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【物語ライター】物語の登場人物風にあなたのもとへ精霊を召喚してみる【企画】

物語ライターがお送りするFacebook限定物語体験企画。

今回のテーマは、『精霊召喚』

もしもあなたが物語の登場人物だったら、どんな精霊との邂逅となるのでしょうか。

いつもとは少し趣向を変えて、ダイスロール(サイコロ転がし)結果でお送りしてます。

◆から後に続く数字は、ダイス結果。
ある意味では召喚呪文。

あなたの元には、はたしてどんな精霊が訪れるのでしょうか?

…*…物語の登場人物風にあなたの精霊召喚シーンを書いてみる…*…

◆6-2-7ドラゴン
砦は魔物の大群によってなすすべもなく落ちた。
私は城の尖塔でひとり、血にまみれた魔法石を積み上げ、血で描かれた陣の上で召喚の儀を執り行う。
願ったのは救国の使者。
力を、圧倒的なチカラを!
そうして全てと引き換えに現れたのは、全てを薙ぎ払う漆黒のドラゴンだった。

◆4-1-31ラリマー
ゆるりとたゆたう幻影の海を水晶硝子の鏡に閉じ込めて、私は歌う、唄う、詠い唱える。
鏡の中の海がソレに応える。
ゆらゆらとろりと、水面の揺らぎを内包した精霊へと姿を変えて鏡の外へ。
精霊は歌う、その旋律で深く傷ついた魂たちを癒し救い上げるためにーー

◆1-11-15ロベリア
悪食王の暴食ですべての色が絶えた森。
私は灰色動物たちに見守られながら、師に教わった召喚魔法を試みる。
取り戻したい、負けたくない、何ひとつ諦めたくない。
刹那。
無彩色の世界に青紫の花びらが蝶のように舞い上がる。
小さな、けれど無数の精霊たちが私に応えてくれたのだ。

◆4-6-23イエローダイヤモンド
この小さな領で民とささやかな日々を送れる以上のものを私たちは望まなかったのに。
私は山の稜線を埋める軍隊を見据え、代々伝わる剣を以て、地に呼びかける。
何人にも征服されぬ力を。
答え現れたのは、陽の色を纏った金剛石の精霊騎士ーーまさしく一騎当千の守護者だった。

◆5-1-3ラファエル
ソレは結局のところ研究者の業なのだ。
禁忌を犯した罪により投獄された今でさえ、後悔は微塵もない。
魂に刻まれた契約に従わない方が罪深い。
私は冷たい石の上に膝をつき、禁域で得たこの世ならざる呪文を口にする。
一陣の風が空間を裂き、冥府の扉とともに三対の翼を持つ天使を私の前に遣わした。

◆4-10-30トルマリン
更地に佇む廃教会を前に、私は魂の歓喜を止められなかった。
継承の杖を掲げ、この身に流れる異界の血に従い契約執行の歌を唇に乗せれば、世界は変わる。
青に赤、橙、紫ーー数多の空を溶かし艶めく光のごとき精霊たちが一斉に目覚め、集う。
滅びの一族が抱える千年の嘆きは、いま祝福へと変わった。

◆3-11-28アザレア
私はあなたからの愛で満たされ、護られている。
でも遠い地で戦うあなたを守る術がない。
そう嘆く私の前に、いつのまにか現れた一冊の本。
導かれるままに蜂蜜の小瓶を用意して唱えた呪文は、幾重にも花びらを重ねた可憐な精霊を招んだ。
彼女は微笑み、消える。
あなたへこの愛と守護を届けるために。

◆5-1-8サリエル
あの魔術師が塔城した日から父王は変わった。
あれほど高潔で優しかった父が破滅的な戦争を他国に仕掛けていく。
私はひとり、王宮図書館の隅に隠れて男の正体を探り、そして亡き母から譲られた宝石の意味をも識る。
邪視に抗う術を。
一滴の血とともに希えば、差し込む月の光が麗しい天使の形をとった。

