虫の目、鳥の目、そしてコウモリの目で生きる:事例検討会に行ってきた②
こんにちは。Hinaです。
前回に引き続き、社会福祉士として働く私が障害者支援を切り口に感じていることについて語る会です🗣
今回の切り口は”視点”です。
○前回の続き「事例検討会に行ってきた」
前回の記事で、法人内の研修に行ってきたという記事を書きました。
↓
その研修から得た学びについてまとめています。
意外と長くなってしまったので、記事を分けて書かせていただいております🌷
前回の記事では、そもそも施設の相談員って何するの?というところから簡単に解説し、研修で得た「先入観」という気付きについて語っています。
よかったらそちらも読んでみてください📖
○視点を思うままに切り替えよう
前回の記事では、Aさんを例に挙げてお話しました。
今回の記事でもAさんに登場していただきます。架空の人なので設定が緩いですが、ご容赦ください。
Aさんが私のいた生活訓練事業所にやってきた段階で、私の中には先入観があったとお話しました。
この事業所に来たということは○○に課題がある人なんだろうな、という先入観です。
実は、それ以外にも事業所職員ゆえの先入観がもう一つありました。
その先入観は、私が生活訓練事業所の職員としてAさんに関わっていることで起きていました。
Aさんが事業所を利用していく中で、職員間で「Aさんはこの施設にはあっていないのではないか?」という意見が出始めました。
私もなんとなくそんな気がしていたので、他の施設への移行を考えた方がいいのかな・・・と悩み、職員間や本人とのディスカッションを繰り返しました。
しかし話はなかなか終着点にいきつかず、解決に向かいません。
ここの事業所を辞めて、次にどこに行くのがいいのか。
今回の事例検討研修では、その”解決に向かわなかった過程”も含めて振り返りをしました。
すると
「次に行く施設を探すよりも先に、Aさんが必要としてる支援者ってどんな人なんだろうね?」
という意見が出ました。
私はハッとして、急に視界が開けたような感覚になりました。
今の所を辞めて、次のところに行く。
この事業所に合っているか、そうじゃないか。
次の施設としてこの事業所は合っているか、合わないか。
私は全て、「これか、これじゃないか」という二元論的な視点だけで物事を考えていたのです。
特に”生活訓練事業所か、そうじゃないところか”という視点にとらわれていたように思います。
その”そうじゃないところ”という選択肢から広げる視点を持っていませんでした。
事業所の職員として、この事業所にマッチしているかどうかの視点は必要です。
しかし本当は、その視点で見定めたことを活かして、さらにもっと広い視野で次の選択肢を考えるべきでした。
「Aさんにとってこの事業所はマッチしているのかな?」という距離が近い視点。
「そもそもAさんが生活の中で必要としているのはどんなことなんだろう?」という、少し離れたところから見た視点。
Aさんの課題と思われることに対して「でもちょっと待って、Aさんのこの課題って、ここでは課題だと思われているけれど他の場面では大して問題ないんじゃない?」という逆さまの視点。
(それぞれの視点は、虫の目・鳥の目・こうもりの目と呼ばれています)
この視点の切り替えが必要だと気付かされました。
○この気づきを日常で活かす
私は日頃福祉の世界で働いているので、こういった”人と人との関わり”について熟考する機会がたくさんあります。
仕事に活かすことを目的に学ぶのですが、いつも「日常生活に使えるな」と感じます。
支援のための関わり方とはいえ、基本は人間同士が関わるためのTipsです。
研修でこういった学びを得るたびに、”○○さんの支援に活かせそうな学びだな”という感想と”会社の△△さんとの関わりで悩んでいたけど、そこに活かせそう”という感想を持ちます。
この「視点」に関する気づきもそうです。
例えば会社での人間関係にモヤモヤしていると、近い距離から問題を捉えがちです。
なんだかこの人に対して嫌悪感があって、一緒に働きたくないな・・・
そんな人はいませんか?
人を好きか嫌いかの二元論で考えてしまいがちです。
少し距離を離して見ると、その人の全てが嫌なのではなく、一部の言動が嫌なのだ、と気がつくかもしれません。そしてその言動には決まった背景があると気づくかもしれません。
(例:この人のきつい言動が苦手・・・
→業務量が多くなってくる月末はイラついて、言動がキツくなる)
(例:この上司のネチネチ言ってくるところが嫌い!
→知らぬ間に事が進むのが許せない上司で、事前説明が不十分だと納得せずネチネチ言われる)
さらに逆さまになってみると、そもそもその言動を生み出す状況に自分が入らない、またはそれを避ければ良いのだと気づくかもしれません。
(例:余裕がなさそうな時は同じ空間で過ごさないようにする)
(例:その上司に対しては細かく進捗報告をする)
日常の中で、こんなふうに生きてくるかもしれません。
○まとめ(次回に続く)
実は研修についてお話ししたいことがもう1つあるので、また記事に書きます。
noteでこうして文章にすることで、漠然と「学びになった」で終わらず
「次にどう活かすか」を意識することができています。
今後もこのような形で学びメモを増やしていきたいと思います。
よかったら次も読んでみてください。
では、また🌻
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