見出し画像

古い空間へ

こんにちは。今回もご覧いただきありがとうございます。

8月の個展に出品する作品の紹介です。

タイトル、作品の情景、作者の作品に対する想いの順で紹介しています。

作品の価格と作品の大きさなどの情報は最後に記載しています。

秘密の階段の宴
(岐 _a_ 結ばれた想い)

 大きいも小さいもなく、重さもなく、水中と地上の違いもないなにもかも混じり合ったこの場所で、 おとぎ話に登場する閉じ込められたお姫様のようにお花で手を縛られた少女。

 彼岸と此岸の境であるこの場所で少女は両者の仲介を果たしている。 長い月日の中で青々と苔むした階段は生命の芽生えの兆し。

 この先にある世界、少女の未来にはどんな景色が広がっているのだろ う。

秘密の通路ー古い空間

 雨露に濡れ青々とした植物に覆われた階段。もう誰も使わなくなってから久しいこの階段はどこへと続いているのだろう。

 様々なところで見かけるもう使われていない通路 ─誰が使っていたのだろうかと不思議な場所にあったり、封鎖されてもう通れないような通路など─ こういう通路の先には古い空間が広がっていて、そこには現代人が忘れてしまった世界が広がっているのではないかとドキドキし心惹かれる魅力があります。

 子供の頃はこういう狭い通路に張り込んで秘密基地のようにして遊んでいました。大人になると心惹かれてもこの通路を通ろうとはしない。子どもの好奇心とまだ現実と非現実の間にあるような感覚を本作品のこの少女も持っているのでしょう。

 この作品にはこれからパーティでも開かれるように色々な動物が集まっています。邪魔な大人が入ってこない秘密の通路はやりたい放題できる心躍る場所なのです。

花の枷

 しかし、そんな少女にはお花の手枷が掛けられています。これは何なのでしょうか?この通路に縛り付けられているのだとしたら誰の意思によって?
 正直なところこの枷の意味は私にもよく分かりません。これは少女を縛り付けるものなのか?この枷に花が咲いているのは何故なのか?周りに集まる動物たちは何を思うのか?
 
 私も分からないこの不思議な空間の意味を皆さんにも考えていただきたいと思います。

【作品情報】

タイトル:秘密の階段の宴 (岐 _a_ 結ばれた想い)
サイズ:M10 号(530*333mm)
技法:パネルに油彩
価格:250,000 円 ( 税別 )

作品の購入に関しては私、もしくはGallery MUMONへお問い合わせ下さい。 

GALLERY MUMON
〒104-0061
東京都中央区銀座 4-13-3
TEL:03-6226-2555
web:https://mumon.artcafe.co.jp

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?