見出し画像

利他の経営

こんにちは。
スクラムヒューマンパワー代表 日原 達仁です。

私の記事を読んでいただいて、ありがとうございます。

人の心には利己と利他の両方の気持ちがあります。
自分だけよければそれでいいという利己の心と、
人の為に良かれと思うことをする利他の心です。
利己と違い、「利他」は、あまり耳なじみのない言葉でしょうか?
辞書では、
「自己の善行の功徳によって他者を救済すること」と記されています。
利己を抑え、自分以外の誰かの為に行う行為が、利他の精神です。

ラグビーでは、トライした選手は喜びをあらわにしません。
トライが取れた要因は、仲間が身体を張って
ボールを保持してくれたお陰だという気持ちを忘れないからです。
自分を犠牲にして仲間の為に、チームの為に勝利を使うという気持ちが、
ラグビーに於ける利他の精神です。
「One for All , All for One」という言葉がわかりやすいかもしれません。
自分だけが良くなろうとするのではなく、
人に良かれということをすること、それが利他です。

京セラや第二電電などを創業した稲盛氏は、
経営においても利他の考え方が重要と言います。

経営においても利他の心を持つことは、
自分中心の考えになりがちな心を戒めることです。
相手の利益も考え、皆がプラスになるように進めていく。
そんなことをしていて経営ができるのか、
利他の心で競争に勝てるのかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし稲盛氏は利他の心を経営の根幹に置き、
1兆円を超える企業を全くのゼロから2社作り上げました。
利他の心で経営をして、成功されているんです。
自社の利益だけを追求するのではなく、
自社に関わりのある人を幸せにする経営、
そんな経営が一番強いと説いています。

経済の追求と利他の追求、相反するように見えても、
「お蔭様」の心を持つ日本人には、
通じるものがあるのではないでしょうか。

日本経済の父・渋沢栄一氏は、
私的な利益よりも公的、国家的な利益を重視し、
数百にも及ぶ営利・非営利団体を設立し運営に携わりました。

ドラッガーは渋沢氏を
「率直にいって私は、経営の『社会的責任』について論じた
歴史的人物の中で、かの偉大な明治を築いた偉大な人物の一人である渋沢栄一の右に出るものを知らない。」と、
著書「マネジメント」の序文に記しています。
渋沢氏はおそらく、世界の誰よりも早く経営の本質は
「責任」に他ならないということを見抜いていたんです。

スクラムヒューマンパワーでは、理念経営を実践しています。
理念経営とは、「利他」から始まります。まずは三方よしです。

得られる成果は「全員参加」「全員幸福」「全員が責任を担う」です。
仕事や職場で困っている人がいれば真摯に対応し、
顧客の為に素直に、真面目に、一生懸命に向き合います。
利他とは、思いやりや優しさ、
親切さ、心の通った人と人との繋がりなんです。

今は先行きが不透明な時代ですから、企業経営をする際の判断基準や、
方向性の基準になるものが強く求められています。
私は経営者ですが、同時にラガーマンなんです。
「One for All , All for One」この精神を学び、実践し50年生きていました。
利他の思いを起点とし、「経営理念」を中心に
志と愛の力で責任を果たしていきたいと思います。


サポートいただけたら幸いです。 よりよい学びや情報をお届けするために使わせていただきます。