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短い詩、いろいろ「靴紐」他

まずは試してみることだと靴紐をむすぶ

まっすぐすぎてなにもない道

泥のように崩れ落ちそうになる布団のうえ

もうやめろと心の中では叫んでいる

からっぽにこれ以上詰め込んでどうする、と読書中の自虐

自分がふと人の言葉だけで出来上がっている気がして

心のないものに心を癒される春の午後

「いちどきり」が永遠と続く時間の不思議

200年後にはもう誰もいないと思う雑踏の中

銀河系を想いつつ、今晩なにを食べようかと考える

肉球を触ればほんのりと体温

ねこに寄りかかられた重さがしあわせ

猫がふみふみするとき私の心もシンクロする

こころに揺り動かされつづける私の本体はどこ

みんな始まって、みんな終わる


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