上司が「正解」を持っていては、イノベーションは生まれない。
こんにちは。お日さまの光が大好きなひなたです。
ついに今年も、桜の花が咲き始めましたね。
そして、昨日、私の20数年にわたる公務員生活が幕を閉じました。
お世話になった方々へのご挨拶に回りながら、たくさんの応援メッセージを頂いて、
「結構、私、頑張っていたのかな」と清々しい気分で役所を後にしました。
新たなスタートを前に、退職を決めてから沢山の職員の声をお聞きして、また一つ発見がありました。今日はそのことについて書いてみたいと思います。
知識、ノウハウを継承する方法を見直さなければ
私の役所歴は、20数年で幕を閉じました。
最後まで勤めあげた先輩方は、その倍近く役所人生を送ってこられた方々です。
だから、それはそれは沢山の専門知識と仕事のノウハウを持っていらっしゃいます。素晴らしい知恵と知識の宝庫です。
だからこそ、複雑怪奇な繰り返される法改正にもしっかりと対応できている。
職員を悩ませる「業務の複雑さ、煩雑さ」はベテラン職員の必死の努力によって支えられています。
ただ、その体制に限界がきています。
氷河期時代に絞ってきた採用と人員削減で、経験年数の長い中間層の厚みがありません。
加えて、時代の変化のスピードが、この数十年でまるで変ってしまいました。
どんなに優秀な職員が頑張って対応しても、そのスピードについていくには、これまでのやり方では限界があります。
先輩方の知識は宝です。
問題は、その知識の活かしただと思っています。
その知識を活かして、人の流動化に対応し得るシステムを構築する必要があります。
もう既に何年も前から、人の手作業に頼れる量の限界を超えています。
このままでは、職員は疲弊するばかりです。
上司が「正解」を持っていてはイノベーションは生まれない
上司は、これまでの長い長い役所生活の中で、それぞれ成功のストーリーを持っています。上にいけばいくほど、それは確固たるものなのだと思います。
そのストーリーが素晴らしかったからこそ評価され、今の姿があることも事実です。
ただ、その成功ストーリーは、あくまでもその時代のものだったということ。
上司の正解は、一つの策ではあるし、今も通用する素晴らしいノウハウもあります。
でも、その一つの「正解」しか持てなければ、組織が変わることは永遠にないのだろうと思います。
先人の知恵と後人の視点を活かせてこそ
上司の最大の使命は、職員の能力をフルに活かして成果をあげること、それこそが上司冥利につきるものです。
これまで培った経験を活かして、「正解」を押し付けるのではなく、新たな提案、職員の想いを、上司の知見を活かして形にしてあげることこそが大切です。
挑戦できるフィールドさえ用意してあげれば、沢山の素敵なアイデアを職員は持っています。
極端に言えば、法にさえ触れなければ、ほとんど任せてみたらいい。
子育ても、命の危険に関わることだけ教えてあげればいいと言いますよね。
きっと、驚くようなイノベーションが起こるものだと思います。
役所の業務改善はまったなしです。真の意味で職員の能力を最大限に活かすことができれば変わることはできると思います。
ミスばかりを追求していては、誰も挑戦できません。
上司の求める正解が見えていれば、誰も提案しようとはしません。
部下を信じて、懐の広さを見せてあげて欲しい、そう願います。
大切な仲間が、どうかやりがいを持って、生き甲斐を感じて、働ける職場になって欲しい、そう切に願います。
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