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若きチャレンジャーへのメッセージ:店を始めたい人へのメッセージその15

今さらながらに思うことがあります。それは

「定年退職を待たずして開業して本当に良かった!」

ということです。

今私は還暦、つまり60歳です。
もしこの店を開業するために経たプロセスを今これから歩むとしたら、開業は66歳・・・想像するだけでドキッとします。

開業のための勉強を本格的に始めたのはいまから10年前、50歳の時です。たった10年ですが、振り返ればその間にも体力が衰えてきたことを実感します。

そう考えるともし私が今20代だったら、もし今30代だったらもっとアクティブに準備して、パワフルに営業できたに違いないと思わずにはいられません。

若い方に申し上げます。

若いということは、もうそれだけで強力な武器です。

体力があります。だからアクティブに、そしてパワフルに開業準備ができます。
体力は精神力の強さにつながります。だから精力的に営業活動ができます。
頭脳に柔軟性があります。だから世の中の最新のしくみを使いこなすことができ、世の中の変化への対応も簡単にできます。
若さはそれ自体がセーフティネットです。幾度でも立ち直ることができましょうし、周囲も失敗に対して寛容です。
付記:しかしそれがうまく機能しないこともありますが・・・。

若いうちにいろいろなことにどんどんチャレンジして頂きたいと思います。そして困難の度合いが高いものほどその価値は高く、得られるモノコトも多くなると思います。

一方で、若い方を見ていて心配になることもあります。若いから仕方がないとも言えるし、それこそが若さだ!と言えることでもあるのですが・・・。

①資金力、縁故、経験値が不十分なことが多い。
②衝動が抑えられず、周囲の意見も全く耳に入らなくなることがある。
③物事の本質が見えておらず、うわべだけをトレースして判断していることが往々にしてある。
④失敗したことをこの世の終わりのように受け止めてしまい、自滅してしまう危うさを持っている。

付記:私くらいの歳になると、アルデンヌの森に消えていなくなりたいと思いたくなるような挫折、蹉跌なら両手両足の指の数では足りぬほど経験しています。だからそんなときの自分の慰め方、瞞し方もちゃんと心得ています。狡猾ですよ、ジイさまは。ナメてもらっちゃ困ります。

チャレンジするなら失敗するより成功した方がいいに決まってます。
チャレンジに勢いは大切ですが、慎重さも同じくらい大切です。(前にも書いた)
だから、周到な準備とできる限りの資金を用意してチャレンジして欲しいと願います。

成功を祈ります。

追記:開業だけなら誰でもできるのです。店は「開業」したことを評価されるのではなく、「存続」することで評価されてゆくものです。つまり「存続」してナンボのものです。
存続するためには、店をよりよくするためのアップデートをし続ける努力と、同じことを淡々と繰り返す持久力が必要です。そして何よりもそんな日々を楽しめるかどうかが最も大切だと思います。
くれぐれも学園祭の模擬店を開くような気持ちで開業なさらぬよう忠告致します。

サポートは謹んで辞退させて頂きます。お気持ちだけで十分幸せです。