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チームのモチベーションは進んでる感

中堅社員が辞めいていく理由

以前社員が去っていくのは仕事に意味を
見出せなくなったときだとお話いたしました。

また話を聞くだけでは不十分で、
その先の行動がマネジャーには
求められるとお話いたしました。

この二つのお話から見出せる
中堅社員が辞めていく理由を考えます。

進んでる感がないとホモサピエンスは苦痛を感じる
多くの企業でマネジャー陣と新人との間をつなぐ
中堅社員が抜け落ちているという悩みを耳にします。
本来であれば仕事を覚えてこれから力を発揮していける、
楽しい時期に差し掛かるはずの中堅社員が
いなくなるのはなぜでしょうか?

原因は前述の記事の通り、
仕事に意味を見出せなくなったからです。
ではなぜ意味を見失ったかというと、
何度上に話をしても何も変わらなかったから、
つまり進んでいる感を感じられなくなったからです。

ホモサピエンスはその行動には意味があるんだと
理解はしていてもいつまでも同じことを繰り返していると
前に進んでいる感を感じられなくなります。
停滞はホモサピエンスにとって苦痛なのです。

進んでいる感は演出できる
ここで重要なことは実際に仕事が進んでいるか否かではなく、
進んでいる感じがするということです。
極端なことを言うとどんなに無駄な行為でも
本人が進んでいる感を感じている限り、
その人はその行為を嬉々として繰り返します。

逆に言えば、そうなるよう普段の業務に進んでいる感を
設けてあげればいいのです。

では具体的にはどのようにすればいいのでしょうか?
私が実践していたのは業務シートの作成と
ジョブローテーションの高速回転です。

業務シートとはその職場における全業務、
個人の担当者がいるような業務まで含めて全部です、
を洗い出し一枚の表にしてしまいます。
そして社員に対してそれぞれの項目について
どの程度の理解度があるか自己採点してもらい、
マネジャーも評価を下します。
言ってしまえば会社における成績表ですね。
そうしてその職場で必要な知識経験を
どれだけ習得できたか見える化してあげて
それをもとに1on1ミーティングを行うのもいいでしょう。

さらに、すべての業務に習熟してもらうため、
担当者制の仕事を高速でジョブローテーションします。
具体的には三か月に一回、
すべての業務の担当者を入れ替えてしまいます。
こうすることで引継ぎ、つまり人に仕事を教える機会が増え、
自然と人に意味を教える練習になります。

たったここれだけの工夫で、
ホモサピエンスは前に進んでいる感を実感できます。
そしてすべての業務ができるようになったら、
役職を与えます。
この役職は名ばかりでも構いません。
とにかく何かを成し遂げたんだと
感じられる何かを提示します。

またもし可能なのであれば
マネジャーは本当に役職をあげるよう
人事部に掛け合うのも一つの手です。
その際には先ほどの業務シートをもっていって、
これだけの業務をできる人間を平のまま
飼い殺しにしていたらそのうちやめてしまいますよ? 
と交渉の材料にもなります。

業務を教える際には正確さ以上に
進んでいる感が大事だと私は思っています。
正確さは繰り返していけばいつか手に入ります。
しかし進んでいる感がなければその繰り返しすら
できない状態になります。
今日も今日とて、みんなに進んでいる感を提供できるよう
努める次第であります。

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