君のことなんか、大好きでしかない
「で、これからどうするの?」
君が静かに、探るように放った一言に私は何も言えなかった。私はどうしたいんだろう。私は君とどうなりたいんだろう。目の前にはただ君が好きっていう刹那的な感情と君に抱かれたいっていう欲望が綺麗に二つきっとほとんど同じ大きさあるいは質量で並べられている。でもそれは目の前にしかなくて、数メートル先には何もなかった。暗闇、違う、そんなネガティブすぎる表現じゃなく、空虚あるいは煙に近い。見えそうで見えないもの、形のないもの、実態を掴めないもの。君のことなんか