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世界の「今」とつながるスクール2022

歴史を学ぶことはとても大事です。一方で、過去にばかり目が向いてしまい、今が置き去りになっては本末転倒。
今起こっている事件や事故は、今を生きている子どもたちも当事者です。
正解のない本物の問いや課題を、こどもたちとともに考えていく。
その積み重ねが、未来を生きるこどもたちの力を育み、未来を変えられる希望につながると信じています。

内閣府で大臣と対面

2022年9月。静岡県にある認定こども園で、園児が通学バスに取り残されて死亡するという、痛ましい事件が起きました。
今回はヒューマンエラーの面も大きいですが、「どこでも起こりうる」という認識の下、システムエラーと言えるような環境になるまで、この悲しい出来事を教訓に落とし込まなければいけないと思っています。
今回の事件を受け、1週間でオクト産業株式会社さんと共同で置き去り防止アラームを制作し実装、さらにはメディアリリースしました!
大人が本気でやる。誰かに頼るのではなく、柔軟に手を動かしながらアジャイル的に考え、社会を前に動かしていく。
そんな姿をこどもたちに見てほしいし、子どもたちとともに最前線で作っていく。
NHKの取材に応えつつ、内閣府に行き、小泉進次郎議員や内閣府特命担当の小倉將信大臣、和田義明副大臣、自見はなこ政務官とも意見交換しました。
こどもたちの人数はただの数字じゃなくて、一つ一つの大切な命の数。預かっている立場として、できることはやる。その姿勢は、これからを生きるこどもたちにとっても大きな学びであると信じています。
こどもたちの想いも丁寧に、真摯に聞いていただきました!

ニュースが流れた翌日、朝のサークルタイムで早速紹介し、こんな話をしました。

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周りには悲しいニュースや納得できないことってあるよね。
それを誰かのせいにしたり、「仕方ない」と思っていたら何も変わらない。
でも、「変えよう!」と思って動き出せば、同じ思いの仲間ができて、こうやって変えられることもあるんだね。
「決まりだから」とか「無いからしょうがない」じゃなくて、本当に変えたい現実があるなら、今回みたいにちゃんと声上げてみよう。
みんなのおかげで、もしかするとこれから命を落としてしまうかもしれない子の命を救うことができたんだよ。

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こどもからも、
「未来を変えられたってこと?」
と、実感として捉えられたようです。これが本当の民主主義、子どもたちにつけてあげたい力だと思ってます。

ロシアの方から直接学ぶ

10月。ロシアで生まれたダブルのミリアさんが、ご自身のことや日本とロシアの違いなどをお話してくれました!
かねてから、ロシア・ウクライナ戦争の報道を見ては、
「ウクライナかわいそう」
「ロシア、ひどい!」
そんなこどもたちの発言が気になっていての、今回の機会。
こんな風にこどもが思ってしまう世の中、ちゃんとその国の人から話を聴くってめちゃくちゃ大事ですよね。
ミリアさんはとても誠実で素敵な方で、こどもたちのロシア人に対するイメージはガラッと変わったようです。
ロシアの人も日本の人も、ウクライナの人も変わらない。多くの人が、今回のことを悲しんでいる。
これからの報道に触れた時、ミリアさんとの今日の時間がしっかりと心に刻まれていたら嬉しいなぁ。

トルコ・シリア大地震に自ら寄付

2月のトルコ・シリアでの大地震。いまだ事態は深刻です。
地震のあった日、すぐにこどもたちと話をしました。
トルコはどんな国か。なぜ親日なのか。東日本大震災の経験。
トルコの美しさ。気球が有名だと知り、探究のテーマとも兼ねて手作り気球も飛ばしました。
何かできることしたい、というこどもたちの声。募金という方法があることを初めて知った子も。
このお金は、子どもたちが自分で使える仮想予算「シェル」から出すことにしました。
親からもらったお金、渡されたお金ではなく。自分の想いの乗った大事なお金です。
払ったから偉いとか、払わなきゃひどいとか、そんな話じゃなくて。
力になれて心が落ち着くとか、あー払っておけばよかったーとか、そこに学びがあると思っています。
お家の方にも呼びかけて、そこにヒロックの想いもあわせて。5万円を送りました。
募金の預け先も、こどもたちが決めました。
情報の探し方。信頼性。役割の違い。国連やユニセフを初めて知った子もいます。
今を生きてるこどもたちが、今目の前で起こっていることから学ぶ時間が無いなんて。こどもたちは、今を生きてるんです。
本当に大切な学びは、きっと今の足元にあると信じています。

国連「水の日」に参加

国連水と衛生の国際会議に向け、協力イベントにお声掛けいただき、参加しました!
国連では毎年3月に「水の日」を制定し、地球の水を守る国際会議を開催しています。
その会議に、こどもたちが作ったハチドリの折り紙とメッセージを飾り、未来の担い手でもあるこどもの声を届けようという企画。
こどもたちとともに、地球の水の現状や自分たちにもできる節水の方法を知り、自分なりのアクションを考えました。
もちろん日本語では通じないので、英語に訳して書いたり、ビデオメッセージでは発音も練習しました。
英語を必然として学ぶ。それが世界とつながる手段になっているという実感。
本来の学びって、こうあってほしいと思っています。
国連のインスタなどにも取り上げていただきました!

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