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一人の男がバーのオーナーになるまで【懐古録】~カフェ&バー経営の生き残り論~ #8

いやどうも、お久しぶりです。
前回の投稿から結構時間が空いてしまいました。
自身が素人ということもあり遅筆なのは否めないのですが、不自然に投稿期間が空いてしまった理由、それは

データ集め

です。
普段、ワタクシが接しているススキノの住人が起業することに対し、ビジネス書や起業系YouTuberが論じていることに準じていないと本当に立ち行かなくなるのか? それが知りたかったという側面から裏取りをしていたからです。

まぁ、

ワタクシがこれから述べることは母数が少なすぎるため100%正しいとは言えませんし、妄信されても困ってしまいます。
あくまで参考の一つとして捉えてもらえたら幸いですよ。

起業するにあたり正解とは?

かなり古い話になりますが、ワタクシは起業本というものを何冊が読んだことがあります。
とはいえ、これは子どもの頃、日ごろから『小さなスナックを経営したい』と言っていましてね、それに則し母親が購入したものをマンガ本代わりに読んでいました。

あ、いやね、

ワタクシは親の教育方針でマンガ本を買ってもらえなかったため、暇つぶしに親の寝室にある本棚のものを読み漁っているうち、勝手に知識がついた、それだけのお話です。

んで、

幼少の頃に得た知識というものは強く印象に残るもので、バーを開業しようと思い立った際に書かれたことに則したやり方をしないといけないと思っておったわけですが

現実は違う

そりゃ当時も酒屋ですもの、多くの経営者と接する機会は多くあります。
開業を意識した時点から、そのような目線でススキノを見ていると

本に書かれていることとはなんだったのか

そんな気持ちになりました。
確かに則している店が無いとは言いませんが、既存店はもとより、新規開業店も思い思いに店づくりをしております。
んで、そのような店が短い期間で廃業していくかというと

そんなことはない。

実際、酒屋として新規開店に携わることは珍しい事ではありません。
中には『セオリーを一切無視しているけど大丈夫か?』なんてところもあります。
ですが、そのような店がどうなっているかというと起業して鬼門と言われる2年持たないか? と、言われると、これもまたそんなことはないんですよ。
何故わかるか? そりゃもう

酒屋ですから。

配達先だったり、たとえ配達先でなかったとしても、周年のお祝いの品を届けに行くことがあります。
取引先はもとより、初めて足を運ぶ店の佇(たたず)まいを見て、ワタクシが起業本で得た知識に則していない店なんてザラにあるんですよね。
いやほんと、

何が正解で何が不正解なんてわからない

自身としては『ススキノで飲食店を起業するにあたっての正解はこれだ!』という決定版があれば山ほどカネを積んでも欲しいくらいですよ。
ホント、ススキノで飲食店を起業するということは水モノであり、水商売と言われるのも納得がいくわけです。

自身はセオリー無視

ワタクシが開業するにあたり、当時勤めていた(現在では出戻りしておりますが)酒屋を辞めることになり、社長が

『定休日はどうするんだ?』

なんて言われましてね、起業本には最初の半年は客の流れを見るために休みを取ったらいけないと書かれていたことを覚えていたワタクシは

「最初の半年は無休でやろうと思っています」

と、返したら

『それはダメだ、週一回は休みを作らないと体が持たないぞ』

なんて言われましてね、イヤイヤイヤイヤ、それは無しでしょうよと反論しましたが社長が珍しく真顔になり

『体あっての経営だぞ』

って強めに言ってきたので押しに弱いワタクシはそれに従うことにしました。
とはいえ、その言葉に従ったのは雇い主だからというわけではなく、社長は50年酒屋としてススキノを見てきた生き証人なんですよね。
飲食店の経験は無いものの、多くの起業に携わってきた経験があります。
しかも、普段から息子のように可愛がってくれる父親みたいな人がワタクシの不幸を望むはずはないと思ったからですね。

んで、

その意図を汲んだこともあり、開業前から本に書かれていたことと真逆の選択を自身がしたわけです。
そこ頃はまだ駆け出しでしたが、その後も本から得た知識とススキノの住人として得た肌感を組み合わせて今があります。

今でも、

起業本に綴られたことを参考にしていることもあれば、記されている内容ではダメだと論じられていることでも、ワタクシがススキノの住人として多くの経営者を言葉を交わしてきた経験を信じ、あえて反対のことをすることはあります。
いやホント、廃業し易いと言われる飲食店を経営するにあたり、ギャンブルっちゃあギャンブルですが不思議なことに

店、持っちゃってるんですよね。

いやこれはね、ワタクシが経営の才能があるなんて微塵も思っておりません。
心の底から来店されるお客様、そして社長を筆頭に現在の酒屋のメンバー、そして、配達先で関わっているママさん、マスターさんに支えられてのことだと思っております。

読む人によっては、

上辺だけの綺麗ごと言ってらぁなんて捉えられるかもしれませんが、ワタクシの場合は特にバーテンとしての経験が一切無く、酒屋で働いていましたよ、という立場で開業したという経緯があるため尚更ですよ。

起業本に則するか、則さないか

一か月近く更新を停滞しておりましたが、ある程度データを取ることが出来ましたので、ここに記しておきます。
ここまで引っ張ってきて難ですが、かなりぼかして綴ることにしますね。
そして、これから綴ることはワタクシが配達中にママさんやマスターに聞いた限りのことですし、正解だとは言いません。
何せ

母数が少なすぎるからです。

あくまで参考ですし、妄信してはいけませんよ。
んで、起業本を読んだか読んでいないか問題ですが、配達の折にそれとなく参考にしたのかという問いにママさんやマスターから返事を受けたことに対し自身が感じたことといえば率直に

うーん……なるほどなぁ。

という結論ですよ。
詳しい言及は避けます。
だって未来に起業する方には己が信じた道を進んで欲しいから。
参考にするもよし、肌感を信じるもよし、起業に対し『これが正解だ!』というものは無いのですから。
そんなもんあったらワタクシが一番欲しいですし、なにせ

多くの人が本や動画を出していないですよね。

何が起こるか分からないし、正解は一つじゃない、起業の面白いところでもあり、難しいところもあるんじゃないかな、そんなことを思ってます。


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