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「ガード下酔いどれ人生(追悼編)」を見た底辺の感想
「ガード下酔いどれ人生」というドキュメンタリー番組を見てみました。これを見て、なんとも言えないやるせない気持ちになりました
決して未来に希望が見えない息のつまりそうな内容でした。登場する50代、60代、80代の3人の人物は全員ギリギリを生きていました。
50代のよしおさんという人は高校でいじめられて対人恐怖症になってしまったそうです。父を早くに亡くして現在80代の母親のトシさんは、若い頃によしおさんを女手1つで育てないといけないため、ずっと働いていたようです。
その影響もあってか、トシさんは息子のよしおさんの苦しみに気付いてあげることが出来なかったのでしょうね
対人恐怖症で働くのが辛いけど、よしおさんは頑張って就職を何度もしたが、不況の時代なので会社が倒産したりすぐに切られてしまったそうです
そして不運が積み重なって、よしおさんは働く自信を喪失して引きこもるようになっていきました
悪いことというのが積み重なっていけば苦手が増えていき心をジワジワと蝕んでいきます。そして蝕まれた心のままだと、小さな躓きがきっかけで人は再起不能になってしまう
人生はどこで転落するか分からない危険性を常に孕んでいる。本当に恐ろしいことですよ。それから引きこもるようになったよしおさんは、とにかく酒を浴びるように飲みます
そして酒が無くなると80代のトシさんにお小遣いをねだってコンビニに酒を買いに行く。まるで子どものようにねだるんですよね
トシさんは毎回文句を言いながらも結局お金を渡す。よしおさんは絶対にアル中だと思います。
ただ、よしおさんは酒を好きで飲んでいるようにはとても思えないんですよね。きっと辛い現実を忘れたいからこんなに酒を浴びるように飲んでいるのだと思います
60代の小林さんは飲み仲間の保証人になってお金が1文無しになってしまったそうです。やっぱり保証人というのはどんな理由があってもなるものじゃないですね
保証人は相手が友達でもなっちゃダメですね。そのあと60代の小林さんが食道ガンで手術をしました
その時にお見舞いに来たよしおさんは発破をかけられて2人に頑張った姿を見せたいのか色んなところで頭を下げてバイトを探していました
そして警備員の見習いになりました。少し希望が見えた気がしましたが、結局すぐに元の飲んだくれ生活に戻っていました
不況の波でよしおさんが働ける余地などなかったのでした。そして逃げるように酒を飲み続ける。まさに悪循環ですね
そして、みんなでケーキを食べようということで小林さんはよしおさんとトシさんの2人の元にやってきてケーキを持ってきました
そしてよしおさんはケーキがまずいと言い、小林さんはカチンと来てトシさんともいざこざになりそのまま家を飛び出しました
これをきっかけにこの細やかながら幸せな日々は音をたてて崩れていきました。まず、小林さんは2人に顔を出さなくなるようになりました
そして80代のトシさんは膝を悪くして入院。2000年に入るともう、よしおさんはひとりぼっちです
そして2002年の夏、水道とガスは止められていてよしおさんは冷蔵庫の前で冷たくなって倒れていたといいます
3人の中で1番若い50代のよしおさんが人が先に旅立ってしまいました。それを発見したのは小林さんだったらしいです
小林さんはとてもひどく落ち込んでいました。母親のトシさんは、息子にいつも八つ当たりをしていましたが、やっぱり泣いていましたよ
やっぱり何があっても親子は親子ですよ。なんか誰も救われない内容だなと思いましたね。胸が締め付けられましたよ
そして今は2020年なので他の2人も亡くなってしまっているかもしれないですね
自分は労働がとても嫌いですが、『もしかして今自分が働けることってのは、とても幸せなことなのでは!?』とちょっとだけ思ってしまいました
そして誰もがこの人達のようになる可能性は無いとは言い切れないのです。明日は我が身です
今普通に労働している時にこのドキュメンタリーを見れて良かったと思います。ドキュメンタリーは本当に学べることが多いですよ
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