に、少しだけ周りの視点になって考える。これができれば、人間関係はより円滑にすすんでいくかもしれませんね。




















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