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まんが日本昔話「にんげんてwinner(勝者)」に込められた教訓

まんが日本昔話「にんげんてwinner(勝者)」という歌がある。

「winner winner にんげんって winner」

この誰しも口ずさんがことのある有名な歌だ。

日中はクマ・ウサギ・キツネなどの友達、というテイの舎弟とかくれんぼなどして遊んでいる描写がある。
夕焼け小焼けでにんげんさまは家に帰り、舎弟たちを森や山に置き去りにして後を立つ。

にんげんさまは、おいしいものおやつ、ほかほかごはん、ポチャポチャおふろ、そしてあったかいふとん。舎弟たちを従え「家に帰ればこんな素晴らしい待遇があるんだぜ、にんげんさまはよ!」と悦に浸る。

人間に生まれたこと、そうそれだけで「勝者」なのである。しょせん動物たちは、その辺の木の実や草でも食ってどっかの穴ぐらで夜の寒さに凍えながら寝る。勝ち組のにんげんさまとは正反対の厳しい自然の中での生活を強いられるのが動物。

運よくにんげんさまに飼われたり動物園に入れられたりで、屋根のある生活、食料に困らない生活を得たとしても檻の中に収監され人間様の愛玩動物としてその生命をまっとうしなければならない。

「お尻を出した子 一等賞」も、動物は知能が低く、かくれんぼでリアルに「頭隠して尻隠さず」をしてしまう。それを「ふん、動物って奴はほんとバカだな」と嘲笑っている。

2番の「びりっ子元気だ 一等賞」も競争に負けてもなおヘラヘラ笑う、いやもしかしたら己がビリだということすら理解していないそんな動物たちを「なんて下等な生物なんだ」と嘲笑っているのである。

この「くまの子のかくれんぼ」も「もぐらの運動会」も暇を持て余したにんげんさまが動物たちに命令して行わせている余興なのだろう。カイジの鉄骨渡で、債務者たちの落下する姿を安全なVIPルームで嘲笑い鑑賞する、そんなシーンと重なるものがある。

動物とはどうあがいてもにんげんさまより格下であるしかない。この地球上で最上位にいる生物、それが「にんげん」なのだということを知らしめるのがこの「にんげんてwinner(勝者)」という歌なのである。

まんが日本昔話などだけじゃなく、イソップやグリムなどの「童話」。これには「正直もの」「欲に目が眩んだもの」の対比が語られることが多い。人間の怠慢・愚かさを描写し、それを社会常識を得るための教訓としているものだ。

この「にんげんてwinner(勝者)」に込められた教訓、その想いはまさにこれなのである。にんげんさまという優越感に浸り、万物の生物に対して命を踏みにじるその奢り昂ったその精神にこそいずれ天罰が下る。その教訓を忘れずに生きていたいものである。


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