弟の名前をクラス全員で決めた結果ww

どうも、ひらおです。

皆さんは「名前を真剣に考える」という経験をしたことがあるだろうか。

自分の子どもがいる方はもちろん、ペットを飼うとき、ゲームのキャラクターの名前を決めるときなど、ネーミングセンスを問われる場面は多い。
いざ考え出すと結構悩んでしまうものである。

ちなみに俺が直近で考えた名前は、『ゼルダの伝説』に出てくる馬の名前である（捕まえた馬に名前をつけられるシステムがある）。

金色のきれいな馬だった。
金、金…と連想していたら、谷亮子さんの顔が浮かんだのでこう決めた。

「馬でも金」

…。

……。

俺にはもしかしたらセンスがないのかもしれない。

今回は、そんな俺が幼稚園時代に、クラスのみんなと一緒に弟の名前を考えたときのお話である。

遡ること二十数年前――。

平尾家は大きな喜びの瞬間を待ちわびていた。
もうすぐ新しい命が生まれてくるというのだ。
お医者さんによると男の子らしい。俺、妹に続いて3人めの子どもである。

当時年長さんだった俺も、弟の誕生をとても楽しみにしていた。
幼稚園でも「弟が生まれるんだ」とニコニコしながら話していた。

あるとき、友達のゆうたくんが聞いてきた。
「弟の名前はなに？」

名前…？
そうか、弟にも名前があるのか！
弟の名前は…なんていうんだろう…。

わからない、と答えると、それじゃ今から決めようという流れになった。

そこに、
「待ちな！」（たぶん言ってないけど）
とばかりにやってきたのはムードメーカーのしゅんちゃん。
一緒に考えてくれるという。

「俺も助太刀するぜ！」（絶対言ってないけど）とやってきたのはけんちゃん。
彼も一緒に考えてくれるという。

その後、普段はいじめっ子の大ちゃん、竜ちゃんも、泣き虫のこうちゃんも集まって、みんなで考えてくれることになった。

「お前ら…ありがとうな」（言った記憶ないけど）
俺は仲間のありがたみを人生で初めて知った。

さて、「名前を考える」といっても、そこは幼稚園児である。そんなに多くの名前を知っているわけではない。

我々の頭の中には、最初から4択しかなかった。
すなわち、当時大流行していたアニメ『ベイブレード』の主人公グループ4人の名前――

エントリーNo.1　タカオ
エントリーNo.2　カイ
エントリーNo.3　レイ
エントリーNo.4　マックス

である。

結論はすぐに出た。

優勝　エントリーNo.4　

マックス

平尾　マックス…！

とにかく断トツでかっこいいというのが我々の総意だった。

ちなみにこのマックスというのは割とやられキャラで、たぶんあまり活躍していないのだが、名前だけで他の追随を許さない圧倒的な人気を証明した。

あと、話し合いの最後の方でフラッと女の子が来たのだが、
「マックスに平尾は合わない。平尾の部分を変えるべき」
とかいうめちゃくちゃな意見を残して去っていった。

かくしてM幼稚園ひまわり組の叡智を結集したマックスという名前を誇らしげに親に報告した俺は、

母親からの「もう決まっているのよ」というやんわりとした言葉に無事跳ね返され、

弟は普通の、とても良い名前を獲得したのであった。

おしまい