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【風呂酒日和22-1】 東宝湯(とうほうゆ)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。



東新宿駅から、少し入り組んだ道を歩いていく。
新宿って「人の家」という雰囲気があまり感じられない場所が多いが、このあたりになるとアパートや立派な一軒家などが現れてくる。

細い道を曲がって、突き当りに長い階段が見えた。
そしてその階段がはじまろうかという右手側に建つのが東宝湯。
紫の階段がトレードマークのマンション、その1階部分が銭湯になっている。

のれんがなにやら今風だ。
TOKYO SENTO FESTIVAL2020と書いてある。このタッチはテルマエ・ロマエの作者ではないだろうか。
そしてなんだその楽しそうなフェスティバルは。
あとで調べてみよう。

中に入り、靴箱に靴を入れようとする。
すると正面の受付にいたおばちゃんに「いらっしゃいませー。えーと、お客さんは男の方ですか?」と聞かれる。
ん?と不思議に思いながらも「いえ、女性です。」と答える私。
そんなにボーイッシュに見えただろうか。

確かに今日はワークシャツのような襟付きのTシャツにロールアップしたジーンズを履いていた。
「女の方は、向こう側の靴箱にお願いします。」
おばちゃんの目を追うと、奥の方にもう1つ靴箱が見えた。
なるほど、そういうことか。
すぐ目の前にあった靴箱に手をかけようとしていた私はおばちゃんに言われた通り、入って右側の靴箱に靴をしまう。

「470円です」と言われ「タオルは借りれますか?」と聞くと大きいのと小さいの、どっちがいいか聞かれる。
私は小さい手ぬぐいを一緒に借りて、490円を支払った。
「ドライヤーは中にありますからね、20円です。タオルは終わったらこちらへ戻して下さい。」
ハキハキとしていて、さわやかなおばちゃんだ。


脱衣室に入る。
中々広い、そして窓も多く明るい。
なんだか清々しくて息がしやすいな、なんて思う。

おばちゃんの言っていたコインボックスのついたハンドドライヤーと、マッサージチェアや座るタイプのドライヤー、真ん中には大きな腰掛けもある。

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