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【風呂酒日和40-1】 丸子温泉(まるこおんせん)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


もしかすると、初の神奈川県進出かもしれない。
今日目指したのは丸子温泉。
とは言っても、多摩川を越えてすぐの川崎市なので、北海道民からするともうこのあたりは東京と言っても過言ではない。
なんなら我々に言わせると東京、神奈川、千葉、埼玉くらいまでは「東京」である。もっとひどい(?)時は北関東くらいまで全部東京だ。


まいばすけっとの向かいに光る丸子温泉の文字。
靴箱を見ると「男性はこちら」と書いてあったのでここはおそらく入口から男女別になっている番台スタイルであることがうかがえる。
靴を脱いでさっそく入口へ。

予想通り右手に背の高い番台が現れた。
「いらっしゃいませ。」と奥さんの柔らかい声が聞こえる。
レンタルタオルはないとのこと。なるほどなるほど。
お近くの人はタオル持参が吉である。
200円でタオルを買うと、濡れたタオルを持ち帰る用のビニール袋も一緒にくれた。助かる。


広い脱衣室、程々に人がいて静かながらもにぎわっている。
みんな同世代くらいの(わからんが)背の低いおばちゃんだ。

人の少なそうな端っこのロッカーをゲット。
休憩するようなゆったりしたスペースはないが、隅の方に明治牛乳と書かれたベンチが置いてあった。
ちびまる子ちゃんに出てくる駄菓子屋さんの前にありそうなベンチだ。

このタイプの脱衣室の場合は男湯とを隔てる壁には大きな鏡などがあったりするのだが、ここは掲示板のようだ。
銭湯マナーのポスターや地域の情報、ハシビロコウのきりっとした顔で「黙浴もくよくおたの申します」と書いてあるポスターも貼ってある。
ハシビロコウ、顔は怖いけどなぜか不思議と愛らしく見えるんだよなぁ。
ハシビロコウのポスターは初めて見たが、コロナが流行りだしてから銭湯ではよく「黙浴」という字を見るようになった。


タオルが有料ということは、おそらく浴室内にもシャンプー類はないと思われる。みんな持参スタイルだろう。
そんなことを思いながら、浴室の方を覗く。
うん、やっぱりないなと思って私は持ってきた小さなボトルを取り出した。
脱衣所から見える浴室も広い。
普通ガラス窓で脱衣室と浴室が仕切られている場合、上半分や目線のあたりは磨りガラスだったりするが、ここはとってもクリアなガラス。
向こう側がよく見える。

と、気のせいか向こうからきりりとした視線を感じた。
緑のタオルを頭に巻いたおばちゃんが、奥に見える浴槽に沈んでいるのだが、時折上半身を浴槽から出し、直立不動でこちらを見ている気がする。
なんだろ、こわい。いわゆる主の方だろうか。


とりあえず身支度を整え浴室へ。
うん。やはり広い。
なかなか人で賑わっているがぎゅうぎゅうな感じはしない。

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