『女性のちょっとした幸せを』 押し花ケース専門店の ROSE WITH TOO さんへの取材
メディアを通じて、”思わぬ出会い”を
ECサイトを運営されている方々、クリエイターにデザイナー、作家や個人ブランドのオーナーさんたちの思いを一人でも多くの人に届けられるように。
続いて、第三段!押し花 スマホケース作家さんへのインタビュー企画です。
今回は映画にも出演した ROSE WITH TOO さんにインタビューさせてもらいました。
【プロフィール:ROSE WITH TOO(岩永ミカ さん)】
【Rose with too:岩永ミカさん・プロフィール】
・押し花スマホケース専門店を運営
・福井県在住の主婦で3人の子供がいる母親
・福井でアトリエを運営:atelier-rose
・Instagram(@rose_with_too)
【1,押し花に込められた思い】
—— それでは取材を始めます!”ROSE WITH TOO”の名前の由来はどこから来たのでしょうか?
“Rose(ローズ)” は、実はアパレル時代のあだ名なんです! ネイルサロンを経営している友達と始めようとしていて、そこのお店の名前が”too”だったんです。そこから生まれました!
—— 押し花をスマホケースにデザインしてみようと思ったきっかけは何でしょうか?
ネイルのデザインにお花の形があったのが気付きで、それを押し花にしてスマホのカバーにしたら可愛いかなと思い「やってみよう!」ってなりました。実はその後に、近くの押し花教室の方ともご縁があったので!
—— そうなんですね!初めの頃はどんな活動をされていましたか?
初めの頃(2014年頃)は作ったものをサロンの一角に置いてもらっていました。当時はminneなどハンドメイドにブームが来ていたので、ネットショップも運営してみようと思い始めました。その頃はInstagramで写真を投稿していたのですが、その頃はハッシュタグすらなかったですね(笑)友人にも知らせずに、主婦が片手間で作る感覚でやっていましたね。
—— そのInstagramで、今はよく配信されているんですか?
押し花のデザインを投稿したり、この頃はクイズとかもやってますね!お店やスタッフのこと、みんなが知りたいような豆知識であったり。お客様と距離を少しでも縮めたいので定期的に配信してますね。
【2,どんな思いを持って、福井で活動されているか?】
—— 趣味は縫い物とお伺いしましたが、物づくりが得意だったのでしょうか?
普段から物を作ることはずっと好きでした。アパレルのお仕事をする前は縫製会社で働いていました。ミシンを使って自宅カーテンを作っていたり、母子手帳ケースや子供の手提げ袋を縫ったりしていました。
—— もはや特技だったんですね!そこからどのようにスマホケース作家になられたんでしょうか?
そんな中で自分がアイフォンを持った時に、なかなか可愛いケースが見つけられなくて、、探している中で海外のサイトでお花のデザインがあったんですが、そこでも全然英語が読めなくて(笑)そこでネイルに押し花のデザインあったなと思い出して、友人にすぐさま話しに行きましたね!
— なるほど!そこからどういう経緯で作り始めることになったんでしょうか?
とはいえ、全然押し花について詳しいわけでもなかったので、初めは近所の押し花教室に通いました。お花の育て方の知識もあったわけではないので、本当にゼロから始めた感じですね。
—— ミカさんにとって「可愛い」って何でしょうか?
自分が”可愛い”と思えれば、シンプルでも派手でも良いと思います。お花が詰まってても一輪であったとしても、、
—— そうなんですね。であれば、やはり当時は自信があったんでしょうか?
うーん、何というか。『可愛いって何だろう?』みたいな(笑)私が考える可愛いって世間ではどう思われているんだろうという疑問はありましたね。そして販売してみたらわかるんじゃないかと思い切りました。
そんなこんなで友人のサロンも忙しくなってきて、別々で仕事をしだしたので、友人だけに相談するのはやめました。友人ですと気を使って「可愛いね!」と言われることもあるでしょうし。ただオンラインであれば、見ず知らずの人に届けることになるので率直な意見をもらえるかなと思いました。
—— いいですね!そんな中でクラウドファウンディングを思い切ったきっかけはありますでしょうか?
