手間をかけるということ。
約一か月前に始めたnoteは、二週間ほど続けて止まってしまった。長い文章を毎日書き続けることを習慣にしようと試みたものの、「冬×早起き×書き物」はなかなか難しく、早々にギブアップ。最後の投稿が二週間前で、既に書いた内容さえ思い出せないほど。それでもやっぱり生活の足跡は残しておきたくて、今日からまた机に向かうことに。
秋も終盤、寒さが厳しくなってきたここオーストラリアはメルボルン、時計の針はもうすぐ七時を回ろうとしているけれど外は真っ暗。目覚まし時計が既に何度か甲高く朝をお知らせしているけれど、生活を共にする彼はまだまだ夢の中。ぬくぬくのベッドを羨ましく思いながらガウンに袖を通し、白湯を片手に筆を進める。
七時を過ぎ、そろそろ彼を起こさなきゃと思いながら一緒に横になりたい思いをグッとこらえモーニングコール。それから暫し筆を休めて朝食の準備。普段より30分以上早くスタートを切ることができた朝ごはんの支度は気分も良い。早起きが大の苦手な彼も、いつもよりだいぶ早めの起床。挽きたての豆で淹れるコーヒーにピーナッツバタートースト、それに自家製グラノーラを加えたヨーグルトが我が家の定番。グラノーラは手作りすれば、ゴミが出ないし味も自分たち好みに出来るので週に一度のペースでオーブンをまわす。ちなみに蕎麦の実はカリカリ食感が最高で必ず加える材料のひとつ。
ここでヨーグルトと絡めてプラスチックごみのお話をちょこっと。朝食のヨーグルトは今も昔も変わらず私の定番。日本に住んでいた頃は母に株分けしてもらったカスピ海ヨーグルトを食べていたので、ゴミといえば牛乳の紙パックを資源ごみとして出していたけれど、渡豪してからは市販のヨーグルトを購入するように。けれど、プラスチックに加えて乳製品も控えたいと思うようになり、色々と試した末に瓶入りのココナッツヨーグルトと自家製ひよこ豆ヨーグルトに落ち着くことに。
ココナッツヨーグルトは自宅から少し離れたスーパー独自のもので、用があれば出向いて2-3個購入するというスタイル。けれども私の住むメルボルンは4日前から4度目のロックダウンとなり、自宅から5㎞以上の距離を移動することが出来なくなったので、この期間中は手作りで通すことに。
ひよこ豆ヨーグルト
材料
乾燥ひよこ豆 1カップ
水 4カップ
ヨーグルト種 大さじ2
作り方
1. 乾燥ひよこ豆を一晩水に浸す
2. 翌朝水を切りフードプロセッサーで豆を潰す。豆を潰す際、水は一気に加えず1/2カップ程度ずつフードプロセッサーに加えると水が飛び散らない(フードプロセッサーでは計2カップ分の水を加える)。浸しておいた水がヨーグルトの種になるため、必要量取って置き残りは庭の水遣りに。
3. ひよこ豆が潰れてしまったら残りの水2カップを加え、チーズ布などを使ってひよこ豆をしっかり絞り、ミルクと絞り粕に分ける。絞り粕(おから)は焼き菓子に使ったりできるので冷凍保存。
4. ひよこ豆ミルクを火にかけ、カスタードクリーム状になるまで焦げ付かないようかき混ぜながら温める。お豆腐のような香りにうっとりする。
5. 理想の硬さまで固まってきたら火から下ろす。調理直後はしばらく熱いため、冷めるまでかき混ぜ続ける。人肌程度が手を休める温度の目安。
6. ひよこ豆の粗熱が取れたら清潔な容器に移し、ヨーグルトの種となる浸し水を加えてしっかり混ぜる。
7. 一晩常温で保存し、その後冷蔵庫で保管。常温保存はヨーグルトの硬さを見て調節。
少し手間のかかるヨーグルトではあるけれど、プラスチックを始めとするごみが出ないこと、乳製品を必要としないという点で必要不可欠な存在に。
ところでこのヨーグルト、常温保存をする前のクリーム状のひよこ豆はほかの料理にもアレンジが効きそうということで先週少し多めにひよこ豆を仕込み、ビーガンラザニアを試作。チーズが苦手な彼のため、ひよこ豆クリームがその代わりに。予想は外れることなく、美味しく出来上がったのでレシピを今後この場に残しておこう。
自分の出すゴミを意識するようになって以来、容器を持参してお買い物に出かけたり、手作りすることが増えたりと以前の生活よりも手間がかかるようになった感は否めないけれど、手間をかけた分心は満たされているように思うかな。簡単、便利な生活からは味わうことが出来ない充実感。今後家族構成や生活の変化に伴いこのスタイルを続けることが難しくなることもあるかもしれないけれど、これを軸にしていきたいなと思っている。
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