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人手不足こそDXチャンス?!

サービス業にありがちな話なのですが、人が足りない、シフトが回らないから社員をとろうという流れが人の採用を開始するトリガーだったりします。

しかし逆に考えてみると、不足している今だから、DXのためにSaaSなどの導入を上に提案できるタイミングかもしれません。

省人化の波
これから先、サービス業の現場はDXによって省人化が進んでいくでしょう。

実際中国ではすでにチェックインからチェックアウト、支払いまですべて無人で完結するホテルや、自動運転の実装実験が盛んにおこなわれています。

アメリカでもアマゾンが入店して商品をとってそのまま出ていくだけという画期的な店舗の実験に踏み出していますし、日本のコンビニでも自分のスマホで会計を完了させるシステムや自動精算機の導入が進んでいます。

人を雇用するとその雇用を維持し続けなければならなくなります。
特に日本は首を切ることが法律的に難しい国なので人を雇うということにはかなり慎重な態度で臨むのが理想です。

だからこそ普段から人を減らした場合、どんなシステムがあればサービスを維持できるか、と常に情報収集しておく必要があります。

とはいえこのコロナ禍の真っただ中で設備投資できる体力のある企業もなかなかないと思います。

しかしこのコロナ禍だからこそ人を減らすためのDXサービスを開発しようとしているプレイヤーが大企業からベンチャーまでかなりの数存在します。

彼らの試みがうまくいくか否かがサービス業の将来像を大きく左右するだろうなと思います。

省人化にあたっての注意点
省人化すると今まで以上にワンオペの機会が増えることになります。

接客はシステムがしてくれるので問題はないのですが、従業員のモラルが、すなわちマネジャーの管理能力が、会社のコンプライアンス体制がかなり浮き彫りになります。

ホモサピエンスはずるをできる環境がそろうと誰でもほんの少しだけずるをします。

ある大学の研究で、常識を問うような問題(例:ナイル川の河口はどこの国にある?など)のテストを行いました。

被験者にはテスト後自己採点をしてもらい、Aのグループではその結果を担当官に見せて点数に応じて箱からチョコレートをもっていっていいというルールです。

一方Bチームでは担当官はおらず解答用紙だけ箱に返却して同じく点数に応じたチョコレートを持って帰っていいというルールでした。

結果、Bのほうが実際の点数以上のチョコレートを持って帰る人の数が増えたのです。

ビジネスの世界でも同じことが言えます。
ホモサピエンスはずるをできる環境がそろってしまうとずるをするようにできているのです。

だとしたらマネジメントのマクロの視点としてずるができない仕組み作りと、ミクロな視点からずるをされない人間関係の構築が省人化におけるコンプライアンス順守のカギになります。

技術はより便利になっていきます。
その便利さを享受しつつ、従業員にずるをさせない方法を考えるのが今後の経営の課題なのかなあと考える次第であります。



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