ピントのお話し

コスプレ写真を撮り始めた頃コスプレイヤーさんと話しをしているとよく聞く悩みの1つに写真撮ってもらったけどピントが合っていないという話しが多々ありました。
その頃のカメラは画素数が1600万前後がメインで、ちょうどその頃から画素数の高いカメラが普及し始めました。
今でこそミラーレスが普及しオートフォーカスの範囲が広がりましたが当時の一眼レフはオートフォーカスで選べる範囲が中心部のみでしたので、そのフォーカス範囲を越えるとどこにピントを合わせるんだい?って話しになります。
最新のカメラだとオートフォーカスなどでピントを合わせてからシャッター押すまでに時間かけるのもピントのズレの原因になります。手持ちであればシャッター押すまでの手の微妙なズレやmodelさんの顔の微妙なズレなどがあるので気をつましょう。


さて、ふと思い出した事を書いてみましたがここからが本題です。
ピントに関して知ってるようで知らない人が多いのが、ピントは点でなく面で合うという事です。
ここからは私の下手な絵で説明していきたいと思います。

ピントとは①のレンズの面に対して平行に合います。
ピントの薄いレンズの場合、鼻先にピントを合わせるとそこからレンズに対して平行にピントが合うので顔がボケてしまう傾向にあるのはこの為です。
②から③の厚みがF値です。なのでF値が低ければ低いほどこの厚みが薄くなります。
私がよくやるのは②と③の両方にピントを合わせたいけど、あまり絞りたくないなんて事がたまにあります。その場合②と③の中間点にピントを合わせ②と③の半分の厚みで両方にピントを合わせるなんてやり方をします。

作例で例えますとこちらになります。


絵とは程遠い顔でもない作例にはなってしまいますが、こちらの写真は真上から撮ったもので全体にピントが欲しいとリクエストがあったものになります。
絞っても手にピントを合わせると頭はボケてしまい頭にピントを合わせると地図がボケてしまいます。
なので頭と地図の中間点付近である宝箱にピントを合わせてます。
結果として頭には少しピントが合ってませんがピントの面と絞りを理解すると応用が出来るようになります。


そして面の例をもう1つあげておきます。
大型の写真は上からの構図が多いと思った事はありませんか?
それは全員の顔が写るという理由もありますけどF値をそこまで絞らなくていいという理由もあります。

上から撮るとこのような面ができ一人一人の顔に対してレンズと平行な面ができるので絞りを少なくしてピントを合わせることが可能になります。

そしてF値をあまり絞らなくていいという事はストロボを使う場合そこまで出力が要らないというメリットにも繋がってきます。(なぜ出力が要らないかは過去の記事に書いてあります。)
恐らく結婚式の集合写真でカメラマンが上からストロボを使って撮ってるのは、顔が被りずらい、F値を稼げる=ストロボの出力を抑えられるの3点セットが使えるからなんじゃないかなと思います。
これはコスプレ撮影の大型などでも使えますので覚えていて損は無いかなと思います。

以上簡単にはなりますがピントのお話しでした。

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