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わらべうた遊びの発達への効果とは?

何がそんなに良いの?と単純に疑問に思う方もいると思います。ぜひ、わらべ歌の子どもへの発達への影響や大人が子どもの遊びに対する目的を知ることでさらに遊びへの理解を深められたらと思います。


1.集団生活の基礎を作ります。
わらべ歌遊びは一人では成立しません。相手があって一体感や共感性を味わう遊びです。ふれあいも多くあり、距離を縮めやすくあります。また、相手を見る、真似するというのはコミュニケーション力を育てる土台です。真似をして発声をするというのも言葉を獲得する上でとても大切です。相手がいることで相互性(やりとり)も養われます。聴覚・視覚障害がある子も楽しめるものがありますよ。


2.音感が良くなり、調和がとれるようになります。

わらべ歌遊びの音域は3~4音で無理なく誰でも歌えます。動きながら歌うため腹式呼吸が身につきます。自然な声で歌っていく中で怒鳴ることが減るとも言われています。心地よい声が感じられるようになり、生歌の音楽療法にもなり、「聞く耳」が育ちます。


3.待つ力を伸ばします。
” 自分の出番が来るぞ!”という期待感、出番が来た喜び、役割を終えた充実感、相手の役割を見守る優しさ等、待つ楽しさや心のゆとりが遊びに生まれます。待つことは優しさへ繋がり、思いやりの行動となります。楽しい雰囲気の中で「待つ」ことを学ぶ中で前頭葉が発達し、自制の司令塔が役目を果たせるように成長します。


4.モノに頼らず遊べるようになります。
遊びたいと思ったらスペースと人がいれば出来る遊びがほとんどです。準備もいらず、何かが「壊れて使えない」という状態も起きません。物があるかのように遊ぶ中で見立てをイメージする力も養います。遊びを知っていれば災害時などでも場所があれば子どもが充実する時間を設けることが出来るのです。


5.並行行動を促します。
「〇〇しながら△△する」を自然と行えるようになります。歩きながら歌う等の動作の広がりを作ります。これは脳の中で情報を同時に処理することと関係が深いです。たとえば「しゃべりながら、相手の話を聞く」ことも何気なく行っていますが、小さいころはそれが難しいのです。


6.評価を求めず遊べるようになります。
わらべ歌は「オチ」が特にない物も多くあります。自分が面白いと思えば何度でも繰り返し遊べます。勝敗のあるものも中にはありますが、結果が特につかず、繰り返せるものが多くあります。


7.ルールが発展します。
遊びこんでいくうちにルールがどんどん増えたり
逆にルールをどんどん減らして行ったり小さい年齢の子から大人まで一緒に楽しめる自由さが心の器を育てます。完璧を求めず、「まあいっか」くらいの気持ちで楽しむのがわらべうたです。
ルールに暗黙の了解を広く含むので、⑥にもあるように評価や勝敗自体を楽しむのではなく遊んでいる過程を充実させるないようとなっています。



おおまかに紹介しましたが、この7つが子どもの発達への影響を促し、心を育てる効果を引き出します。「待つ力が育つ」というのは集団生活をしていく中ではとっても大切な力です。

・赤信号を待つ
・順番を守る…

簡単な2つだけどこれがなかなか難しい大人も多くいらっしゃいます(笑)
待つことは愛情にもつながります。相手の行動を待てずイライラしていて、その待たれている側は快く過ごせているでしょうか?
待つことは信頼の証でもあります。わらべうた遊びの中で大人も自制心を鍛えられます。ある程度待ってもらうことで安心して楽しめる雰囲気が
作られることを心掛けましょう。

・順番は”早く”決めて →これ言いがちですね
・ルール”何回”言ったらわかる? →一回で覚えて的なモノ言いです
・”すぐ”集まって →余韻を楽しむことも知ってほしいです

これらは時間や回数を意識してしまうあまりに出てしまう言葉に感じます。「集団を回さなきゃ」というような意識だけが先行しないようにすると一人一人が楽しめます。ルールがわからないと気付くことも大切です。「わかんない」「教えて」「一緒にやって」と言えてこそ集団遊び・集団生活です。

お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。