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西尾維新『ぺてん師と空気男と美少年』その11 ステルスリアクション・エクストラ067

(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)

(ご注意・本稿では西尾維新『ぺてん師と空気男と美少年』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)

前回はこちら(関連リンクは末尾を参照)。

また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。


・・・

・足へのこだわり(スパイダーマン?)

スパイディが美脚なのは前にも書いたけど、「足が出る(収支が赤字になる)」ともかかってるんだろーか。

そう言えばピーターは一回悪くなったりもしてるけども……?


・・・

・ゲームのルールさえろくに知らない

んー、知ってて「付き合ってられない」って意思表示をしたのは既に書いた通りだけど、そういうのを「分かってない」って判断するしかない方が視野が狭いのか、もっとうまいやり方で正確にこちらの意思を伝えられなかった僕の機転が利かないのか。こうなる以前にベータロンのトラブルメーカーぶりが存分に発揮されてしまったのでうまくやるモチベーションもないっちゃなかったけどもねぇ。


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・強い役しか知らないから強い(?)

そういう制限が加わると当たるとでかい事しかできないのか、やって当たるといつもでかくなるのか、解釈次第で印象違ってくるよねぇ。弱い役を狙いに行けないのか、小さい勝ちに満足する安全策を取らない良さがあるのか……、ともかく何かしらの偏重が傾向を生むのは確かなんだけど、優位性が今1つはっきりしなくってね……。

でかい勝ちが素早く連発できる程、世の中甘くないしなぁ……。


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・駆け引き?

以前、というか、未満、というか……。残念、というか……、そういう繊細な事が出来る相手じゃなかったし、ロケーションもなかったんですよ。

大変かなぁ、と思ったんだけど、こっちの仕掛けも何も関係なく大味な反応ばかりで何とも言えない味わい深さというか……。

こういうの、書いてていい加減飽きるんだけど、西尾さん飽きないの??? 飽きないかぁ、小説にしてりゃあなぁ。

……何か僕だけストレートに書いてて馬鹿みたいじゃない?


・・・

・決着の見えない長引くシークエンス(退屈感)

シクロフスキーの「引き延ばし」かなぁ。無駄に長くて退屈っていうのは「西尾・忍殺」でもあったシチュエーションだけど。

この変化の早い時代に毎回何時間も無駄にさせられるって明白なマイナス要因でしかないと思うんだけどねぇ。そういう認識がないっていうのもまとめると、避けた方が無難じゃねーか? と。

ああいう非効率のウィークポイントを突く、っていうのも1つの(弱者故の)戦術なんだけど、そうやって出てくる成果に対して興味ないんじゃないかなーって気もするんだよね、あの手の人達とあの業界って。業界基準で低評価っぽいんだよなぁ、僕の目指す方向って。

さてどうしたものやらねぇ。


・・・

・わたしわたしと自分の話

してもいいけど、相手の話も聞かないと双方の利害を一致させる事もままならないぞ。生活がかかってくる領分で一方的な押し付けが出来るのって最終的に圧倒的な暴力を行使できる場合に限ってじゃないの? 権力で全てを奪えるとか。

交渉下手がそういうポジションに就けるとは思わないけどさ。


・・・

・黒子のイカサマ(ポワゾン?)
・ハンドジェスチャー

アンジェリーナ・ジョリーとアントニオ・バンデラスの映画『ポワゾン』の話をした事があって、これはニンジャスレイヤーとも絡んでくると思ってるんだけど、その作品を元ネタにしてるんじゃないかなぁ、と思われるポイント。 


若しくは/同時に、パクリの誤魔化しやボディランゲージなどの言外のサインか。




(続く)

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関連リンク

第1話「ゼロ年代の終わりに」(西尾維新篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

からの「西尾維新篇」。

第5話「『ニンジャスレイヤー』をオマージュする西尾維新」(ニンジャスレイヤー篇・3) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

第6話「過渡期の人」(策謀篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

から

第13話「閉じろ、その地獄の釜の蓋を」(策謀篇・8) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

までの「策謀篇」。

第14話「『天狗の国へ連れてゆく』」(昇華篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

第15話「『どうだ ピンク色の光が見えてきたか?』」(批評篇・1) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

から

第19話「『俺は向こう側に、天狗の国に行かなきゃならねえ』」(批評篇・4) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話

までの「批評篇」。

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#批評 #小説 #コラム #ステルスリアクション #西尾維新

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比那北幸@批評
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