ひこさん@イーズ訪問看護

株式会社イーズ代表取締役/イーズ訪問看護ステーション管理者/安心が理念/気付けば看護師…

ひこさん@イーズ訪問看護

株式会社イーズ代表取締役/イーズ訪問看護ステーション管理者/安心が理念/気付けば看護師10年目/在宅領域は9年目/訪問看護、訪問診療、外来、送迎、小規模多機能…様々経験/故エリシオンプレステージに未練あり…/筋肉こそ平和/チャームポイントは背中

最近の記事

訪問看護〜住所だけわかればいい〜

今回は伝説の名言「住所だけ分かればいい」の誕生秘話。​​ 前回の記事の通りに定期訪問は毎日8~9件(30分を含む)であり、 それに加えて緊急訪問をしていた。 ここからが当時のエピソード。 ※の部分が言葉の真意となります。 訪問中に管理者から電話がくる 「ねぇHIKO~、今どこ?(※緊急入ったから行って)」と 付き合いたての彼女のように甘い声で・・・(笑) もちろん返事は「はい!!喜んで!!] 締めは「電話切ったら住所送るからよろしく~(※上手く丸く収めてこいよ)」 上

    • 訪問看護〜キャパを増やせ〜

      前回の記事で書いた通り、 入職当初の最大訪問件数は6件だった。 しかも、この6件も過去3年間で10回もない。 ​「何件いける?」​ 管理者からのこの問いかけに 「まぁ、6件くらいは」と強気な返答をしてみせた。 開設当初から患者数が60人程度であった為、 1日の訪問件数は6件がアベレージになりつつあった。 正直最初は心身ともに疲労感が強くキツかった。 しかし、人間の適応能力のお陰か段々と6件という件数に慣れ 6件訪問しながら合間の時間で記録も書き終えられるようになった。

      • 訪問看護〜最後の砦で勤務開始〜

        第1章の主戦場の隣の区で勤務が開始となった。 訪問診療の院長兼理事長が 「都合よく使えてハイレベルな訪問看護を」という思いで 新規立ち上げをした訪問看護ステーション。 そしてこの訪問診療所がハンパなかった。 エリアのケアマネ・病院などから ​​​「最後の砦」​​と認識されているとのこと・・・ この「最後の砦」と言われる所以は 後々のブログでご理解頂けると思います。 ここで出会った管理者は前職とは違ったタイプだった。 しっかりアセスメントして・・・というタイプではなく 戦闘

        • 筋肉と訪問看護の関係性

          真面目な訪問看護ブログが続いたので、 一旦、筋トレ方向に・・・・笑 現在週1日は必ずジムに行くようにしている。 本当は2日は行きたいところ。 週1日なので分割法は不可能な為、大きな筋肉を優先的に鍛える。 まぁ、8割は「ベンチプレス」なんですけどね。 ①ベンチプレス(半円ストレッチポールを使用する合戸式) ・バー(20kg)で10回→フォームチェック ・60kgで1回を1〜3セット→感覚的にスッと挙上できるまで ・80kgを1回、90kgを1回 ・メインディッシュ100kg

        訪問看護〜住所だけわかればいい〜

          訪問看護〜新天地〜

          所長が退職してからのこと。 私自身訪問看護3年目と事務所内では最年長であったが 看護師歴は4年目で事務所内最年少。 後任の所長は看護師歴が私の倍以上の同僚になった。 この時に退職する所長から 「管理者は30過ぎてからやりな」と言われた。 最近になってこの言葉の意味や真意がわかる気がしている。 所長が居なくなってからの日々は刺激が無かった。 給与も決して高い訳ではなく、今までは「学べるから」と その給与で生活をしてきた。 「もうここに居る意味はないな・・・」と思い 求人サイ

          訪問看護〜最終「男泣き」〜

          訪問看護の世界に飛び込み3年目の春の出来事。 所長から「夏前に退職する」と話があった。 衝撃過ぎて「えっ・・・」と頭が真っ白になった。 やっとキツい指導から解放される・・・という考えにはならず もう指導してもらえないのかよ・・・ 何を目標に頑張っていきゃいいんだよ・・・ もっと学ばせてくれよ・・・ と悔しい何とも言えない気持ちになった。 月日は流れ所長の最終勤務日に送別会が開かれた。 送別会の帰りに最後の所長からの挨拶で他のスタッフは涙を流す。 ここではまだ全く涙腺は緩ん

          訪問看護〜最終「男泣き」〜

          訪問看護〜挫折〜

          訪問看護人生の中で唯一1度だけ 「もう辞めよう・・・」 と挫折し心にポッカリ穴が開いたことがありました。 3年目に入ると1人で任せてもらえることが増え・・・ そうです、はい、​見事な天狗​になりました・・・。 その患者・家族との関りは今でも鮮明に記憶している。 ご主人は家族にすら起こる時は狂気の如く怒鳴る人。 他人に対しては基本無反応で気に入らない時は怒鳴り散らす。 そんな中でも奥様は献身的に介護を行う。 介入当初は私も「無視」「怒鳴られる」の連続であった。 しかし、ふと

          訪問看護〜後輩指導編④〜

          「次回看護師が介入するまで大丈夫」 果たしてこれはどんな意味なのか? 単独訪問をするようになり 最初のころは「1人でやってくる」ということで1件1件精一杯だと思う。 その後、1人で訪問するという事に慣れてきた頃に 「訪問中に何をどこまでやったらいいのだろう・・・?」 という疑問が生じるのではなかろうか? 服薬コントロール、排便コントロールの定期の対応内容だけでなく 訪問していたら発熱していたなどイレギュラーな事態が発生していた際に 何を基準にしてその利用者宅から退室してい