きっかけはアパレル系の友人の言葉のおかげです。その友人から「これは世間に絶対に広めたほうがいいよ!」と直で言ってもらい、手順などを教えてもらいながら進めました。資金集めというよりは、ブランドを少しでも知ってもらうためにプロジェクトを始めました。
—— クラウドファンディングを3回されたとお聞きしましたが、中でも変化がありましたでしょうか?
2回目の時は、実は出産間近だったんですよね。その時は作業をすることが難しかったのでたくさん作るためにも、ケースにプリントできないかなと思っていたんです。いろいろ探していると、押し花の素材集があったので著者と出版社の方の許可を得て、*Photoshopでデザインをしてみたのですが、、見事に失敗したんですよね。。
*(Adobe) Photoshop
アドビシステムズ社のイラストやデザインを作成する画像編集ソフトウェア
—— そうなんですね。。その時に何か気付きはありましたでしょうか?
そこで気づいたのことは、皆さんが求めているのは"プリント"でなく、"本物のお花"が入ったものだったんだなって。 プリントだとスマホケースやお土産屋さんでもよく見かけますが、押し花であれば時間が経つに連れて変化があるだけに"世界に一つだけ"のものかなと思います。
—— 一方で、運営していて辛かった経験はありますでしょうか?
お客様の期待に答えれなかったことです。お花によって通年手に入るものと、一定期間しか手に入らないものがあります。それが手に入らなければ作れなくなってしまう。そうすると、生産が間に合わなわないので、来年になりますと伝えた時に、お客様から残念ですと言われたことは私にとっても辛かったです。
—— その限られたお花は、他のもので代替えできないのでしょうか?
いやぁ・・・。その代わりになるお花って、やっぱりないですよね。向日葵は、やっぱり向日葵でしかないですし。例え似たような色であっても、種類も違いますし。。それでも、また次の夏に「再販待ってました!」とお声があると、お待たせした申し訳なさの反面、ありがとうという嬉しさもありますね。
—— 生産が間に合わない時は、どのような状況でしょうか?
一つひとつ手作業で作っているので、お花を仕入れて"押し花"を作る段階から始めるんです。仕入れも増やしすぎても、押し花のみの作業しかできなくなるので、少量ずつ取り寄せています。そして、ケースに加工しつつとバランスを取りながら進めています。
一方でリピーターさんから再びお声がかかるのも嬉しいですね。お花の季節に寄ったり、機種変更をしたから別のものをご依頼されたりと。待ってくださることは、とても嬉しいです。
【3, 2019年 映画監督からの依頼】
—— 映画出演の経緯はどのような流れがあったんでしょうか?
舞台の小道具を担当している方から「前から知っていて、ぜひ映画に使わせていただきたい」と問い合わせが来ました。映画のテーマがタイムリープするような話なので、監督さんの想いや要望を打ち合わせがある中で、、、実は何度も何度も作り直しがあったんですよね(笑)
押し花スマホに使う素材がラベンダーで、その”旬の時期”が7月なんですよね。でも作り始めが2月だったので、だからお花の良い質が保てないという問題もありつつ。。
そんな中で6本のお花の中からサンプルを作って、監督さんに選んでもらったんですが、、結果的に監督さんのOKをなかなかもらえず(涙)... などなど。そのような経緯が、制作の裏ではあったんです(笑)
—— 思い入れの深い制作だったんですね!監督さんもこだわりはとても強いんだろうなと思います。
そうなんです(笑)元々ある商品を単に提供するだけであれば、そのようなやりとりはなかったでしょうしね。そこまでのこだわりをお互いに持って、サンプルも何度も何度も作り直したので、思い入れはかなり強いですね!エンドロールのクレジットを見た時には、そこも含めてとても感動しましたね!!
【4,アフターコロナに向けての取り組み】
—— コロナ禍でアトリエに影響はあったんでしょうか?
休校になったり、外出しにくい時期がありましたよね。普段過ごしているアトリエに直接オーダーをしに来る方もいらっしゃったので、ワークショップの予約もあったのですが、外出自粛があったので延期になったりしました。
—— 自宅にいる時間が極端に増えましたよね。その結果、変化などありましたでしょうか?
