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生徒や選手のタイプ別のアプローチ 〜スポーツ現場におけるコーチングの話 Part4〜

こんばんは。ヒカルです。

今回は、「生徒や選手のタイプ別のアプローチ」について書きたいと思います。

人の性格は十人十色

兄弟家族でも性格が違うように、同じ組織で全く同じ性格の人はいませんよね。スポーツにおいては、集団スポーツ・個人スポーツ・ポジションなどでも違いがありますよね。

それぞれの性格や特性を理解した上でのお互いにコミュニケーションが取れれば、生徒や選手の良さをもっと活かせるかも知れません。

そのための一つのツールとして、コーチングで用いられる「タイプ分け」を紹介します。

・プロモーター
・サポーター
・コントローラー
・アナライザー

人や物事を促進していくプロモーター

<特徴>
・オリジナルのアイディアを出すことを重視する
・人と活気のあることをするのを好む
・楽しいことが好きで細かいことはあまり気にしない
・自分ではよく話すが、先見性があり順応性が高い
・計画性に乏しい
・お調子者と思われることもある
など

<関わり方>
・質問によってアイディアや意見を引き出すとモチベーションが上がる
・ネガティブなアプローチは避ける

全体を支持していくサポーター

<特徴>
・人を支援することを好む
・他人の気持ちに敏感で、人間関係を優先する
・決断力が乏しい
・リスクを冒すことに弱い

<関わり方>
・あまり自分を表現しないので、何を欲しているのかを見つけてあげる
・NOと言いにくいタイプなので、「NOと言ってもいい」という状況を作ってあげる
・しっかりと提案、要求をさせることも必要

人も物事も支配していくコントローラー

<特徴>
・自分の思い通りに物事をすすめること好む
・行動的、野心的、エネルギッシュ
・決断力がある
・人の話をあまり聞かない
・敵意を持っているように思われがち

<関わり方>
・頭ごなしに言うと、何も耳に入ってこない
・単刀直入に話す
・コントロールしようとしない

分析を行い、戦略を立てていくアナライザー

<特徴>
・行動は慎重
・計画を建てるのが好き
・変化や混乱に弱い
・失敗することに対して恐れがある

<関わり方>
・「まずはやってみたら」というと、動けなくなる
・大きな変化を強いるとプレッシャーに感じる
・感情表現が苦手なため、気持ちに目も向けてあげる

自分はどのタイプ?

今まで4つのタイプをご紹介してきましたが、気になるのは「自分がどのタイプか」「生徒や選手がどのタイプなのか」ではないでしょうか。参考までにですが、コーチング大手の㈱コーチ・エィさんのサイトが特徴がまとめてあってわかりやすいです。
https://coach.co.jp/whatscoaching/20170821.html

自分の認識と他人の認識が異なることもあります。
そういった場合は、自分の在りたい姿になるために、どうするのが良いかを考えて見るとよいかもしれません。

また、一人に一つのタイプ分けではなく、二つの要素を持ち合わせているケースが多いです。自他の認識の違いがあるように、

タイプ分けは優劣をつけるものではない

今回紹介したタイプ分けは、優劣をつけるものではなく、あくまでより良いコミュニケーションを築く、より良い関係性を作るきっかけとなるひとつのツールです。

自分と同じタイプの人は理解ができるが、違うタイプの生徒や選手の考え方を知ることは、指導者として大切なことの一つです。

「どうもあの選手とは噛み合わない」といった状況であっても、このツールを用いれば、改善する一助になるかも知れませんね!

ある研究で、サッカーのポジションを性格で決めたところ、成績が良くなったというデータがあるそうです。サッカーは味方にパスを通すことの繰り返しでゴールを奪うスポーツであるがゆえに、パスの精度が上がったことが要因だと言われています。

サッカーに限らず、指導者と生徒・選手の間でもコミュニケーションが円滑に行われることが日常的にある組織は、個人も生き生きとプレーができ、結果的に成果に結びつきやすくなると思います。

ぜひ日々のコミュニケーションの中で生かしてみてくださいね。

次回は、選手との個別で話す上でのポイントについて書きたいと思います。