生後7日目の朝、呼吸が止まっていた新生児の三男 #17
フリーライターのヒラノです。
今日は「いま生きているのは当たり前ではない」って話をします。
2023年9月11日午前6時4分 救急車要請
「息してない! 息してない!!」
妻の叫び声で目が覚めた。というか悪夢だろ。
産まれて7日、退院して家に来て2日。息子は暗い寝室でもわかるくらい唇が白い。
介護士時代に100人単位で見てきた、看取ってきた高齢者と同じだった。
すぐ119番。
だが、自分の家の住所が言えない。
電話先で「気道確保してください」と指示。
それくらい知っている。上級救命講習で何度も訓練した。乳児の胸骨圧迫法だってできる。
でも、そんな救命の知識はすべてぶっ飛び、片手ほどのサイズの息子を抱きながら、名前を呼ぶしかできなかった。
人生で一番長い10分
救急車は10分もかからず来てくれた気がする。
待ち時間はただただ「早く来てくれ」「だれでもいいから助けてくれ」としか考えていなかった。
サイレンが聞こえた。
泣きながら家を飛び出して、救急隊を家に招き入れた。
原因不明
救急車の中でバイタルチェックすると、酸素飽和度も脈拍も呼吸も正常。いつの間にか呼吸が回復していたようだ。
救急搬送先の医師は専門医ではないためか、原因不明の一点張り。
119番通報から3時間後、三男ははじめて我が家に迎え入れたときと同じように、手足をバタつかせながら帰ってきた。
無事に帰ってこれた。抱っこした命がより重く感じた。
念のため、出生した産科も受診するが、やはり原因不明。もうなんでもいい。生きていればいい。
生きているだけで丸儲け
さて、今回の僕の事例で伝えたかったことは「一番大事なものは家族(子ども)」ってことです。
確かに僕の子どもたちは「自閉症スペクトラム障害」の特性があるので、ストレスも溜まるし、イライラします。
おそらく、僕と同じく障害児の子育てをしている人だけではなく、定型発達の子を育てている人も、育児で悩む人は多いと思います。
でも、一番大切な存在だから、これからも世界で一番の愛情を贈り続けたいですね。
今日は以上です。
また明日お会いしましょう!
※三男は今月の4日に1歳になりました。11キロを超えているので、なかなかに太ましい……。