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集団の形と理想の組織 4 -馴れ合い型の組織-

こんにちは。
スクラムヒューマンパワー代表 日原 達仁です。

私の記事を読んでいただいて、ありがとうございます。

高校2年生の時、花園での全国大会にて悔しくも同点で試合に敗れました。
相手チームにトライ数で劣り、次のトーナメントには進めませんでした。
日本の高校ラグビーでは、同点で試合が終了した場合に
トライ数が多いチームが勝ちとなります。
トライ数も同じだった場合はくじ引きで勝敗が決まります。
その試合に敗れた夜に、新体制・次期キャプテンを選手達で決めます。
そこで過半数以上の支持を得て、私はキャプテンに就任しました。

目標を「全国制覇」「日本一」に設定し、有賀健監督へ報告に行きます。

先生は静かに
「覚悟があるか。お前らは日本一の練習に耐えられるのか」と、
敢えて選手を突き放します。
確かにまた1年、気が遠くなるほどの厳しい練習を
想像すると吐き気を催すほどです。
しかし厳しい練習にも打ち勝てる、明確な目標と理由がありました。

日々続く厳しい練習も、ある時気の抜ける瞬間があります。
鬼軍曹である監督の不在時が良い例でしょうか。
チームには馴れ合いの空気が流れ、
キャプテンである私も流されそうになります。
チームの中心でもあり、存在感のある選手が、
馴れ合いムードに流されてしまい、
緊張感に欠ける状態になることもあります。

厳しい練習を続けたい私と、馴れ合って楽しみたい選手とで、
グラウンドで大喧嘩になりました。
体格の良い二人でしたので止めるのがやっとだったと、
今では仲間内の笑い話ですが、
その当時は選手達に大変な思いをさせてしまったなと反省しています。

私はキャプテンという責務もあり、
監督が不在でも同じ緊張感で練習をしたいと選手達に周知していました。
同じように厳しい練習を積まないと、
大事なゲームの勝敗に影響がでてしまいます。
1年時から試合に出場していたこともあってか、
そのことが肌身に染みてわかっていたんです。

たまには仲良しクラブでもいいんです。
しかしその関係が続くと、厳しさがなくなります。
楽しい・優しいでは勝利意識が不安感に変わり、
本当の目的を達成できるかの未来が、イメージできなくなってしまいます。

規律が曖昧でルールが守られない、
そんな組織を「馴れ合い型」と呼びます。

規律・規則が曖昧だと、不安感が高まります。
不安感が高まると、社員同士の存在感が下がり、
チームの傾向として勝てない、売上が下がるなどの問題が浮上してきます。

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社会人ラグビーの監督時代でも、チームの方向性が曖昧だと
選手のモチベーションが下がってしまいました。
厳しい練習を課しても、「やらされている感」のある時期もありましたが、少人数のチーム体制でしたので、
「俺がやらなければ!」という危機感でチームは存続していました。
馴れ合いも時と場合によっては、リラックスしたり、
フランクな意見が集まります。
コミュニケーションを取りやすくなるという利点もあるんです。

しかし、馴れ合いを放置すると、組織の状態は悪化していきます。
次回、そのお話を実体験でお伝えいたします!


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