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SNOW DANCE 〜切ない夜に #Xmasアドカレnote2019 (18日目)

あの人の車でかかっていた「SNOW DANCE」。
悲しいとも寂しいとも違う。心の奥が苦しかった。

ハラハラ舞う雪になって
あなたのホホをそっとなでて

手を伸ばせばすぐそこにいる。けれど触れてしまったら壊れてしまう。

そんなことを思いながら聴いていた。

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気がつけば12/18。街並みのイルミネーションやクリスマスツリーもキラキラと輝き、ショッピングモールの飾り付けも完全にクリスマス色に染まっている。クリスマスを楽しみにしていたのは子供のころとそして自身が幸せと思えたときだけだったような気がする。街のイルミネーションや人のざわめきは寂しさを増幅させる。私にとってクリスマスは嬉しさよりも切なさのほうが大きかった。

あの人のポケットの中で手をつないで歩いたことを思い出す。あの日は雪が降りそうな日だった。あまりに寒くて言葉もなかったけれどポケットの中はとても温かくてこのまま時間が止まってしまえばいいと思っていた。

けれど、時間は止まることはなかった。

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ちょうどその頃、DREAMS COME TRUE(ドリカム)をよく聴いていた。吉田美和のパワーがありながらも何か秘めたものを持っているような歌い方にとても惹かれていた。彼女が何を抱えていたのかはもちろんわからないが、どこか私と似ているのではないかと勝手に思い、そんな彼女の声に励まされ癒やされてきた。

音楽というのは不思議とその時の記憶を呼び戻す。

ドリカムのクリスマス曲といえば「WINTER SONG」(雪のクリスマス)を挙げる人が多いかもしれない。けれど私は「SNOW DANCE」を挙げたい。ドリカムのことをよく知らないと言っていたあの人がこの曲は素敵だねと車の中でよくかけてくれた。

どうしてこの曲だったのだろう。どうしてこんなに切ない曲をあの人は素敵だねといったのだろう。私たちの未来を予測していたのだろうか。

SNOW DANCE

この曲は1999年12月24日に発売された。クリスマスイブに発売されたとは思えないほどの切ない歌詞。

思い出だけたべて 秋は過ぎて

もうあの温かさに触れることができない、そんなあの人を思う夜は何も喉が通らないくらい胸が痛みただただ涙するだけ。もう一度だけでいい。あの人の冷たい頬に触れて温めたい。あの日にもどって素直になることができたら、もしかしたら私たちは壊れなかったかもしれない。

私は「SNOW DANCE」に何度も感情移入しては眠れぬ夜を過ごしていた。


クリスマスにただ一緒にいられればいいだけなのにそれがかなわない。ただ、あの人だけがいればいいだけなのにその一言が伝えられなかった。予約の取れないホテルなんていらない。豪華なシャンパンもディナーもいらない。プレゼントもいらない。

ただ、目の前の笑顔を見ることができたらそれでよかっただけなのに。

あの人への思いはすべて捨てた。それはうそ。捨ててなんてなかった。思い出を捨てることなんてできない。ただ心の奥深いところにしまっているだけ。

あれから何回ものクリスマスが私を通り過ぎた。まだいい思い出にはなったとはいえないけれど、それでも今は笑うことができる。

いつか、久しぶりと言える日がくるのだろうか。

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そして、切なくちょっと甘いクリスマスを過ごしたいあなたに、ドリカムのクリスマスソングを。

ステキなクリスマスをすごせますように。メリークリスマス!

◆DREAMS COME TRUE クリスマスソング

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ルミさんの【Xmasアドカレnote2019】企画に参加しています。

前日はこっこさんのちょっとビターでほんのり甘いシュークリームのようなクリスマスの物語からバトンを受取りました。

こっこさんの後で、しかも「クリスマス」という壮大なテーマに対して何を書こうと一週間ほど悩みました。自分のプレイリストの中で偶然流れてきた「SNOW DANCE」から過去のちょっと苦い思い出から書いてます。

さて、明日は双子のお母さんとして頑張っているあの人が担当します。
お楽しみに

▼Xmasアドカレnote2019 マガジン

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TOP画像はmsy.さんに描いていただきました。12月はモニターとしてコラボさせていただいています。