「風姿花伝 謡曲名作選」を読んだ中三女子の感想
松尾芭蕉に関する本を読んでいて、気になっていた「謡曲」。
風姿花伝も気になっていたので、読んでみました。
まず、読んで思ったのが、すごいエンタテインメント精神だなって。
「伝統」という観点もあるから今、考えるエンタテインメントとはちょっと違うのかもしれません。
が、なんとなく、noteに通じるところもあるのかもしれない。
そう思いました。
風姿花伝のキーワードになっている「花」。
「花」って意外とわかりやすいものだと思うんですよね。
観客側から見て、ですが。
「まことの花」を見分けるのは難しいのかもしれませんが、「時分の花」の方は割と、読んでいても「ああ、なるほど。」となることが多かったから。
例えば、美少年の「幽玄」。
幼い少年が舞台に立っていればそれだけで幽玄である、という感じのことが書いてあったのですが、その「花」って見れば「花がある」って分かると思うんですよ。
そういうところが、エンタテインメントだなと思うんです。
「能」って厳めしいとかそういう印象があったのですが、案外、普通の楽しむためにある舞台なのかもしれないと思いました。
あと、「珍しさが花」というのも、成程と。
本当に、意外とわかりやすいんですよ。
この時代だから、というのもあるのかな?
高尚な芸術とかじゃなくて、観客を楽しませるためにある芸能なんだという気がしました。
謡曲名作選の方には、「忠度」「井筒」「隅田川」「船弁慶」の四つが収録されています。
世阿弥作の能があったことに、「風姿花伝」からのつながりを感じました・・・。
「風姿花伝」では能の作り方も解説されていたので、その具体例がこちらで示されている、という感じですかね。
「忠度」「井筒」は似たような構成なのですが、「複式夢幻能」と言って世阿弥の考え出した構成だそうです。
「能」と言えば思い出すのはこういう物語なので、驚きです。
世阿弥さん、すごい人なんですねぇ。
「井筒」は典拠が伊勢物語らしいです。
ちょっと源氏物語っぽい?かもしれない。
面白そうだったので、また「伊勢物語」も読みたいです。
「謡曲名作選」はゆっくりと朗読しながら読んでいました。
気持ちいいです。
「声に出して読みたい日本語」ですね。
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