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[映画レビュー]街の上で〜サブカルチャーな街に生きる人達のリアルな関係性〜


下北沢の古着屋で働いている荒川青。青は基本的にひとりで行動している。たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏は異常に狭いし、行動範囲も下北沢を出ない。事足りてしまうから。そんな青の日常生活に、ふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常、また、いざ出演することにするまでの流れと、出てみたものの、それで何か変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語。

今泉監督の描く、市井の人のありふれた、何処にでもいそうでいない、少しズレた若者と、触れ合う人々との織りなす物語。

たぶん、男性が女性を「お前」呼ばわりすることは、これから益々憚られるようになるのだろうな、とは思うけど、まだギリギリ許されるのかな。
会話中の言葉の選択が粋で、とてもテンポが良く心地いい。そして、とても魅力的に女性を映すなぁと思う。こんな女性たちに囲まれたい人生だった、と男性なら思うんじゃないだろうか。


伴侶、パートナーといて、楽しいと感じられるかどうか。その関係性は心地よいものなのか。とても大事。

一般人の日常の面白さ、言うなれば若者賛歌。

一室で男女が生産性のない話するだけであんなに良いシーンになるとは、、
みんなが偶然揃うシーンは謎にアベンジャーズ的な気持ちよさがあった。

会話の中で発言の意図がうまく伝わらなかったり、うまく汲みとることができなかったり、そういう日常的に度々ある生きたコミュニケーションを映画の中で観ることができて楽しかった。

劇場で見損ねてしまったやつだけど
結果、劇場じゃなくて
だらーっとゆるーっとおうちで観るのに最高だったかも。
観終わったあともぽけーっとした余韻が残る。
たまにはこういう映画があってもいい。

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