◆2-8-1レッドアゲート
その教会の裏庭には、瑪瑙の小さな椅子が置かれていた。
深夜、私はその椅子の前に跪き、願う。
商機を掴みに王都へ出向くあの人の無事と成功をーー
ありったけの想いと彼への愛を口にすれば、瑪瑙が褐色から鮮赤へ染まり、眠る精霊がふわりと姿を現す。
そうして彼女は、私に小さな護り石を授けてくれた。

◆2-12-9アメシスト
魔法学院の地下に広がる水晶窟。
教員だけが識る召喚の陣が刻まれた秘密の領域へと、私は唸る生徒を背負い、降り立った。
バッカスの葡萄酒を供物にすれば、甘い香りを纏い、主たる精霊が応じてくれるのだ。
気まぐれな彼女は生徒を一瞥し、その頬をするりとなでる。
生徒を蝕む魔毒はその一瞬で霧散した。

◆4-8-10スタールビー
楽屋に置かれた姿見の前で、私は彼女と見つめ合う。
瞳に輝く星を宿した愛しの精霊が手を差し伸べれば、その手を取り、引き寄せ、抱きしめ、誓いを立てる。
あの日、必ず成し遂げると決めていたこと。
今夜、この劇場は私が支配する。
精霊つきの歌姫に世界がひれ伏す時が来た。

◆6-4-10コボルト
幼い日の約束がこんな形で果たされるとは思わなかった。
炎上する城から逃がれ、けれど落盤した坑道に取り残された私の前に、彼は現れた。
手の中で割れた魔法石が緑銀色の狗人を呼び寄せたのだ。
その時が来たら護ると言ったろ。
鉱山の支配者たる彼は、二度目の召喚にそう笑って肩をすくめた。

◆4-9-13アメトリン
太陽に月に、花に石に、光に影に私は神の国へ至る道を見ていた。
正反対の性質の、どちらにも惹かれ、惑い、悩み、空と海の境界に置かれた碑の前で問う。
私の進むべき道はどちらなのか。
けれど現れた精霊は昼と夜の色を宿すその身で、選ばず調和すれば良いと、こともなげに告げたのだった。

◆3-3-21紫木蓮
革命に揺れる国の只中で、私は最後の王族となる己の矜持で地下迷宮へと足を運ぶ。
玉座の真下に位置する、精霊が座すもうひとつの玉座。
この血と冠を掲げ、謁見を願えば、常世と現世の狭間から高貴なる紫紺の君が顕現される。
この魂の審判をかの君に託せば、その指先が違えた位相への新たな生を指し示す。

◆3-7-10ブルーレースフラワー
あなたを想いあふれる涙で、私は手鏡に魔法陣を描く。
鏡面が揺らぎ、現れた、蒼の燐光をまとう精霊たちに願えば、私をこの牢獄にも等しい屋敷から連れ出してくれた。
籠の鳥であった私へと、その身ひとつで愛を歌い、捧げ、そうして罪人として追放されたあなたの元へーーこの想いを伝えに行く。

◆6-1-2吸血鬼
妹が帰ってこない。
探しに出た兄も父も村の誰も帰ってこない。
だから、私はすがる想いで暗い森に佇む漆喰の館へ訪れた。
大広間のシャンデリアの下、描かれた魔法陣へと赤ワインを注ぎ、呼びかける。
夜を歩くかの人は、艶めく紅い瞳を細めて、この血と引き換えに家族を取り戻すと約束してくれた。

◆4-9-11フローライト
わずかな伝承を手かがりにたどり着いたのは、流れる森と呼ばれた異界の小さな泉だった。
ためらうことなくこの身を沈めれば、水面にきらめく淡い光が青に緑に紫に黄にと揺れてあどけない少女となる。
彼女が私を抱きしめたとき、かつて呪いによって奪われ失われた記憶が、大切な想い出が私の中に蘇る。