          訪問看護〜後輩指導編④〜

          訪問看護〜後輩指導編③〜

          続いては 「もっとシンプルに」​ この言葉は私自身も常々所長から言われていた。 訪問看護は介入頻度が週1回、週2回程度。 各々1時間の訪問であれば1週間168時間の内の1~2時間の訪問時間で 内服コントロール、排便コントール、食事制限のコントロールなど 様々な管理をしていかなければならない。 各種チェック表や管理表を作成してみたり 緩下剤の服用マニュアルを作ってみたり 頭を捻って方法を考えると思う。 その頭を捻る際に 「患者・家族目線になってますか?」 「ヘルパーに求め

          訪問看護〜後輩指導編③〜

          訪問看護〜後輩指導編②〜

          遂に始まった後輩指導。 この患者にはこの手順でこれをやってきて・・・・ とマニュアル的な説明は最低限にした。 私自身もそうであったが在宅の思考を身に着け成長してほしかった。 そうすればマニュアルが無くとも、どの患者でも対応できるから。 そうやって指導に臨む中で 今でも後輩や新人指導をする上での基礎になっている​3箇条​が生まれた。 ①「医療行為のできるキャバ嬢になれ」 ②「もっとシンプルに」 ③「次回看護師が介入するまで大丈夫」 これについてエピソードを交え1つずつ書いて

          訪問看護〜後輩指導編②〜

          訪問看護〜後輩指導編①〜

          訪問看護を始めて3年目に突入した頃から 人生初の後輩指導を担当することになった。 その当時、私含め先輩勢が3人に対して新入職が3人、 プリセプター制で指導をしていくことに。 正直戸惑った。 何を、どのように、どの順番で、どのタイミングで教えれば・・・ など頭の中は????だらけ。 単独の訪問は難なくこなせるようになって来たが、 後輩を育てる(訪問看護未経験者)というのは超難題。 その時も解決のヒントをくれたのは所長だった。 「どんな看護師さんになってもらいたいの?」​​

          訪問看護〜後輩指導編①〜

          訪問看護〜特訓編④〜

          ​ 「所長不在時の代行」​​​​​所長は外部の会議や地域のチーム活動にも積極的に参加していた。 3年目頃から不在時の代行を任されるようになった。 もちろん所長代行となるとそれだけで責任感増すし、 臨時の判断やスケジュール調整など訓練になった。 ただ・・・それだけはない。 「その日の出来事を患者毎にまとめて翌日所長に報告」 しかも「簡潔に」・・・・ これが鬼のようにキツかった・・・​ 代行→訪問業務→合間で適宜まとめる→翌朝報告→​​恒例の添削&ご指導 ​「何を伝えたいの

          訪問看護〜特訓編④〜

          訪問看護〜特訓編③〜

          「サービス担当者会議」 訪問看護師なら1度は参加しているはずの会議。 何が特訓???と思う人も多いはず。 サービス担当者会議前後の流れを説明しますと・・・ ①前日夕方に担当者会議で「何を話すのか」「どのような方向性にするか?」  「それに至る根拠・アセスメントは?」など会議での看護師の発言内容を纏め  管理者に報告し助言を頂く。  OKが出るまで上記を繰り返す。 ②管理者同席で会議に参加。  ※管理者が隣にいるため緊張度2000% ③事務所に戻り振り返りという名の愛の

          訪問看護〜特訓編③〜

          訪問看護〜特訓編②〜

          「それでいいの?」 今でも幻聴のように聞こえてくる言葉の1つ。 ​​どのような方向性でプランニングするか? 次回訪問時に目標に対してどのような調整を行うか? 訪問時に何をどこまでやってくるか?​ 週末の休みを考慮した金曜日の対応はどうするのか? 上記のような内容を常に管理者へ報告していた。 その時に必ず言われていたのが ​​「HIKOさん、それでいいの?」​ ​当時は限界まで自分の脳みそで考えて伝えていたから 浅はかな回答であったかもしれないが自分の限界の答えでもあった

          訪問看護〜特訓編②〜

          訪問看護〜特訓編①〜

          「その心は?」今でも幻聴のように聞こえてくる言葉の1つ。 毎日毎日学生の頃の実習のような日々が始まる。 朝のカンファレンスでは各患者毎に何をしてくるか? を皆の前で発表。そこで言えなければ考え直して管理者に伝える。 午前の訪問を終え事務所に戻ると 管理者の隣に僕の指定席が用意されている まず午前の報告を行う 午後も同様に 事務所に戻り指定席に座り報告を行う 報告では患者の状態、家族の状態など見て・聞いて・感じた事全てを伝えた。その後、アセスメント・方向性・次回何をして

          訪問看護〜特訓編①〜

          訪問看護〜入門編②〜

          約1週間の座学を終え 管理者と同行で初訪問。 実習を除いて人生初の訪問。 管理者が主で行い、私は後ろで見学スタイル。 「陰部洗浄やってみようか。」 と管理者から一言。 必要になりそうな物品は家族と管理者で準備。 「さぁ、やろう」と思ったが、 極度の緊張で頭が真っ白になり手が動かない。 病棟時代に毎日毎日当たり前のようにやっていた 初歩的なケアが一切出来ない。 患者、家族、管理者に囲まれ 緊張が限界突破し完璧なるフリーズ。 そんな私を見かねて 管理者がささっとフォロー

          訪問看護〜入門編②〜