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私と私の愛犬、ありがとうと伝えたい。〜不登校・引きこもり・非行・国家公務員へ〜

続きの話を書こうとしていますが、
中々筆が進みません。

なので今回、先にこちらを
あげようと思います。

私の愛犬『だいちゃん』のいた時の話を。

だいちゃんが家に来たのは、
私が14歳の時。
ちょうど家に引きこもり、
不登校になっていた時のこと。

その時私は、久しぶりに外に出て、
母と近くのペットショップに行きました。
そこでひときわ小さくて
ずっと壁を向いている、ヨークシャテリアを
みつけました。

壁を向き何度呼んでもこちらをみてくれない。
どこか寂しそうで、怯えている。

『私と一緒だ』となんでかその時感じたんです。
そして両親に飼いたい。と言いいましたが
父は最初は反対していました。
でも、『私が家に1人でいるのは、寂しいだろうから、
飼っていいよ。』ということになり、
再度ヨーキーに会いにペットショップへ行き、
ヨーキーを飼うことになりました。

ヨーキーを抱き抱えた時
可愛くて『寂しい』と思っていた感情は
その時、どこかへ行きました。

家族で、だいと名前を決め、
だいちゃんはその日から
私達家族の一員になりました。

私がやんちゃな8人から呼び出された時も、
引きこもっている時も、
フリースクールに行っている時も、
遊びまわって夜中にこっそり帰ってきた時も、
一生懸命勉強をしていた時も、
ゲームをしていた時も、
いつもだいちゃんがいました。

『友達が欲しい』と泣いていた時も、
辛く苦しかった時も、
母と喧嘩をした時も、
いつも横に来て、『大丈夫?』という顔をし、
首を傾げ、ぺろぺろ私の手を舐め、
私の横に座ってくれていました。

そんな大ちゃんは、
私が国家公務員になり
親戚とルームシェアをしていた時のこと。

4連休前日。
仕事を終え、実家に帰る準備をしていた時。
突然、電話が鳴り響き画面を見ると母でした。
『今から帰るのになんだろう?』と思い電話にでると
『だいちゃんの体調が悪いからおばーと
病院に連れて行ってくるから』と
いう連絡で、
だいちゃんは身体が弱く、
よく風邪をひいたりして、
病院にもよく連れて行っていたので
今回も大丈夫だろうと
思っていました。

だけど、実家に帰っている途中にまた電話が鳴り、
『だいちゃん酸素が身体にいきとどいていないって。
舌もグレーになっているの。
今日から入院になる。
今酸素室に連れて行かれた。
エコーをとってもらったら
肺高血圧症と言われた。
致死率は10%とは言われたけど』と。

『10%に大ちゃんが入るわけがないよ。
すぐ退院できるよ。大丈夫だよ。』と
焦る母を宥め、私は
電話をきりました。
実家に帰りつき、当たり前だけど、
いつも出迎えてくれる
だいちゃんの姿はそこにはありません。

家族で、次の日病院にお見舞いに行きました。
明らかに体調が悪そうなだいちゃん。
酸素室にいれられ、起き上がれないだいちゃんを
見て、なんでか家族皆泣いていました。

次の日も、母は仕事があり、
祖母と叔父と病院に行きました。
そしたら、私の顔を見るやいなや、
立ち上がり、私の顔だけをじっと見て、
何か言って、笑って、一礼し、壁を向き、
具合が悪そうにまた横になりました。

次の日の朝、自宅の電話が鳴り、
嫌な予感がしました。
電話が終わった母は、
『だいちゃんが危ないって。
すぐ病院に行くから、
用意して』と言われ、
私は呆然とたちつくしました。
母から、『急ぎなさい』と言われ、
はっとなり、メイクもせず、
服だけ着替え、病院へと向かいました。

すると、病院のベットにいたのは
昨日の姿から想像もつかない
虫の息のだいちゃん。
頑張れ、頑張れと言いましたが、
だいちゃんは私たち家族を
待っていたかのように、
少したち息を引き取りました。

動物の24時間対応の救急病院で
体調が悪いのに、診察と入院だけさせて
他の先生に引き継ぎもせず、
休みに入っていた、
当直の先生に怒りはありました。

叔父は先生に怒鳴ってはいましたが、
なんと言っていたのかも耳に入らず、
私は亡骸を腕に抱え、泣きながら
病院を出ました。
致死率10%なのに。
なんで死んじゃうんだ。と思いながら。

自宅につき、
一緒にベットに横になっていました。
だんだん体温がひいていくのが、
固まっていくのが、
わかるんですよね。

亡くなったあと数時間は耳が聞こえると
いう事をきいたことがあったので、
だいちゃんにずっと話しかけました。
『こんな事も、あんな事もあったね。
いつも私を助けてくれて、支えてくれて、
ありがとう。また会おうね』と
何度も何度もいいました。
家族皆だいちゃんにお礼をいっていました。
『ひーろを支えてくれてありがとう』と
言いながら母はずっと泣いていました。
家族も皆泣いていました。

そして、一日一緒に過ごし、
だいちゃんの思い出話をし、
野生の動物が荒らさないようにと
父と叔父で3mくらいの穴を掘り、
だいちゃんを埋め、
その上にちっちゃい小人を置きました。
皆で、手を合わせ、
ありがとうと伝え、泣きながら
一礼をしました。

大ちゃんが病院で私の顔を見て
アワアワ何かをいい、笑って
一礼していた時、
動画を撮ってたんです。

その動画を母に見せました。
だいちゃんは私に何を伝えたかったのかな?と
母に聞きました。
そしたら、母はその動画をみて
泣きながら微笑んでいました?
『もうひーろは僕がいなくても、大丈夫だよね。
僕の役目は終わったよ。これから1人で頑張るんだよ。
ありがとう』って
言ってるんじゃないかな?と。
私はまた泣きました。

学校に行けなかった私、
バイト三昧だった私、
勉強を頑張っていた私、
泣いていた私、
母と喧嘩をしていた私、
たまにだいちゃんとも喧嘩をする事もありましたが、
いつも横に来て支えてくれただいちゃんに
すごくすごく、感謝しています。

ちょっとおばかで、臆病で、
怖がりで、食いしん坊で、
マイペースで、若い女の子と
ギャルが好きで、散歩が嫌いで、
人が好きだった
だいちゃんはお空に旅立ちました。

もうすぐだいちゃんの一周忌なので
今日お話させて頂きました。

だいちゃん、また会いたいよ。大好きだよ。
そして、『ありがとう』


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