片足立ちの参考値 〜脳卒中・高齢者・ご両親の介護予防の評価に〜
hikari整体サロン のよしながです。
先日、幹細胞培養上清液を併用したリハビリの効果の評価基準に使用した
「片脚立位(片足で立つ)時間」の参考値
について、書いていきます。
片脚立位ですが、開眼(目を開けた状態で行う)ものと閉眼(目を閉じた状態で行う)ものがあります。
基本的に、両手を腰に当てて、足を5cm床から離して計測します。
先日の評価は、開眼で行いました。
65歳以上の平均値ですが、
スポーツ庁による体力・運動能力調査報告書査によると,
との調査結果が得られています。
(対象は無作為に選ばれているものの日常生活が自立している方です)
平成31年度・令和2年度厚生労働科学研究による「介護予防ガイド 実践・エビデンス編」に記載されている年齢別平均値±標準偏差は
です。
先ほどのスポーツ庁との平均値とは、異なってきますね。
今、ご病気を持っていない方は、上記の値を参考にしていただければと思います。
65歳以下の方は、65ー69歳の値がクリアできているかを、試してみてください。(若年者には閉眼立位時間をバランス評価に用いたりしますが、今回は割愛します)
また、
「高齢化にともなって運動機能低下をきたす運動器疾患により、
バランス能力および移動歩行能力の低下が生じ、閉じこもり、転倒リスクが高まった状態」
と定義される運動器不安定症の機能評価基準に使用されるのは、
です。
片脚立位時間が15秒を下回る場合に、
片脚立位時間が減少するにしたがって、独歩自立の割合が減少しているとの報告もあります。
次に、
脳卒中発症後の
麻痺側の片脚立位時間の
転倒リスクのカットオフ値としては、
様々な報告があり
ぐらいをとりあえずの目安や目標にしてもらえばと思います。
足首辺りの麻痺が強い場合に、裸足で計測するため、どうしても低い値となり易いですが、装具の使用や非麻痺側を含めたバランス能力も転倒リスクに大いに関係するため、上記の3.5秒より下回るから、一人で歩かない(歩かないで欲しい)と安易に判断しないようにお願いします。
当サロンでは、脳卒中後に重度麻痺を後遺症の方でリハビリテーション目的に通ってくださる方が多くいらっしゃるのですが、
転倒リスクとして
麻痺側 3.5秒
非麻痺側 15秒
を目安にお伝えしています。
(もちろん、お一人お一人の総合的な身体能力によって、転倒傾向やリスクも変わってきます)
上記の値を
転倒リスクの評価や 近い将来の歩行自立度を見るために
ご自身だけでなく、お父様、お母様の身体能力の評価の一つに用いてみてはいかがでしょうか。
身体能力の低下がある場合に、
身体能力の維持・向上 や 介護予防のために運動を開始するきっかけ
になるといいなと思います。
hikari整体サロン
吉永光恵