◆6-6-6 ルシフェル
新たな王へ跪くことを拒否した父は、騎士である兄たちの手で投獄された。
それを機に、粛清の波が国中を飲み込み、狂っていく。
私はただ愛しい婚約者が王になることを願っただけなのに、何もかもが壊れていく。
あの日私の声に応えた三対の羽根を持つ熾天使が、傍でこれが望みの代償だと囁いた。

◆4-7-7ローズクォーツ
彼が好きだと気づいたのは、姉と彼の婚姻の儀式へ招かれた時だった。
失恋の痛みは女神様へ捧げれば癒してくれる、そう教えてくれたのも姉だ。
真夜中。忍び込んだ教会で、砕け散った恋心を抱き、泣きながら祈っていたら、目の前に甘く美しい女性が現れた。
その唇が、新しい恋がはじまると私に告げる。

◆2-8-11ブルームーンストーン
青くやわらかな月光をまとった精霊の腕が、眠れない私を優しく包みこむ。
かつて呪われし一族として非業の死を遂げた母が残してくれた彼女との契約が、私をここまで導いたのだ。
復讐ではなく安寧のためにと選び歩んできた道の終わり。
明日、私はこの国で戴冠式を迎える。

◆6-4-10ペガサス
嵐をまといそびえる魔王城を、私は怒りと決意を持って睨みつける。
奪われたのなら奪い返すまでだ。
魔術師一世一代の賭けに出てありったけの魔法石を召喚陣につっこむ。
魂を売り払ってでも契約する覚悟で呼びかけたら、応えたのは天馬だった。
なぜか懐かしさを覚える双眸が、私に乗れと語りかける。

◆5-1-3メタトロン
切り立った崖の上から荒廃した大地を見下ろす。
夢の啓示に従い、生き延びた一族の前で祈りの儀を執る。
天は応え、空を割り、太陽よりなお燦然と輝く神の代行者たる存在がその一端で私に触れた瞬間ーー
私はこれから続く苦難と試練の道程とを灼ける痛みとともに幻視した。

◆1-5-7デイジー
長い長い冬の終わり、あの人は帰ってくる。
私はいまだ雪の残る庭先に出て、師匠からもらった杖をふるった。
空に魔法陣を描き願えば、太陽みたいにキラキラと笑う花の精霊たちが春を呼び込む手伝いをしてくれる。
私が使える唯一の魔法。
早く会いたいーーあの人もきっと私と同じ気持ちと信じてる。

◆2-4-4ルベライト
知っている、知っていた。
たとえ屋敷の四方を敵に包囲され、蹂躙される未来しか今は見えなくとも、この逆境をあなたとなら乗り越えられる。
そう信じてふり仰げば、血のように赤い瞳の精霊は告げる。
これまで紡いだ数多の縁がいま実を結んだと、希望に満ちた言葉とともに別の未来を私に見せてくれた。

◆1-1-25プリムラ
草原の中に文机を創造し、さてと執筆に取り掛かる。
好奇心のままに"視える"世界を筆で落とし込んでいけば、不意に光が弾け舞い上がった。
意図せず魔法が発動してしまったと慌てた時にはすでに遅く。
あなたなしでは生きられないと、精霊はとろける笑みで私の世界と運命を変えに来た。

◆5-2-2アガレス
世界図書館の名に恥じない膨大な蔵書を前に、芸術は教養を礎に芽吹くと宣う師から本日の課題が提示された。
異なる位相三世界分の天使と悪魔の歴史を掘り下げること。
異界の言語取得から始めろと、言われた先から召喚陣を認めていた。
大鷹とともに現れた敬愛する老紳士から、まずはその手ほどきを受けるために。

◆6-1-8 ナイトメア
まどろみの中でいくつも願い事を口にする。
もう叶うことはないと知りながら、過ぎし日の彼との幸福をなぞる。
そうして深夜にひとり目覚めるたび、私は哀しみの淵に立って夜の馬へと呼びかけ願う。
あなたの運ぶ悪夢によって、せめてひとかけの良心すらないあの罪人に贖罪の意識が芽生えるようにと。