お家にいる時間が増えた中で、"親子や家族で楽しめる時間"に何か体験ができないかと思い、お家でも押し花スマホケースを作れるキットを作り始めました。押し花の良さ、スマホケース作りをお家でも体験してもらいたいなと思って、ケースを2個付きにして告知しました。
—— なるほど!道具も付いていて、お客様が用意するのは、ハサミ・爪楊枝・ライターの3点のみというのは親切ですよね。
そうですね。お便りでも「わかりやすく、とても楽しかった、また作りたいです」というお声も多かったです。まさに今こうお話ししているようにオンラインビデオ通話で、オンラインでの体験も打ち出したこともあります。
—— すごいですね!リモートでのオンラインで体験しようと思ったのは、そのようなご要望があったからでしょうか?
というよりも、福井の企業と提携していて、私たちで県を盛り上げたいなという思いがあったんです。リモートでワークショップを開催するので、参加者を募集しました。そこでキットをご購入していただいた方全てへ、*ZOOMを通して、伝統工芸、越前和紙、漆器など福井の良き伝統を全国に広めようというものでした。福井の大学と連携して、経済学部の学生さんも参加されたプロジェクトでした。
*Zoom(ズーム)・・・Zoom社ソフトウェア。スマホやパソコンから簡単にビデオ通話ができるツール
—— 押し花も日本の良き文化ですもんね。
そうですね。福井のシンボルでもあり、事務所で育てた花でもあるので、そのような想いも込めてお客様の元へ届けたいと考えています。
【5, これからの未来に向けて】
—— これからの展開として取り組まれていることはありますでしょうか
そうですね。お客様に手元に届くパッケージをより魅力的にしたり、デザインや可愛さをより追求して進めていきたいですね。
—— なるほど。そこに込めた想い、その商品の背景までも知ってもらって、さらに気に入ってもらえるといいですね!
そうですね!アトリエは今、押し花とケース役割分担で2人で回しています。例えば、ミリ単位のお花の位置であったり、よりリアルな色や雰囲気をお伝えするための画像の加工や編集など細かい所はすごくこだわっています。その分、時間もかなりかかってしまう所はあるんですが、やはり使っていただくお客様により喜んでもらいたいので!
買う人は、ミリ単位まで気にしてないやろ!って思うことも時々あるんですけれど(笑)10〜20代の方が自分へのご褒美で買われる方が多くて、その親御様にも「いいね!」と気に入ってもらい、リピートしていただくことが、この頃いただいた嬉しかった言葉ですね。
—— まさにそのこだわりが ROSE WITH TOOさんの良さだと思います!
ありがとうございます。少しずつ知られてきたこともあり、他の企業さんやネットショップの運営者さんとも少しずつタイアップさせていただいています。
大手通信キャリアのスマートホンの販促品として関東と関西でも出させてもらったりですね。一方で商品自体を共同で作ったことはまだ少ないので、もしお花と親和性の合う雑貨やハンドメイドのものがあればぜひコラボさせていただければ幸いです。
お花は誰からも愛されるので、お子様からご年配の方にも届けられると本望です!
【まとめ】
自分の中の"可愛い"をとことん追求し、福井から日本へその良さを伝えていらっしゃるROSE WITH TOOさん。岩永さんの思いを聞いていると、そのこだわりをミリ単位のデザインだけでなく、押し花ケースの写真から文章まで、一つひとつに強い思いを込めて活動されているんだなと実感しました。
今回取材させてもらったROSE WITH TOO (ローズウィズトゥー)さん
『女性のちょっとした幸せを』そんな思いを、今この記事を読んでいらっしゃるご自身の生活にも取り入れてもらえるように。押し花ケースだけでなく、他の作品や世界観を、ぜひ感じ取ってもらえると幸いです。
<押し花 ケース専門店|ROSE WITH TOO>
『人と繋がり🤝思わぬ出会いを』インタビュー取材した人の想いをブログにて発信しています。気に入ってもらえたら、ぜひフォローよろしくお願いします!