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『受験失敗』#1 大学って行く意味ある?

『受験失敗』
ひかさの実体験をもとに作った「人生の教訓物語」
大学に不合格になるまでの過程を細かく記している。

登場人物

僕…主人公。高校2年生、文系を選択。生徒会長を務める。

Chapter1 大学って意見のない人が行く場所

高校2年。
同じクラスの友人たちが国公立大学の受験勉強を始めた。
うちのクラスは別に国公立志望は多くない。むしろ私大志望が多い。
でもその中でも友人2人は数学の勉強をしていた。
それこそチャートなんてやっていた気がする。

その頃、僕は生徒会の仕事で精一杯だった。
来年行われる一大イベントに向けて準備をしないといけない。
正直、勉強なんてテスト勉強で終わりだ。

そんな中、面白い授業があった。
「課題研究」
今自分が問題と思う事柄について調査し、発表するというものだった。
僕は「教育」をテーマとして取り上げることにした。

勉強をし始めた彼らを見て、
なんで大学に行くことにそんなに必死なんだろうと思っていた。
大学に行って何が変わるのか、理解ができなかった。

実際、課題研究で調べた内容をそのまま載せてみる。

≪高校生が進路を考えるとき≫
「自分がどうなってしまうのか不安になる」……………………過半数
「自分の可能性が広がるようで楽しい」……………………………約26%
≪進路選択に関する気掛かり≫
「自分に合っているものがわからない」……………………………約37%
「やりたいことが見つからない、わからない」…………………約32%
「社会に出ていく能力があるか自信がない」 …………………… 約25%
≪将来への気掛かり≫
「将来働くことについて気掛かりなことがある」………………約69%
 このうち、
「就きたい職業に就くことができるだろうか」…………………約63%
「職場の人間関係がうまくいくだろうか」………………………約43%
「就きたい職業が思いつくだろうか」………………………………約27%
  →職業を意識した時期が遅い者ほど顕著に出ているという調査結果
≪大学生の職業に関する意識≫
「高等学校までに職業を意識したことがない大学1年生」約31%
  →進学という進路を検討するに当たって、将来の社会での姿を
   思い描けていない者が多くいることがうかがえる。
  →大学への進学理由も「すぐに社会に出るのが不安」
  「自由な時間を得たい」「周囲の人が皆行く」と考えている場合が
   比較的多く、この傾向は、職業を意識した時期が遅い者ほど顕著に
   出ている。

※あくまでも2017年の研究時の情報です。

大学への進学理由が
「社会に出るのが不安」
「自由」
「周りの人からの影響」

ってこの国終わってんだろ
だって、大学って学びたいことがあっていくものじゃないの?
こんな気持ちで大学に行くなんてやばすぎ。

そう思った。

そんな気持ちで高い金を払うなんて親泣かせだ。

Chapter2 数学なんていらねぇよ

残念ながらうちのクラスは国公立を目指してほしいらしい。
そのためか、全教科を学ぶ必要がある。
国語…現代文、古典
数学…ⅡB
英語…2科目
理科…地学基礎
社会…日本史A、世界史A

いや、いま数学と理科なんていらないんですけど。
というか入試で必要のないものを学校が学ばせる意味はどこにあるんだと。

てか、なんなら古典も日本史も世界史もいらねぇよ。
そもそもなんで入試のための授業を学校がするんだよ。
高校の授業=入試のための授業なのか。それなら受ける価値はない。

そんな気持ちで授業を受けていた。
ただ不思議なのは、
こんな気持ちでもテストの点数はそんなに悪くなかった

今考えると、これこそが受験失敗のスタートなのかもしれない。

◆執筆時のひかさ◆

とりあえず、テストの点数を取るための勉強をして、
生徒会の仕事をして、
それで1年を終わらすのだ。


Chapter3 さあ、科目を選べ

いよいよ3年になる。
ただし、ここで決めることがある。
それは、「受講科目」だ。

3年にもなると志望校は多様化。
全員に同じ科目を受講させることはあまりにも非効率なので、
受験に必要な科目に合わせて好きな科目を受講できるようにしていた

三者面談。
こう聞かれる。

担任「受験はどの科目で受ける?」

ちなみに、私大文系の科目は
国語、英語に加えて「世界史」「日本史」「政治・経済」「数学」
から1科目選ぶのが一般的だ。

こんなの1択だ。

僕「政経です。」

当たりまえだ。
1年の現代社会で90点台取ってたし、
一番今後の人生に生きるのは政治の話だろう。
歴史なんて学んだところで無駄だろう。

担任「政経ってうちの学校ではないけど大丈夫?」

そう。これが学校として最大のミス。
「政治・経済」という授業がないのだ

といっても、実は高校が悪いわけではない。文部科学省が悪いのだ。
当時、3年間のうち
「地理Aと現代社会」「倫理と政治・経済」
のどちらかの組み合わせを選んでカリキュラムを作成することになっていた。うちは「地理Aと現代社会」を選んだから、当然政経はない。

◆執筆時のひかさ◆

ただし、公民演習という謎の授業があった。
基本的には国公立向け。
どちらかというと自分のコースでしか受講できない「国際理解」という
グローバルな感じの授業の方が意味があると思ってそちらを選び、
政経は完全独学になった。

この判断が、人生を大きく変えることになる。

◆執筆時のひかさ◆




次回予告
#2 「孤独に生きよう」

政経を選んだのは40人中1人だけ。
なんなら360人で1人だけ。
そんな自分が周りに圧倒されていく姿を見てもらいます。



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