◆5-1-7ラグエル
星誕祭の前日、後継者争いの渦中にある王女が司祭様と私を異端だとして国から追放した。
荒野への放逐は死に等しい。
敬虔なる者の何を恐れ、王族と教会は刑を執行したのか。
真実を知るため、捨て子だった私を育ててくれた司祭様のため、赤子の私が握っていた護り石を手に、神の友たる大天使へと助力を希う。

◆3-1-17セントポーリア
生まれてくる子供のため、必ず試練の森から守護石を手に入れて帰ってくると約束してくれたあなた。
不安と祈りの日々を過ごす私に届いた姉からの贈り物。
幸運を呼び込むのだという石から生まれた小さな精霊は、待ち侘びる私の元へ笑顔の彼を連れてきてくれた。

◆4-12-20ホワイトトパーズ
倫理の崩壊した賢者の塔で私は苦悩する。
己はどう在るべきなのか。
繰り返される実験は背徳の澱みへ心を沈ませた。
そんな惑いの日々は、ある装置の上で突如砕けた魔法石により転機を迎える。
鮮烈なほどに透き通った精霊は、未来創造、希望、生きる目的、誠実と理性とを説き、己のありたい姿でゆけと告げた。

◆4-5-22 デンドリチッククォーツ
冬の女王が支配する氷の森を、私は銀の月を宿す樹を求めて彷徨い歩く。
病呪が村を呑み込むその前に、魔女として皆を治すと約束したのだ。
魂すら凍てつき死の淵に立つ私の前に、ふと神秘的な紋様を刻んだ精霊が手を差し伸べる。
揺れる彼女の瞳の奥に、遠い昔に呼び戯れたあの子の面影を見た。

◆4-2-21 モルガナイト
両親の愛はいつも兄と妹に注がれていた。
でも私にはおばあさまからもらった秘密の手鏡がある。
鏡にはめこまれた薄紅色の石から現れる彼女は、うす暗い部屋でひとり過ごす私に愛を注ぎ、魔力があることを教え、手解きしてくれた。
この家を捨て自由になる日を指折り数え、私は今日も彼女と笑い合う。

◆3-5-8 マツバギク
年に一度しか会えないあなたを待つことも、信じることも、私にとっては当たり前。
光を糧に呼びかければ、応え集う精霊たちが教えてくれるの。
砂漠の果てのこの聖域でしか生きられない私のために、あなたがどれほどの危険を冒してくれているか、彼女たちの偽りない言葉が私を強くしてくれる。

◆5-1-1 ミカエル
神の名の下に剣を振るうことがこれほど苦しいとは思わなかった。
聖騎士にさえならなければこの悲劇は起きなかったのに。
魔物を率いて真っ直ぐ私の元へとやってくるあなたに向けて、この身に降りた大天使が大きく羽根を広げ剣を構えた。
己の半身を断罪する、その運命すら、かの天使と重なっていた。

◆3-3-5 アイリス
眠れぬままに迎えた十度目の夜明け。
彼がかつて贈ってくれた蒼い花の簪が割れ、現れた精霊が私を外へと連れ出す。
促され、森と街の境界に目を凝らせば、そこにはあるはずのない次元の門がそびえていた。
わずかに開いたその隙間から、必死に帰ってこようとしているあなたの指先が見えて。
精霊の力を借りて、私は必死に手を伸ばす。

◆3-3-22 イベリス
淡い初恋の想い出を砂糖菓子に変え、そっと魔法陣に乗せて呪文を唱えた。
遠い日の切なさも甘い痛みも、すべてをつぎ込んであなたを呼ぶ。
白く愛らしい花の装いで、あなたは私の願いに応え、小さな祝福を与えてくれる。
どうかあの人が私から目を離せなくなりますようにーー

◆6-5-7 マーメイド
謀られたと気づいた時にはすでに遅く。
甲板から立ち去る隣国の王女の姿を目に焼き付けながら、私は夜の海へと落ちていく。
ただ、これで妃候補を始末できたと安堵したなら詰めが甘い。
指輪に封じた魔法が水飛沫を浴びて弾ける。
深海から招いた愛しの人魚たちと、私は徹底交戦の覚悟を決めた。

