一般社団法人を立ち上げ、新事業を始めようと思った理由

こんにちは。ひらつまです。

私は３年ほど前から、自宅で近所の子供たちに宿題を教える「宿題教室」なるものを営んでいます。

それまでは小学校の教員をしていました。教員時代のことや、辞める決断をするまでのことは、またいつか書こうと思います。教員を辞めたことに対して後悔はないのですが、ときどき、本当にときどき「もし辞めていなかったら・・・」と思うことがあります。それはわずかに残る未練なのか、美化された過去に対して湧く感情なのか・・・。

子供達のことは大好きなのに、雑務に追われ神経をすり減らし、できないことばかりが増え、目の前の子供達に対して申し訳なさばかりが募る、そんな日々でした。体調を崩すほど辛く、あの頃にだけは戻りたくない。そう確信しているはずなのに、「もし辞めていなかったら・・・」なんて思う自分がいる。

このモヤモヤと向き合うためにnoteを始めたと言っても過言ではないのに、その頃を振り返る覚悟がまだありません。

だから今回は、昨年に立ち上げた法人のこと、法人を立ち上げようと思った経緯について書こうと思います。

私は「豊かな暮らし。小さなまなび舎」がコンセプトの一般社団法人「ひらすま舎」というものを立ち上げ、その代表を務めています。

先にも書きましたが、私は教員を辞めてから自宅の車庫を改装し、「宿題教室」というものを営んでいます。「公◯」でも「◯研」でもなく、完全オリジナルの「宿題教室」です。

自分のように忙しいお母さんの助けになることをしたい、と思ったのが１番のきっかけでした。それと、宿題さえきちんとしていればある程度の学力は付くはずという、教員時代からあった宿題に対するこだわり。そこから思いついたのが、毎日の宿題を忙しいお母さんたちの代わりにみる「宿題教室」です。

始めてみて思ったことは、子供や親たちは学校に対してなんと不満の多いことか！ということでした。笑

学校の先生には言えないけど、「元」学校の先生には本音が言いやすいようです。現役時代に聞いていたら、間違いなく心折れて不登校になりそうな文句の数々…。
「なんかごめんなさいね…」
現場に代わり謝りたい気持ちでした。

子供たちから聞く不平不満は8割が勉強のことでした。
「勉強なんか嫌い」「何の役に立つん？」「宿題したくない」
毎回毎回文句の嵐。

「子供も愚痴りたいのね。」と思っていつも聞き流すのですが、ある日、6年生の女の子がポツリと言った言葉に私は固まってしまいました。

「楽しい仕事って何かあるんかな。仕事なんかしたくないな。」

その一言を聞いたとき、まだ12歳の子が未来に希望をもてないでいる、そんな社会って何なんだろう…と愕然としました。

きっと、生き生きと働く大人が身近にいないのでしょう。

生活のために働く。ローンがあるから、教育費がかかるから。

私もかつては、働くことは辛いことであり、お金を稼ぐことは大変なこと、と思ってました。

子供が好き＝先生になる。
そう思って夢を叶え、好きを仕事にしたはずが、いつの間にか体調を崩すほどに無理を重ね、やりがいもなく、給料日だけが楽しみになっていた私。

でも、「宿題教室」を始めてからは、楽しく生き生きと働けるようになりました。雑務などなく、子供に教える、関わるということに全力を注ぐことができます。そして、その仕事は全て自分で作り上げたもの。
自分の人生をちゃんと自分で作っているという、確かな手応えがありました。

そんな大人もいるということを伝えたい。

好きを仕事にすることは不可能じゃないし、それだけで稼げてなくても、好きを仕事の一部にして生き生きと働いている大人はいる。人生は結構面白いし、大人になることは大変なことばかりではない。楽しいことはたくさんあるよ、と。

そこで立ち上げたのが「豊かなくらし　小さなまなび舎」がコンセプトの一般社団法人です。

ここでは、小学生対象の宿題教室だけでなく、少人数で気負わずに参加できる「小さな文化教室」も行っています。

自分の「好き」を仕事にし、生き生きと働く素敵な大人たちが講師の習い事教室。

大人も子供もみんなが忙しい時代に、毎日の中にほんのちょっとでも楽しみなことや楽しかったことがあれば、その小さな幸せをたくさん積み重ねることで大きな幸せになり、その幸せが困難を乗り越えるエネルギーになるのではないかと思っています。

そんな思いで４月からスタートする予定だった新事業。まさかのコロナで足止め状態です・・・。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、まだまだ募集がかけられません。

今は、私が一番未来に希望をもてないでいる・・・。

だからnoteに救われます。

心を整え初心を思い出す。

そんな意味で書いてみました。

おしまい

読んでくださりありがとうございました。