【まいぶっく21】翻訳の みりょく~ぼちぼちいこか
ばりばりの 北海道弁使いである。
手袋は「はく」ものであり
ボタンは 「押ささって」しまうし
カーリングの「そだねー」には、何も違和感を持たなかった。
そんな私だが、この本に出会った時、本気で「『関西弁』を上手にしゃべりたい」と思ったものだ。
丸っこくて、ほんわかした感じの かばくんが、いろいろな職業に挑戦する絵本。
小学生に、この本を読む機会があった。でも、私の読み方だと どうしても味が出ない。
ぜひ ほんものの関西弁の方が読むのを 聞いてもらいたいものだと思った。
そして、この絵本を関西弁で訳した いまえよしとも さん の素晴らしさ。ほんわかしたかばさんの雰囲気にぴったり。 と言うか、絵本の魅力を倍増させていると思う。
大笑いしたあと、ふわっと力がぬける。
* * * * *
最近、この絵本の原書を見ることできた。
そして、ものすごく驚いてしまった。
えええ 原書はこれだけなの!
実に簡単な英文じゃないか。
特に何度も出てくる「NO.」。 いまえさんは、これだけ表現力ゆたかに、訳し分けていたなんて! すごい!
翻訳だからこその魅力 というものを感じてしまった。
ぼちぼちいこか
マイク=セイラー さく
ロバート=グロスマン え
いまえ よしとも やく
偕成社 1980年
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読んでいただき ありがとうございました。