たまに

「どうしてそんなこと言えるんだろう」

って悲しくなるようなことを、つらっと言えちゃう人に遭遇する。


人の人生を批判したり、価値観や家族や友達の人数やキャリアを批判したり。



2年前〜起業しようと決めて、マーケティングの勉強や講師としての勉強をするセミナーに通った。

医療業界ではあまり出会わなかったような、「もっと収入を上げること」「もっと自由な時間を得ること」に貪欲な年上の方たちにたくさん出逢った。


お金ほしいとか、お金大好きって普通に言えるんだ!

お金って悪いものじゃないんだ、人を幸せにするためのツールだったのか。

今までお金持ちって嫌なやつと思ってたけど、実際に出会ってお話を聞いたり接して見てきたお金持ちの方たちは、とても魅力的だった。

自分にない考え方を持っていて、努力を惜しまず、でも苦しそうな努力でなくって、楽しそうに仕事をするし全力で遊ぶ。

そして私みたいな発展途上の人たちにも、知識を惜しみなく分け与える。


あぁ、いいな。

私もそんな風になりたいと思った。


起業をしたかった訳ではなかった。


せざるを得なかったんだ、、、


誰よりも医療が大好きで、看護師になるためだけに青春時代の勉強もバイトも費やして、患者さんと関わることも大好きだった。

膠原病で、何度も入院や検査や治療を繰り返し、患者さんの痛みを知った。死に直結しなくても、原因の分からない症状があるだけで心は病む。

痛みと不安、それ以上に、「働けない」ということの精神的な辛さ。貯金が減っていく恐怖。稼がないのに医療費はかさむ。

そして20代前半の同級生たちにそれを理解してもらうことも簡単ではなく、直接の病気の辛さよりも色んな感情を味わった。


体力と気力でなんとかなると信じて、なりたかった助産師にもついになれたけど…1年も経たずにみるみる病気が悪化し、ついに28歳で降参した。


その判断に、

病気や出産、育児で自分が思い通りにならないことを経験している先輩たちは、「自分の身体を1番に考えなさい」「身体壊しても職場は責任とってくれないから、自分で決めていいんだよ」と言った。


バリバリ働いている同世代の人たちは、「なんで働けないの?パートでもなんでも、ゆるいところいっぱいあるじゃん」と言った。


「今は」パートもできるだろうけど、年齢で保っている病状が、これから更にキツくなる可能性を考えたら、肉体労働以外で、いや、せめて立ちっぱなしじゃない仕事で生計を立てられるようにならないといけないと思った。

でも、そんな将来への不安は、20代の元気な世代にはなかなか伝わらない。


そもそも、病名をきちんと申告したおかげで採用取り消しになったことを経験するか聞いたことがないと、病気で就職できないということが分からない。


申告しないで働いたこともあったけど、本当にしんどい時にも誰にも相談もできず休めず、自分が辛かった。

そして結婚したばかりだと更に採用率は下がるということを、意外にも女性自身が知らない。「どうせすぐいなくなるでしょ(子ども作って)」と、女の世界の看護師でも普通に言われるのにね。


ヒガミではなく、理解してもらおうと思ってなかったわけでもないけど、それ以上に自分のことに必死で、理解してもらう努力はしてなかった(反省)


そんな訳で起業なんてしたくなかったけど(怖いし、安定いちばんの公務員家系だったので未知の世界)、せざるを得ない状況になった。


(詳しくは置いとくけれど、夫がブラック企業すぎて鬱になりかけてたのもあり、自分の奨学金分くらいはせめて稼ぎたかった…)


で、セミナーに通って懸命に勉強し始めると…



「あやしい」「洗脳されてるよ」


…いま思えば、私もそちら側の気持ちが分からなかったから、やっぱり経験がないことは理解できないんだなぁ。

ホント〜〜〜に、何があやしいのか分からなかった!笑笑 なんでそんな「やめなよ!」と止められてるのかも意味が分からなくて、ただただ、足を引っ張られてるように感じていた。


だって誰も私の生活の保証はしてくれない(笑)

やめたからって、病気を理解してくれて、身体がキツくないくらいの業務量と業務時間で、夫婦ふたりが生活できるだけのお給料がもらえて、もしかして今後妊娠しても解雇されない、そんな職場を見つけてくれたり情報提供してくれる訳でもない。


「やめろ」って言葉を、無責任に感じてしまった。

「心配してるのに分からないんだね」

「もうまともじゃない」

と言われて、それっきりになった関係がある。


「どうしてそんなことを言ってるのか」

今ならもう少しちゃんと向き合って、相手の話も聞けたのかもしれない。

そういう意味では、私もいわゆる止める側の経験がないから理解が足りなかったかな。


人は、自分の世界にないものは、理解しきれない。


追体験でも、本の世界で体験したでも、その感情を経験したことがあれば、優しくなれる。

人にかける言葉が違ってくる。


「なんでそんなこと言えるんだろう」

って思うようなことに遭遇しても、今なら、

経験したことがないんだな

この人にはない世界なんだな

と、そんなに傷付かずにすむ。


でも私は人に優しくありたい。

知らない世界もいっぱい見て、聞いて。


経験値が人を優しくする。


いろんな経験をいっぱいして、心に深みのある人間になりたい。


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