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休職してリワークに半年間通った感想と振り返り
前職で休職した際、約半年間リワーク施設に通ったのでその振り返りを残しておきたいと思います。
体験談のひとつとして、リワークを検討されている方の参考になれば幸いです。
結論から言うと、あくまで個人的な感想ですが、適応障害などによる休職、あるいは退職を経験してから社会復帰を考えられている方は、積極的にリワークを利活用したほうがいいと思っています。
そもそもリワークは何かというと、うつ病などの精神疾患により休職して療養期間を経た方が、職場復帰に向かうために行うトレーニングのことです。詳細はこちらのリンク先(https://liva.co.jp/magazine/547)が詳しいので、ご参照ください。
リワークに通うきっかけ
ある日、仕事と諸々のストレスを抱えすぎて動けなくなったわたしは適応障害と診断され、会社を休職しました。
休職できる期間は半年間。半分が過ぎ期限まで残り三か月を切った時点で、寝込む日も減り、産業医にも体調がよくなってきていることをアピールしているものの、会社からは復帰に向けての話が一向に出ない。
当時復職するつもりだったわたしは、体調は安定し始めているという実績を何かしら会社に見せたほうがいいのでは・・・と判断し(もしかしたら軽躁の傾向も出ていたのかもしれませんが)、リワーク施設に通うことに決めました。
リワーク施設が決まらない
ということで、さっそくネットで見つけたリワーク施設4,5件に問い合わせたり、見学に行ったのですが、なかなか決まらない。
というのも、休職期限まで残り二か月程度しかない(=リワーク施設には二か月しか通えない)という点がネックになり、入所を断られたり、やんわりと他のリワーク施設をすすめられたりということが続いたためです。
入所には行政の手続きが必要なので、それだけで一か月程要する場合もある、とのこと。もっと早くから探しておけばよかった・・・
あきらめかけた矢先、普段チェックしているネットメディアを運営している会社がリワーク施設も運営しているということを知り、問い合わせたら快く入所を認めてくださったので、最終的にそちらに決まりました。
通所開始、そして会社を退職
リワーク施設で参加できるプログラムは多岐にわたっていましたが、通所期間が短いわたしは、単発形式のビジネスやコミュニケーションスキルに焦点をあてたプログラム(記事要約、プレゼン演習など)の参加が中心でした。
(本当は認知行動療法などの心理系プログラムにも参加したかったのですが、そちらは数か月にわたって行われるシリーズ形式なのでこの時点では諦めました)
優しいスタッフさんや、他の通所者さんとの交流も楽しみつつ通っていましたが、会社からは依然として復帰に向けて前向きな話が来ず、色々考えた結果、会社を退職することに決めました。
決めたのは休職期限3日前のことでした。最終的には自分で決断したとはいえこんな結果になると思っておらず、一人でいるときは絶望感で涙が止まらなかったのを覚えています。
それでも、自分にはリワークという所属場所が一応ある、見守ってくれるスタッフさんたちがいるということのおかげで、今から思うと、退職からの精神的な立ち直りについては、私にしてはかなりスムーズに進んだほうではと思っています。もしリワークに行ってなければ、社会復帰にはもう少し足踏みする期間を要したような気がします。
リワークと並行して再就職活動
そんなこんなで、当初は復職までの2か月間だけの通所だったはずが、退職したため引き続きリワークに通えることになりました。
良い機会だと思って心理系プログラムも一通り受講し、ストレス対処のコーピングについて様々な角度から学ぶことができました。
他のプログラムも以前に比べて積極的に参画できるようになってきて、たまに崩すこともあった体調もだいぶ安定してきたことから、もう一度社会復帰しようと判断し、再就職活動を始めることにしました。
再就職活動中もリワークのスタッフさんと面談したり、同じく就活中の通所者さんとコミュニケーションをとって「一人で抱え込みすぎない」ことを意識して過ごしていました。
就職先決定、退所へ
休職を開示しながらの就職活動、転職歴も5回目で書類選考ではだいぶ苦戦しましたが、なんとかご縁があって、就活を始めて約2か月後に再就職が決まりました。いわゆるクローズ就労、メンタルの疾患に関して会社には申告せず、という形です。
それに伴い、リワークについても就職前日まで通って退所になりました。最初二か月だった予定が、結局約半年間、リワークにはお世話になりました。
リワークに通って学んだこと、得たこと
・達成できた事実を言語化する重要性
リワークでは、参加すると毎回「自分がプログラムで達成できたこと」を数値化・言語化する「日報」を書く機会がありました。
この習慣は、仕事を再開した今でも続けています。必要以上に「できなかったこと」に対して意識が囚われがちな傾向のある自分には、
あくまでその日できたことを客観的に認識し積み重ねていくことが、情緒の安定化につながっているように思います。
・多種多様なストレスコーピング
リワーク通所中に受けたプログラムでは、不安やストレスにさらされる状況に置かれた際の対処法となる「コーピング」について、様々な角度から捉えなおすことを繰り返し行っていたように思います。
「不安になったら、気分が落ち込んだらこうすればいい」という手段をたくさん学んだという事実の時点で、それは自分の中でお守りのように安心感を与えてくれています。
実際にこまめにコーピングを行うように心がけ、週末にストレスをためすぎないようにしていることも体調安定につながっていると思います。
・スタッフ、通所者からのサポート
休職中は会社から離れるため一人で過ごすことになりがちですが、リワークに通うと、一時的でも新たな自分の居場所が見つかります。
わたし自身他人から干渉されるのは苦手なほうですが、リワークではスタッフさんや通所者さんとの距離感がちょうどよかったです。
完全にはひとりにならないことで、調子が悪くなってもまたペースを取り戻すためのモチベーションにもなりますし、リワーク施設での人間関係は、私にとっては大きな助けになっていました。
結び:リワークを検討している人へのアドバイス
まとめると、リワーク施設では、いわゆる「心理的安全性」が確保されながらも、個々のペースで再就職に向けたチャレンジができる環境が整っていると思います。
いきなりの復職や再就職だと、会社や部署によっては復帰者を受け入れる側も余裕がないことが多々ありますし、再発のリスクも高くなります。確実な社会復帰を目指すなら、準備期間として、個人的にはリワークは行って損はないのでないかと思います。
ただし、前提条件としてリワークに行く前に十分な休養を取って、ある程度通所に必要な体力をつけることは重要です。
あと、気を付けるべき点があるとしたら、他の通所者さんとの人間関係も結構大事なので、施設を選ぶ際はストレスが少なくやっていけそうなところを選んだほうがいいと思います。
わたしが通所したところは、幸いにも通所者の方は優しい方が多かったですし、適度な距離感が再就職のモチベーションにもなりました。
と同時に、当然ですが、私と同様に個々に事情を抱えている方もいますし、率直に言うと、個性豊かというか、色々な背景の人がいる、という印象です。
スタッフさんに関しては、基本的にどの施設でも心理系資格を持っていたり、対応に慣れているプロの方が多い印象なのでそこまでコミュニケーションに不安は感じなかったですが、特に通所を開始して間もない時期は、会社とはまた違う「多様性」に戸惑ったり面食らって調子を崩すときもありました。
(当時の私のメンタルも万全ではなく、他者への許容度というかキャパシティが極端に下がっていた、という側面もあるとは思います)
週単位、月単位でメンバーの入れ替わりはありますが、それでもリワークの見学に行く際は、可能なら他の通所者さんともコミュニケーションをとる機会をもらって、周囲の方と円滑な関係が築けそうか、精査してから選んだほうがいいと思います。
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