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一人の男がバーのオーナーになるまで【懐古録】~カフェ&バー経営の生き残り論~ #7

お客様の要望にどこまで応えるか問題

どうも! 酒屋です。
まぁ、現在は酒屋の配達員のアルバイトをしながらバーを経営する、という身分ですわ。
それをふまえて開業一年目、経営者として必ず通らなければいけないことがあります。
それは、

上から目線であれやこれや言うお客さんの対処。

これはねぇ、あるあるなんですよ。
店の内装やら価格設定、所作やトークに至るまで多岐に渡ります。
いいですか、一つ言い切れることがあります。
新米店主は兎に角

ナメられます。

いやね、全ての新米店主が、というわけではありませんよ。
世の中に100%というものは存在しないのでね。
ワタクシも駆け出しの頃は店のいたるところについてケチをつけられました。
しかも皆が皆、

上から目線なんスわ。

いやホント、びっくりですね。
中には人格否定までしてくるので困ったもんですよ。
しかもタチが悪いのは

近しい人がそういった言動に出た時。

これなんですわ。
最初は人脈もなかったため、義理で学生時代の友人知人や酒屋でちょっと仲良くなった人々から言われる心無い言葉ですよ。
今となっては経験もあるので右から左へ聞き流すため、心の中で

ブルータス、お前もか。

なんて思うようにして受け流す技術……というか心構えが身についたため、ダメージを受けることはほぼ無くなりました。
ですが、開店したての頃はワタクシみたいに未経験で始めたともなると、良いか悪いかなんて取捨選択なんて出来るわけありませんて。
当時は店のダメ出しに耐性なんて無いため、言われた日には半べそをかきながら閉店作業していたのも今では良い思い出ですよ。

時は流れ、

飲食店が最も潰れるという鬼門の起業から2年が経ち、常連さんも増えてきて店が軌道に乗りかけた頃にですね、何言われても気にならなくなってきたんですよ。
なぜなら

ある程度、理論の構築ができたから。

店の内装云々、所作云々、確かに上から目線の意見でも取り入れた方が良いかもしれませんが生粋のバカチン野郎のワタクシには出来ませんでした。
それでも己の道を信じ、本当に当店のことを気に入って足しげく通って下さっているお客様のアドバイスを元に少しずつ歩みを勧めた結果、今があります。
あ、そうそう、本当に店を応援してくれているお客様のアドバイスって

店の状況に寄り添ってくれるんスわ。

店の規模、原価率、一日の売り上げ、店主の性格を全部加味してくれた上で「こうしたらもっと良くなるんじゃない?」と言って下さいます。
しかも、「マスターが無理なく出来る範囲でいいんだけどさ」とつけ加えていただき、経営状況も加味した上で出来なかったとしても文句の一つも言わず通い続けていただけるわけです。

まぁ、

そいういったお客様の意見ってワタクシに無理な要求はしないので取り入れ易いんですけどね。
とはいえ、こればっかりは経験がモノを言うわけでして、開き直るのには時間がかかりますよ、ということはお伝えしておきます。

意見の取捨選択

これはワタクシ個人だけの意見ではありません。
酒屋として多くのマスターやママさんにも話を聞いている中で「右から左へ聞き流さないといけない人物像」というものが浮き彫りになりました。
あ、そうそう、ワタクシはバー経営は7年半でも

酒屋歴は13年なんスよ。

なんやかんやで配達員として1万店以上の個人店に足を運び、聞いた話やお客様と店員の会話を総合して語りますよ。
んで、結論から言うと客としてショボいんです。
とにかくですねぇ

カネは使いたくないけど俺(私)を楽しませろ

という方です。
一番安い飲み物を頼み、延々と居座るという夜の飲食店としては迷惑極まりない人種です。

とはいえ、

お金を使いたくないなら自宅で飲んでればいいのにも関わらず、誰かに優しくして接して欲しいという、なんというか、まーぁ、そんなんだからプライベートでも満たされないのは火を見るより明らかな方ですね。

これは、

自身の狭い世界での話になりますが、経営者と酒屋という二足の草鞋(わらじ)を履いているいるため、たまに配達先で上から目線で来る客の話になるときがあるんですよね。
そんな時、示し合わせたかのように同じ意見を聞くんですよね。
結論ですが、

とにかく支払いをケチる客の話は聞いてはいけない。

あまりにも酷いようなのであれば塩対応をして足を遠ざける、という手段を取るということも視野に入れても良いかもしれません。
ただ、短期的には売り上げ的に痛いかもしれないので、店の経営状況を鑑みて判断を下すのが良いかと思われます。

旧知の友人や開業直後の知人について

前項でも言いましたがワタクシは酒屋歴13年。
開業前や直後に経営者の方に配達がてら話を聞くわけですよ。
その方々は口を揃えて言います

友人が豹変した。

とか、

人脈を広げようと顔を出した集まりの知人が豹変した。

とかとか、
いやぁ、あるあるですね。
とはいえ、大きく上ブレして神様のような存在になってくれるのも旧知の知人や集まりで知り合った方々です。
新規開業あるあるなんです。

んで、

最初は精神的にキツいかもしれませんが、とりあえずウンウンときいておきましょう。
そして、意見について行動を起こしていないと次来た時何こそ言われるかと思うかもしれませんが、大概、再来されません。
だって、相手を見定めた上で言いたいことを言うのが目的なので

店に興味無いから。

これなんです!
これなんですよ!
言うだけ言って後のことは追いかけない。

なので、

開店直後で右も左も霧の中を進んでいると近しい人の無責任な言葉は心に刺さるかもしれません。
ですが、惑わされてはいけません。
とはいっても走り出した頃は気になるのは仕方ないのかと思います。
あくまでワタクシの経験が何かの道しるべになれば良いな、そんなことを思ってます。

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