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0%を1%にする依頼の仕方【もしかしたら生活が変わるかも】

いきなりですが質問です。

あなたはゴミ箱の掃除を依頼されました。
どちらの依頼の仕方なら「仕方ないなぁ」と思うでしょうか。

「ゴミがいっぱいだから捨ててよ」
「ゴミがいっぱいだね、捨ててくれるとうれしい」

どちらも面倒くさいは面倒くさいけど、前者は「そう思うならお前がやれよ(-_-メ)ゴルァ」と思うのではないでしょうか。一方で、後者は「ちょっと面倒くさいけど、まあ捨ててやってもいいか」と思うのではないでしょうか。

両者とも同じことをお願いしていますが、言い方が違うと受け取り方も違ってきます。受け取り方が違うと結果が変わってくることがあります。絶対にゴミを捨ててくれるわけではないにしても、0%が1%になったりします。

仕事でもプライベートでも、依頼するときに結果が変わるのは大事なことです。ゴミ捨てぐらいなら大した話ではありませんが、たとえばDX案件提案の採用のお願いだとか、気になる方と付き合う・付き合わないだとかが変わるのだとしたら、あなたの仕事・生活が変わるかもしれません。

そんな感じで言い方は大事なのですが、前者の言い方と後者の言い方ははどこが違うのでしょうか。すこし深堀りしてみたいと思います。


「ゴミがいっぱいだから捨ててよ」
「ゴミがいっぱいだね、捨ててくれるとうれしい」

この言い方の違いは、2つあります。

違い① アイ・メッセージとユー・メッセージ

これらの依頼文には、実は主語が隠されています。

「ゴミがいっぱいだから(あなたが)捨ててよ」
「ゴミがいっぱいだね。捨ててくれると(わたしは)うれしい」

前者の言い方は「あなた」が隠されていることから「ユー・メッセージ」という依頼の仕方になります。一方で、後者の言い方は「わたし」が隠されていることから「アイ・メッセージ」という依頼の仕方になります。

人間誰しも他人にコントロールされることが大嫌いです。あらゆる行動を主体的に決めたい生き物です。前者は、隠された主語の「あなたが」を感じてしまいイラッとしてしまうわけです。

一方で、人間誰しも他人をコントロールすることが大好きです。後者は、隠された主語の「わたしが」を感じることから、あなたの行動でわたしの感情が変わる、すなわち、わたしはあなたのコントロールしているような錯覚を与えることができます。

隠された主語を明らかにするだけで違いが見えてきますね。

違い② 事実は否定できない

もう一つの違いは、後者では最初に事実を述べています。
「ゴミがいっぱいだね」は事実です。

だれも事実を否定することはできません。客観的な事実に対しては「そうだね」としか言いようがありません。そして、この「そうだね」が重要です。

人間は暗黙的に、そうだね = Yes と解釈します。そして一度 Yes というと次も Yes と言いたくなってしまうものらしいのです。難しい言い方では、一貫性の原理とかイエスセットとか言われる心理テクニックです。

ここにひとつ仕掛けがあります。

「ゴミがいっぱいだね」という事実に続く「捨ててくれるとうれしい」はわたしの感情です。あなたはわたしの感情にNoと言うことはできません。「お前はうれしいと思ってない」なんて実証できませんので。

私の感情はYes/Noが判断できませんが、一貫性の原理から「きっと、Yesなんだろうな」と捉えてしまうメカニズムが働きます。

交渉事ではYes, Yesを積み上げていくのが大切なのです。

まとめ

簡単にまとめると、

* アイ・メッセージにより、あなたがコントロールしていると感じる
* 一貫性の原理から、わたしがうれしいのはYesであると感じる

といった違いから、後者の依頼がまだマシに受け取られます。

もちろん、それで依頼を受けてくれるかどうかは別の話です。「あなたが借金するとうれしい」と言われて、じゃあ借金するかといえばそんなことはありません。絶対ではなく程度問題です。 程度問題とはいえ、言い方をかえるだけで 0% が 1% になるだけでも有益なのではないでしょうか。
 
なお、この話は メンタリスト Daigo 氏の「ポジティブ・チェンジ」にかかれていた内容を参考にしています(事実)。少しでもあなたの役に立てたなら、本書を買って頂けると(わたしは)うれしいです。

笑。

おわり。

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