新米移住者のお祭り参加体験記【檜原村こよみだより】
8月~9月は、檜原村のお祭りシーズンです!8月中旬に開催される「払沢の滝ふるさと夏まつり」のほか、8月下旬から9月中旬にかけては、村内の各地区で獅子舞や神楽などの郷土芸能がお祭りとして行われます。
払沢の滝ふるさと夏まつり
払沢の滝ふるさと夏まつりは、払沢の滝を中心とした観光拠点のPRを目的としたお祭りで、観光協会の会員や村内の事業者、役場職員などで構成される実行委員会が主催するものです。
場内にはピザやホットドッグのキッチンカーなど30店の模擬店が並び、ステージでは太鼓やお囃子の演奏や、檜原村観光大使の玉袋筋太郎さんのトークショー、盆踊りなど15以上のプログラムが上演されます。
一番の目玉は会場のすぐ近くから打ち上げられる大迫力の花火で、山々に囲まれた空を大きな花火が埋め尽くす様子は圧巻です!
4年ぶりの開催となったお祭りには、2日間で1万1155人が来場。普段の静かでゆったりとした時間が流れる檜原村とは一味違った活気や熱気を味わうことができました。
また、私を含む桧原太鼓・深山会に属している協力隊メンバーは、2日間で計4回、太鼓の演奏をさせてもらいました。お祭りという発表の場があることで練習にも気合いが入りますし、本番を乗り越えたあとはメンバー同士の仲も一段と深まったように思います。
各地区の郷土芸能
払沢の滝ふるさと夏まつりは全村をあげて行われるお祭りですが、檜原村には各地区それぞれにもお祭りがあります。ただし、ひと言に「お祭り」と言ってもその内容はふるさと夏まつりとは全く違い、地区ごとのお祭りは、伝統の郷土芸能を神社に奉納するものです。
郷土芸能のなかには春に行われるものもありますが、多くは8月下旬~9月中旬に行われます。8月中旬を過ぎると、お祭りの練習で笛や太鼓を鳴らす音がいろんな地区から聞こえてくるようになり、お祭りを控えたワクワクした空気感が村内に広がっているのを感じます。
檜原村には古くから受け継がれてきた郷土芸能がいまだに数多く残されているものの、近年は過疎化・少子高齢化の影響で、伝統芸能の担い手が不足している現実もあります。
そのため私たち協力隊は、自分の住んでいる地区のお祭りだけでなく、「人手がほしい」と声をかけていただいた地区のお祭りにも参加させていただくことになりました。
私はなんと、湯久保、藤倉、数馬、人里の計4地区のお祭りに参加させてもらうことに!4地区すべて獅子舞を行う地区で、私は獅子舞の周りで竹でできた「ささら」という楽器を演奏する役割をいただきました。
同じ獅子舞、同じささらといえど、4つの地区それぞれが違う個性を持っています。いろんな地区の練習に顔を出し、それぞれの曲や振りつけを覚えるのは少し大変でもありますが、大昔から口伝で伝えられてきた芸能に触れ、自分もその一端を担えることに、身体がうずうずしてしまうような嬉しさと誇らしさを感じます。
地元の方々は私以上に嬉しさと誇らしさを感じているであろうことは、言うまでもありません。練習でも本番でも、地元の人たちが皆さん本当に楽しそうに、そして真剣に、お祭りに取り組んでいるのがとても印象的でした。
年に一度の一大プロジェクトに、地区をあげてみんなで真剣に取り組む。そんな営みが、地区としての団結力や、地区の人々の絆を保つことに大きな役割を果たしてきたんだろうなあと思うと、こうした郷土芸能を、これからも絶対に絶やしてはいけないなと思いました。
9月8日現在、湯久保の獅子舞は無事に本番が終わり、残すところ私が参加するお祭りはあと3つとなりました。これからは9月下旬までほとんど毎日、どこかのお祭りの練習があります。大切なお祭りの仲間入りをさせていただけることに心から感謝しつつ、年に一度の一大イベントを、全身で楽しみ、味わっていきたいと思います!
※各地区のお祭りの実施時期や詳細については、こちらのページからご確認いただけます。お祭りは見学も可能です。ご興味のある方は、ぜひ情報をチェックしてみてください^^