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気分が落ち込む理由をnoteを書きながら探ってみる

こんにちは。ひらつまです。

私は今、気分が落ち込んでいます。どうすればよかったのだろう、どんなふうにとらえ直せばこの落ち込んだ気分は回復するのだろうと、答えを探るためにnoteを書き出しています。書くことで冷静になれるのか、この、腹が立つような、悲しいような気持ちから脱することができるのか、今の時点ではわかりません。でもnoteは私にとって「心を整える手段」なので、見切り発車で書いてみます。


原因はSくん

私が今こんな気分でいるのは、Sくん(小3)が原因です。

Sくんは、私が営む「宿題教室」の生徒さんです。教員の仕事を辞め、忙しいお母さんの代わりに家庭学習を支援しようと始めたのが「宿題教室」です。

通ってくる子供達は、「勉強大嫌い!」「宿題なんて見るのも嫌!」という勉強アレルギーの子供達が多く、Sくんもそんな子供の1人です。というか、中でも特に重度の勉強アレルギーの持ち主です。

毎回来るたびに「なんのための勉強なん!?」「この宿題ウザい」「担任の先生ムカつく」「早く帰りたい」と不平不満。勉強にやる気が出ないから、とにかくおしゃべりも止まらない。最初の頃は叱ったり注意したりしていたのですが、こちらが本気で叱れば叱るほどそれがかえって火に油を注ぐことになり、もっと勉強をしなくなるという悪循環だったので、なるべくSくんの不平不満、罵詈雑言を真に受けず、「うん。うん。」と聞きながら「じゃあ次の問題ね。」とさりげなく宿題を促すようにしていました。そうすると、意外と素直に取り組むし、嫌いな宿題が進めば気分もすっきりするのかにこにこと帰っていきます。そして、また「ただいまー」と宿題教室に通って来てくれます。(学校帰りに来る子供達のことは「おかえりー」と言って出迎えます。子供達もいつもの間にか「ただいまー」と言ってくれます。)

凪だったはずの私

Sくんが来たばかりの頃は、口の悪さや態度の悪さに辟易することも多かったのですが、その態度の悪さは「勉強したくないイライラ」が原因と分かってからは、あまり気にならなくなりました。Sくんをはじめ、子供達の勉強や学校への不平不満、文句の嵐を毎日聞いているうちに、心が乱れることもなく、いつも凪状態。仏になった自分に関心すらしていました。

今日のSくん

ところが、今日、久しぶりにSくんの態度の悪さに心が落ち込みました。

「宿題教室」では学習時間を設定していて、時間内に宿題が全て終われば、宿題以外のドリルやプリント等に取り組むことになっています。Sくんは勉強大嫌いでやる気もないので、これまでは時間内に宿題を済ますのが精一杯でした。しかし、3年生に進級し、学習時間も増えたにも関わらず、今日は学校で出された宿題が少なく、おしゃべりばかりのSくんでもあっという間に終わることが予想される量でした。なので、私は教室のルールに則り、追加の学習を用意しました。

そしたらそれが気に食わなかったようで、「宿題はこれだけなのに、何でまだ勉強させるんだよ!」と怒り始めました。私だけなら聞き流すのですが、たまたまお迎えで来ていた他の生徒さんのお母さんが、私に代わってSくんをなだめ始めました。「宿題早く終わったからだよ」「家に帰っても勉強しないでしょ。ここでやっていったらいいじゃん」と。
しかし、言われれば言われるほどSくんはキレます。「こんなもん、くそや!」「早く帰りたい!」「は!?やらんし」「もうこんなところ来たくない!」
そのお母さんではなく、私に向けられたその言葉・文句の数々が、凪だったはずの私の心にグサグサ刺さりました。
Sくんのイライラは勉強アレルギーから来るものであると分かっていたはずなのに、心が波立ち、「よその人に対してこんな態度を取るなんて、Sくんの親はどんな躾をしているのか!?」とSくんのお母さんに対する怒りすら湧いて来ました。

結局、文句を言いながらも何とかSくんは私が課した課題をやり遂げました。にも関わらず、久しぶりに腹が立ってしょうがなかった私は、まったく心のこもっていない「がんばったね」と愛想笑いでSくんを送り出しました。

「あの態度ってやっぱりおかしいわ」
「〇〇ちゃんのお迎えのお母さんがあんなこと言うから」
「もうほんとに来なくていいし」

私の心はSくんへの苛立ちで溢れ、そんな自分に落ち込みます。多少の罵詈雑言・悪態には動じない、仏になったと我ながら関心していたのに・・・。

noteを書いて気づいたこと

noteを書きながら、思い出したことがあります。

今日、Sくんは「今日の宿題少ないよー」と嬉しそうに帰って来ました。

でも私は、その瞬間「じゃあさらにプリントもさせよう」と考えていました。「宿題が早く終わりそう」と喜ぶSくんの気持ちには一瞬たりとも寄り添いませんでした。

Sくんの怒りの原因は全てそこにあることに気づきました。

勉強大嫌いのSくんにとって宿題が少ないことは何よりの喜び。逆に言えば、宿題というものが相当のストレス。嬉しくて嬉しくて帰って来たのに「じゃあこのプリントもしなさい」と、追加の課題を与えられて天国から地獄の気分だったはずです。

思い出した営業理念

私は「宿題教室」を3年間営む中で、いろいろと壁にぶち当たりながら自問自答を繰り返し、その結果「子供達に勉強をさせる」のではなく、「子供が自分の力で勉強がしたくなる」ように「支援する」ということを営業理念にと決めました。親御さんの希望は「たくさん勉強させて」「成績を上げること」だと思うのですが、それに応えてしまうと、私の思いとは反するし、ますます勉強嫌いの子供達を増やすだけ。なので、「たくさん勉強させて成績を上げて欲しい」と考えておられる親御さんは、どうぞよその塾に行っていただいて構わないと、気持ちだけは強く持って営業してきたつもりでした。

それなのに今日の私はSくんの気持ちには寄り添わず、「お金をいただいているんだから勉強させなくては」という保身的思考が真っ先に働いていました。

忘れていた営業理念。強くもっていたはずの気持ち・・・。

もう一度思考をリセットです。

そう、私は何よりも子供が笑顔で学習に取り組むことができるよう支援したいのです。

そのためには、そのときそのときの子供の気持ちをしっかり捉え、それに寄り添うこと。ただし、つられないこと。

そうやって、少しでも勉強が嫌じゃなくなって、少しでも自信がついて、もっと欲を言えばやる気が出ればいい。出なくても、子供達が笑顔でいられる時間が多ければそれでいい。それが私にとっての正しいやり方です。


うん、やっぱりnoteで心が整いました。書いてみてよかった。

Sくん、また「ただいまー」と通って来てね。

おしまい

読んでくださりありがとうございました。






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