【じーじのもろもろ】 前編:アメリカ人は部下の尊厳を守って上手に叱る⁉
おはようございます。孫娘が小学校3年生のじーじです。
今日は、叱り方というか、動機付けというか、そんなお話です。
最近では、その孫に「大甘(おおあま)じーじ」と言われるじーじですが、ばーばには「𠮟り方が上手だからじーじの厳しさに孫が気がついていないだけだよ」と強がっています。
しかし、甘やかしはごまかせず「大甘」がバレバレです。
甘い顔は簡単なのですが、叱るというのは本当に難しいなとつくづく思うのです。
じーじは、縁あってハワイのマウイ島でホテルとゴルフ場のマネジメントをリーマンショック後のどん底の時に任された経験があります。
じーじは、早々と自分の力で事業を立て直すのをあきらめて、オペレータに頼ろうと決断してゴルフ場のマネジメントをパラダイムゴルフ(Paradigm Golf Group )にお願いしました。
ホームページのリンクを貼ってありますので、興味がおありでしたらパラダイムの経営ノウハウでもある「PLAYBOOK(ゴルフ場経営の経営指南書)」を見てみてください。
案外あなたのビジネスのヒントにもなるかもしれませんよ。
さて、パラダイムの経営者マイク・エイビーさんから米国流の人の叱り方というか、動機付けの方法を学びました。
それは、米国流のジョブディスクリプション(仕事の定義:役割約束事)があってやれることで、メンバーシップ型雇用(終身雇用)の日本では真似できないことかもしれませんが、そのエピソードを紹介しましょう。
マイクは、オペレーションを任されたマウイ島のゴルフ場にPLAYBOOKを持ち込んで、電話の出方まで細かく従業員をトレーニングしました。
マイクに任せてからのゴルフ場は「It's another beautiful day at(ゴルフ場名)」で電話を取ることがフロント業務のルールになりました。
じーじのような昭和の日本人が作るマニュアルなら「元気よく電話を取りましょう。」と書くと思うのですが、情緒や根性論じゃダメなんですね。
彼らのやることは、科学するというか、曖昧さを排除するというのか?日本のマニュアルとは一味違います。
「上司の背中を見て真似ろ」といった属人依存のマネジメントとは違うのです。
It's another beautiful day atで始まるフレーズを電話越しに聞くと、確かに本人の声が元気よく聞こえるから不思議です。
リゾート地で観光客が電話してくる時の応対としては、抜群の効果がありました。
心地よい電話応対に変化する魔法のフレーズ。「It's another beautiful day at(ゴルフ場名)」
マイクはPLAYBOOKを使って、フロント従業員を訓練しました。
その中には、観光客との電話のやりとり訓練もありました。
観光客が「お宅はいくら?」と値段を聞いてきたらどう応対するか?
そうしたら「お客様は、マウイに後何泊される予定ですか?」と質問で返すのだと教えていました。
お客さんは「なぜそんなことを聞くの?」と質問に質問で返してきます。
ここで「もしもまだマウイにしばらく滞在されるのでしたら、2ラウンドパッケージをご案内しようと思いまして」と返せば、会話が繋がっていくといったロールプレイングを何度もやっていました。
「お宅はいくら?」に価格を返事するだけなら、それを聞いたら電話を切られてお終い。競争相手の他のゴルフ場に電話されるだけだという理屈をしっかりと教えていました。
マイクは、PLAYBOOKのとおりにフロント従業員が電話応対をしているかをオペレーションを受託しているゴルフ場のマネジャーたちに次々と電話を掛けさせて確かめていました。
少なくとも月に100回は電話させて、フロント業務で電話応対する従業員一人ひとりの成績を可視化した成績表を作っていました。
「流石にプロの仕事はすごいわ」「徹底してやりきる執念があるよなあ」と感心しました。
そして、この最初の成績表で断トツ最下位の成績だったのが、マネジャーのMさんでした。
さて、マイクは、どんな叱り方をしたのでしょうか?
この続きは、次回をお楽しみに。是非フォローをお願いします。
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