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人生の休憩記録-14-


「最後の公園。足取りが重かった復帰に向けての挨拶。」

今日も夫と散歩行かない行けの茶番をしながら、娘を見送り公園へ。

実は、朝活のお散歩が自然と習慣化し、だんだん心も体も慣れてきた頃。
主治医からとりあえず復帰を考えてみようかと提案があった。ダメだったらダメでいいんだから、とりあえず行こうかなって感じで行ってみては?と。
鬱や適応障害の経験者からはまだ休んだ方が良い!と何度もとめられ、悩んだが、私の性格上、正直これ以上休むと戻りづらいというか戻れない気がした。
主治医も私の性格を把握してるからこそ言ってくれたのだと思う。
ただいきなりフルで復帰するとまたダウンするから少しずつ出勤するようにということで、5月初旬職場と何度も相談し、リハビリ出勤をすることになった。

今日はリハビリ出勤に向けて挨拶に行くこととなった。
挨拶前に、お散歩だけは行こうと車を走らせる。

仕事復帰しても歩くのは続けるが、公園は職場よりも遠いため今日で最後であろう。

飽きたーとかめんどくさいとぐちぐち言いながらも、いつも通り、たくさんの植物や昆虫達が出迎えてくれ、ウォーキングや犬の散歩。ランニングしている人達との通りすがり、挨拶を交わし…。
晴れの日も曇りの日も雨の日も、そんなはずがないのはわかっているが、なんだか寄り添ってくれたような気がした。

ありがとう。と心の中で何度も思いながら一歩一歩噛み締める。

安定剤や抗うつ薬を服用しているが、適応が悪化せず、ここまで元気になれたのは、
家族そして上司達のおかげだ。

特に上司達の思いやりや寄り添う心のおかげで復帰を決意したのも事実だ。

本当であれば辞めていた。でも、心を崩した時真っ先に嫌な顔を一つも見せず、仕事をフォローしてくれて、かつドライブに連れて行ってくれて、話を聞いてくれて受け止めてくれた。上司達もまた鬱や心を崩していたにも関わらずだ。
本当に感謝しかない。
私は仕事は仕事と割り切り。それ以上仲良くもしないし、嫌いにもならない。ただ仕事と向き合っていればいいと思っていた。

そうではなかった。
勝手に自分は1人だと。悲劇のヒロインになっていただけだった。
どんな職場でも理不尽なことはたくさんある。そして自分と合わない人も必ずいる。
でも必ず助けてくれる人はいる。
そして1人で抱え込むのは間違いで、助けて!とSOSを言うのも大事だと上司達が教えてくれたのだ。

もちろん、どうにもならないこともある。すぐに辞めるのも選択肢の一つだし、人生いくつもの解決策がある。どれも逃げでもなんでもない。


私は、助けてくれた上司達にお礼を言いたかった。そして、元気になったこと伝えたかった。
ダメだったらダメでいい。とりあえず戻ろうと。 

そんなことを考え、歩くと、出発の時間となった。
車に乗り、公園の景色を見渡す。
また来るからね。と呟き、エンジンをかけた。

内心職場への挨拶はものすごく嫌だった。嫌だというよりは怖いの方が正しいかもしれない。休養前の1ヶ月は対人恐怖もあり人と目を合わせるのもダメだった、職場でご飯すら食べられなくなってしまったくらい拒否反応がすごかったので、内心ドキドキしながらも足を踏み入れる。

自動ドアの前で深呼吸。
ドアが開き、事務所へ。常務理事がいつものように花に水やりをしていた。

「お久しぶりです」と声をかける。
「おお!よくきてくれたね」
そのあとは休養中の職場の様子、私の話で1時間くらいだろうか。
いろいろと話したあと、助けてくれた上司達に挨拶をした。正直誰よりも先に挨拶をしたかった。
「おかえりなさい」その言葉に私は身体が一気に軽くなる感覚だった。
「戻りました。またよろしくお願いします。」
その一言二言で目を合わせ、笑い合った。久々に心から笑えた。

上司達はそれぞれ年齢や性別も異なるが、私にとっては上司であり兄や姉のような存在である。

この人達だけは、裏切ることはしたくないし、大切にしたい。思いやりを絶対に返す!そう強く思い、職場を後にした。

そしていよいよ、リハビリ出勤へ。

⭐︎備忘録ギャラリー

この上を向いた時の木々の感じが好きだった。
お散歩コース元気よく咲いている。モッコウバラ。
仕事のお昼休憩はたまに河原まで行っていた。
久々に来てみた。
スライム遊び。娘の発想力に毎回尊敬してしまう。
水族館。しろくまの足がかっこよかった。
なんだか守りたくなるよ、あなた。
マヌルネコ。


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