◆5-2-36 ストラス
孤児院から商隊、商隊から王立学院へ、縁を繋いで職を得た私に、星読みの師は誰か、薬学はどこで学んだのかと皆が不思議がる。
問われるたびに私はただ微笑んだ。
かつて廃教会の片隅で、生死の狭間をさまよいながら呼び出した王冠をいただく鴉が全ての知識の源だなんて。
言えない、言えるわけがない。

◆6-7-10 ワイト
純黒の花嫁衣装をまとい、無数の墓標で埋め尽くされた廃城の庭で骸となった同胞へ呼びかける。
哀切、悲嘆、憎悪、絶望ーーあらゆる負の感情に満ちた黒い霧が覆うこの場所に、わたくしは帰ってきた。
さあ、死に彩られたパレードを始めましょう。
卑劣な罠によってこの地を穢したあの男に罪の報いを!

◆5-2-46 ビフロンス 
王立博物館の地下で管理される禁忌の所蔵物たち。
先輩を追って初めて足を踏み入れた私は、ふと違和感を覚える。
私は一度、ここにきている。
気づくと先輩の姿はなく、かわりに火の灯る無数の蝋燭に囲まれていた。
刹那、好奇心のままに知識を求め悪魔と取引したという、悔恨の記憶が蘇る。

◆3-4-3 アクアマリン
透き通った淡い青の結界が、クラーケンによって嵐の海に投げ出されかけた私達を船ごと包み込んだ。
王家の指輪から現れた沈着冷静にして勇敢なる私の精霊騎士は、そうして1人魔物に立ち向かう。
帝国の支配から逃れ、奴隷狩りから逃れ、生きるために海へ逃れたこの旅で、彼の守護が未来を照らす。

◆3-10-20 エキザカム
ずっと夢を見ていた。
丘に立つこの屋敷が、遺されたあの子たちにとって優しい場所になりますようにと。
悲しいことも苦しいこともすべてやわらかく包み込んで、あの子達がなりたいものになれるように。
だから私は呼ぶ。
夢を見て夢を叶える夢の味方たるかの精霊たちに手助けを望み願うのだ。

◆3-6-6 スターチス
記憶の中のゴーストガーデンへ足を踏み入れた刹那、一斉に花が咲き乱れ、精霊であるあなたをここに呼んだ。
向けられた笑みが胸を締め付ける。
一体どれほどの時間をあなたは待ち続けてくれたのだろう。
何度生まれ変わっても必ず会いにいく。
魂に刻まれたあなたとの約束が、ようやく今宵果たされる。

◆3-9-19 マツリカ
迎えの馬車に揺られながらあの人の作ったオルゴールを開ければ、現れた精霊が無垢な瞳で私を見つめる。
頬を優しくなでる旋律は、私の幸せがどこにあるのかを思い出させる。
あの人と一緒にいたい。
そう口に出せば、精霊が微笑み手をさしのべる。
転移の奇跡は一度きり。
私は願いのためにその手を取った。

◆1-11-12 バイオレットサファイア
魔界への扉が開く塔の最上階、そこへ至る螺旋階段を駆け上がる。
あなたをひとりでなんて行かせない。
剣を抜き、宿る精霊の力を借りて、灰色のドレスを美しい青紫の礼装に変えた。
背中にかばわれるだけの無力な末姫はもういない。
国を救うのが勇者たるあなたの勤めなら、あなたを守るのが私の使命だ。

◆5-2-60ウァプラ
リンゴンと王国に時計塔の鐘が鳴り響く。
在るものを在るべき姿へ。
在らざるものは在るべき場所へ。
機械仕掛けのこの鐘が、私の魔術を拡大させる。
私は翼ある獅子の背に乗り、魂の変革の兆しに混乱する街を空から見下ろし語らいながら、より良き世界とは何かに想いを馳せた。


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