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『短歌 ミルフィーユ』

小学生のわたしは、よく短歌を詠んだ。

初めは、学校のコンクール応募の為に仕方なく。

翌月には、誰にも知られずに漢字ノートやドリルの片隅に落書きのようにして書き留めるようになっていた。

やがて、作文・短歌・俳句の文集で佳作の常連となる。

そう、最優秀賞ではなく佳作。

わたしには目立ちすぎず誇らしい絶妙な贈り物だった。


あの頃のピュアな想いで詠むことはもう不可能だろう。

それでもいい。

折り重なって美味しくなって、誰かと一緒に珈琲でも飲みながらゆっくり眺めることができたら。


          ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

意地っ張り
そんなふたつが重なって
いつしかやらかな
ミルフィーユとなる





短歌と俳句を集めた初めての歌集です。月に百作以上を詠み、その中から数作をおさめてお届けしています。良かったらどうぞ。

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